低コストで素敵なパンフレット・冊子を作る方法

販促物は「もうひとりの接客員」とも呼べるほど重要なもので、あるのとないのとでは大きな違いがあります。和紅茶の専門販売店koccha-wacchaではオープン以来幾度となく、マルシェやお祭りなどのイベントに出店しており、その度にPOPやプライスカード、そしてリーフレット(パンフレット)などについて本当にこれでいいのかなど、その精度について見直しております。
和紅茶の専門販売店koccha-wacchaを運営するkiggは「デザイン制作業」として営んでおりますので、そういった販促物はデザインを含めて1つの大きな武器としてかなりこだわりをもっています。
有効な販促物の1つとして、事業のコンセプトや思い、そして商品の魅力などを存分に伝えるパンフレット(冊子)が挙げられますが、ネットなどでどの印刷会社のサイトを見ても、パンフレット(冊子)の印刷代は高い!ですよね。
かと言って仕上がりにあまり妥協はしたくない。「低コストで高精度に仕上げたい」というのは、催事出店者様共通の意向ではないでしょうか。
そこで、今回は「パンフレットを作りたいけど、印刷会社に頼むと高くて手がつけられない。。。」とお悩みの催事出店者様などに向けた、その解決方法の1つとしてのご提案記事を書きました。参考程度にご覧頂ければ幸いです。

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パンフレットは「セルフ製本」でお得に!

本題の前に語句の説明からさせていただきます。

リーフレットとは
紙1枚からなる販促物で、一枚の紙を2つ折りにしたり3つ折りにする(=折加工する)などして複数ページを構成しているものを言います。

パンフレットとは
いわゆる冊子で、複数枚の紙を製本してできる販促物を言います。

さて、今回はそのパンフレットについての「低コストで高精度に仕上る」方法についてですが、それはズバリ
「印刷」は印刷会社に、「製本」は自分ですることです(これをセルフ製本と呼びます)。理由は、どの印刷会社も「製本」するとなると費用がグンッと上がってしまうからです。

和紅茶の専門販売店koccha-wacchaでは最近B6サイズ(B5サイズを2つ折りしてB6仕上がり)の全8ページパンフレットを作りました。
紙質は表紙、本文用紙ともにマットコート135kg、両面4色印刷、ちょっと急ぎだったので2営業日仕上げで100部印刷、製本は中綴じ、つまりホッチキスで用紙の真ん中部分を綴じるという方法で仕上げました。
これをプリントパックさんに、中綴じ製本までお願いすると、なんと税込29,920円です(記載日時点)。
ほとんど30,000円です。
1冊あたりの単価が約300円。。。販促物の効果は重々承知しているとはいえ、これはちょっと厳しいです。

ところが、リーフレットとしてB5用紙、両面4色、2営業日仕上げでの100部印刷に2つ折り加工をすると、3,170円で済みます。
全8ページということは紙は2枚使う(※)ということなので、3,170円×2=6,340円で済むのです。
(※)両面に印刷した1枚を2つ折り→印刷面が4面できる=1枚で4ページできるから。
中綴じ製本用のホッチキスはAmazonで1,000円以下で買えます。ホッチキスの針は普通のよく使う針で大丈夫です。全ページ数が20ページ以下なら、販促物のパンフレットとしては、強度としてもそれで十分だと思います。
koccha-wacchaもこのために中綴じ用ホッチキスを648円で買ったため、それを含めても7,000円で済みました。

セルフ製本にした結果、約23,000円のコストダウンに成功しました。

しかも、プリントパックでリーフレット、チラシを発注すると、予備をいただけることがありまして、今回予備をけっこういただけたので、結果的に金額変わらず100部以上の冊子を作ることができたのです。

※予備に関しては入っていることがお約束されているものではないので、そこはラッキーとして、期待はしないようにしましょう。
中綴じの手間ですが、言ってみればホッチキスで綴じるだけなので、決して大変ではありません。さらに中綴じ以外にも「自分でできる製本方法」というのはいろいろありますから、技術さえあれば中綴じ以外でもできるかもしれません。

そして、実はかつて、会社員時代に取引していた格安の印刷会社さんによると「中綴じや折加工は内職屋さんに外注している」とのことでした。つまり企業間取引として納品するようなパンフレットでも、場合によっては家で中綴じホッチキスを使って綴じたものを納品している、ということなので、「家で中綴じなんかして精度的には大丈夫なの!?」という心配は不要です。

※あくまで一例であってすべての印刷会社が中綴じや折加工を内職屋さんに外注しているとは限りません。

注意点は表紙のサイズと本文用紙のサイズの微調整、そしてページ数

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1つ注意点としては、表紙と本文の用紙のサイズを微調整する必要があるというところです。koccha-wacchaの場合はマットコート135kgと厚みのある紙で発注したので、表紙はB5提携の182×257mm、本文はB5定形より1mm小さい182×256mmで発注し、これでちょうどいい感じでした。
ここの計算はすごく難しいと思いますし、実際どれくらいのサイズを縮めたらいいのかについては紙厚やページ数によって異なりますので、koccha-wacchaまででもぜひご相談ください。
ちなみにリーフレットについては、コストダウンを見込んで折加工を自分でする、というのはあまり推奨しません。ホッチキスで綴じるだけ、と比べると折加工というのは手間がかかるし、場合によっては折がズレたりして不格好になってしまうこともあります。世の中に紙折り機というものはありますが、かなり高額で気軽に導入できるようなものではありません。折加工したリーフレットを発注するなら、すべて印刷会社にお願いしていいのではないかと思います。
ですから、セルフ製本をする場合でも、コストダウンを考えすぎて2つ折り加工までセルフで行ってしまうと、確かにコストダウンはできますが、プリントパックさんでリーフレット印刷するなら最低100部は刷らないといけないですし、けっこうしんどいです。
あくまで最低限の作業をセルフにすることでコストを下げるというのがオススメではあるので、折り加工までセルフにしてしまうことは推奨しません。

そして、今回は揃えやすい市販の中綴じ用ホッチキス&針でご提案していますので、あまりページ数が多いパンフレットへの製本には向いていません。先述しましたが全ページ数が20ページ以下に収まる場合のコストダウンの方法としてオススメします。実は「全40ページ冊子の中綴じ製本」というのを見たことがあるのですが、冊子がもう閉じません(笑)手を離せばもう開きっぱなしになるのです!そうなると、正直ちょっと不恰好なので、中綴じ製本自体あくまで全ページ数20ページ以下というところを目安としましょう。

コストをかけまくったであろう美し印刷に負けたくない

...というとすごい反骨精神的な感じもしますが、それはそこまでではありません(笑)。kiggも会社員時代には、ベルベッドPPやLUVコート、UV厚盛りや擬似エンボス加工など色々な特殊印刷を見たり導入してきて、その都度感動したものでした。しかしそれらにかかるコストはエグいです。今ではそんなコストはもちろん掛けられないので、少しでも予算を抑えながら、それでもより美しく魅せれるようにと工夫して日々、いろいろ考えたり実験したりしております。
今回ご紹介したパンフレットのセルフ製本もその1つです。
koccha-wacchaと同じように、いろいろなイベントに出店したりお店を構えられている皆様が、販促という面で少しでもコストを抑えながらも、言いたいことを最大限に美しい形で放つ、ということができるよう、少しでも参考なれば幸いです。
逆に皆様の方でも、こういう風にしてコストを抑えながら綺麗に仕上げている、という方法がありましたら、ぜひ教えてくださいね。

※この記事の内容自体は2019/06/17に作成したものであり、このページはその内容をnoteへ移転したものです。したがって、表記価格や仕様等は2019/06/17時点のものになります。

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