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JLC3DP(JLCPCB)にアルミCNC加工を依頼した話

最近JLC3DPにCNC加工を依頼したのですが、実際の製品が届いたのでその話をしていきます。

JLC3DP製ケースの自作キーボード

JLC3DPに依頼した理由はいたって単純で、「stepファイルだけで見積もりから製造までいける(楽)」「安い(3Dプリントの二倍程度)」「個人でも対応している」の3点が決め手です。大量製造する資金とFusion360の有料ライセンスがあれば別の工場を探していたかもしれません。
組み立てる事ができていることから分かる通り、製品の形状に問題はないのですが、それでも数点気になる箇所があったので紹介していきます。

1 側面のキズ

届いた製品を見てまず気になった点です。JLC3DPは封孔処理が甘いという噂から120メッシュのビーズブラスト(ビーズブラストで最安らしい)とナチュラルアルマイト(染料を入れない素のアルマイト処理のこと)の表面処理を依頼したのですが、側面に目視で容易に確認できるキズがあります。

製品側面。斑点のようなキズがある

ビーズブラストの模様が入っていることから、CNCによる側面加工からビーズブラストまでのどこかでキズが入ったと推測されます。届いたときも緩衝材こそ巻かれていたものの製品同士が接触する形で梱包されていたので、キズが気になる場合は自前で表面処理を手配したほうがいいかもしれません。

2 エッジ(特に面取り)が妙

大雑把な工場は面取りを端折るという話がありますが、JLC3DPは端折る側です。CAD上での外観と実際の外観を用意したので、見比べてみてください。

CAD上での形状
実際の形状。フィレット部分以降に面取りがなされていない

見ての通り、斜めに工具を当てる必要がある部分の面取りが端折られています。5軸加工とは
「人力データレビューあるし流石に糸面取りは図面添付しなくてもやってくれるだろう」と思ってサボった私も悪いですが、面取りをデザインに取り入れる場合は注意が必要です。また、全体的にエッジがあまりピシッと出ていないことにも注意が必要です。

3 おわりに

これまで話した通り、JLC3DPのCNC加工は非常に安価でハードルが低い代わりに割と大雑把なため、細部に拘る場合は別の工場を探すか、自力で追加工を行ったほうが幸せになれると思います。
また、今回発注した部品ではフィレット加工についてはほぼ完璧だったため、どうしてもJLC3DPにCNC加工を発注したい場合は図面を用いて細かく指示するか、フィレット加工のみで実現できるデザインとすることをおすすめします。

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