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田辺さんと酒寄さん(ぼる塾)

ぽっちゃりとした身体に肩の開いた青いレオタードと白いスパッツ。
そして腰にはエルメスのスカーフ。シャネルの真っ赤な口紅。
女神のように柔和に輝く、いい女の田辺さんに私は釘付けになった。
その隣には、ショートヘアでその美しさをそっと隠した美少女。
それは「猫塾」という芸人さんだった。

あの誰もが真似したくなる声で漫才が始まる。
「女の子で誰が一番可愛いと思う?」
「え?今だと石原さとみ、とかかな?」
「ブー!!!正解は、女の子はみんな可愛いでしたー!この世にブスな女子はいませーん!」
それから田辺さんは背筋をスッと伸ばし、こう言った。
「自分に自信の無い女子に、あたしの声を届けたい。女子はみんな可愛い!
あたしが舵をとるからみんな“可愛いの船”に乗って!!!」
「まず田辺さんが降りなよ。」
「バカ〜!」
「ごめん。田辺さんは可愛いじゃなくてセクシーだと思ったから。」
「まぁね〜!」
面白い。そして奥深い。その漫才は沢山の観客の幸せな笑顔を作っていた。

田辺さんにも、酒寄さんにも、凛として優しい哲学がある。
譲れない「好き」があり、その思いは力をくれることを教えてくれた。
やがて彼女達は「ぼる塾」を結成し、カルテットとなった。
今日も、自然体の4人に癒され、励まされ続けている。

そんなある日、お二人のYouTubeラジオ「田辺の和室」#70回の背景に、
私の作ったテディベア達が採用されたのだ!
田辺さん似のウサギさんと、酒寄さん似のクマさんが和室で漫才している画像なのだが、
お二人から身に余るお褒めの言葉をいただき、嬉しくて涙が溢れた。
いつの日か恩返しできたらいいなと思う。

テディベアは親友であり家族だ。
この感覚を、きっと理解してくださるのが猫塾のお二人だと、そう私は思う。

そして私の作ったテディベアが、猫塾の笑いのように誰かの心のささくれの癒しになるといいなぁと願っている。

風待 栞(kiitoskirje)

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