2015年声優曲kieru的BAEST10

■2015年声優曲kieru的BAEST10

はじめに。
個人用メモ。2015年の声優曲の記憶を保存しておく。
発売日というよりも私のPCに入れたのが2015年の曲というだけ。
①~⑩は順位ではなく、単に発売順。
特に①~⑩には優劣はない。
個人の趣味に偏ったところにある。
一般的に人気がありそうなものは逆に選曲を避けている、みたいなところもある。


ルシフェルの罪と罰/石川由依
発売日:2014/7/16(シングル)、2015/1/7(アルバム「MELODIES OF GREEN FLASH」)
作詞:及川眠子
作曲:MOKU

この歌の魅力は、大人たちの汚い感情を背負って歌う若き石川由依の姿に惚れた、
そこに尽きる。

私の2015年最初の声優イベント。そして一生忘れることのないイベントになった。
ここではまずそのイベントについて触れざるを得ない。

ここからは非常に長く語ります。
誰が観ているかは不明な声優実写映画「グリーンフラッシュ」でのトーク&ライブのイベント。
(私も観れていないというのが非常に悔やまれる)
まずはそのイベントのことを語らなければならない。
「グリーンフラッシュ」の主演声優は、伊瀬茉莉也、石川由依、野水伊織。
そのイメージソングアルバムというのが「MELODIES OF GREEN FLASH」。
作詞はすべて及川眠子。
有名なところではエヴァの残酷な天使のテーゼ、魂のルフラン。ビバ!夢の印税生活者。
補足として、誰も覚えていないのだろが、
2014年のアニサマでの休憩時間中にMVが流れたりとちゃんと宣伝活動はしている。(結果はnobody knows)
イベントの内容は、監督交えての映画撮影秘話トーク+映画出演声優、俳優によるライブというもの。
だがしかし、2015年1月末の伊瀬茉莉也といえば、
結婚発表のイベントがあったということは覚えがあるだろう。
結婚発表は4月(入籍自体は1月)。このイベントは1/11。
そんな伊瀬さんはペルソナの舞台を降板しつつもこのイベントには足を運んでくれた。
しかし、司会に出てきた芸人の人がまず、
伊瀬さんの体調がすぐれない件ともし何かあった場合はすぐにイベント降りることになるかもしれない、
という事を発表していたのが記憶に残っている。(こんな司会の物々しい説明をされたのは初めてだった)
それがこの後の結婚、妊娠発表に繋がってくるとはその時の私は思いもしなかったのである。(小説風)
というわけで伊瀬さん以外は歌唱なしで、
石川由依、野水伊織はそれぞれ、「MELODIES OF GREEN FLASH」アルバムに収録されている持ち曲の二曲を披露。
ここで生で聞いて感銘を受けたのが「ルシフェルの罪と罰/石川由依」。
まずはこの映画の監督はおそらく相当なエヴァ好き。そして、いい歳したおっさんだった。
そして、映画の撮影中、カラオケボックスで石川由依ちゃんの魂のルフランを聞いて相当な衝撃を受けたのだろう。
(私も石川由依ちゃんの魂のフルランが聞きたいです)
そして本映画のイメージソングを及川眠子頼むという徹底ぶり。
もうなんといか、エヴァ世代の権力を持ったおっさんが若い声優に対して、
自分の妄執を押し付けているようで、私の目にはその状況が非常に醜く映った。
なんなんだよ、その気持ち悪い感情はよ!?って思ってしますじゃない。
(しかも石川由依ちゃんの曲については、
監督から及川眠子へエヴァっぽい曲でお願いします、という依頼もあった)
でも私は、
そんな妄執を振り払うかのように、そしてそんな妄執を跳ね除けるかのように
「ルシフェルの罪と罰」を歌唱する石川由依ちゃんの姿に惚れてしまったのである。
汚く醜いものは汚く醜いが、それを跳ね除ける新人声優。
この若々しい力に今後の声優カツドウを期待せずにはいられないんDAZE!となってしまう。
また、石川由依ちゃんは進撃の巨人などのイベントで今年は海外のアニメイベントに行くことが多かった。
そのとき、持ち曲として世界のアニメイベントで「ルシフェルの罪と罰」を歌いまわっていたという話もトークでしていて、
あー、なんか声優の運命が悪い大人によって狂わせているのか、救われているのかがわからないなぁ、
という感情も芽生えてしまった。
そういうあらゆる思いを含んでこの曲を聴くと、
より一層、今年の声優曲として選曲しなければならないだろう、
そう思ってしまった。
因みに、伊瀬茉莉也のイメージソングは「能ある女子は爪を隠す」だったので、
「能ある声優は結婚/妊娠を隠す」と思いました。(この曲も非常にいい)
因みに因みに、個人的には野水伊織の曲目当てでこのアルバムを購入したのだけれど、
その先には全くの別世界が広がっていたので、
声オタ人生としても非常に良い経験をさせてもらった。感謝しかない。
所謂、悪い大人たちに幸せあれ!だ。


Fire Judgement/sweet ARMS
発売日:2015/2/4
作詞:紘瀬さやか
作曲:高梨康治
「新妹魔王の契約者 OP」Blade of Hopeのカップリング曲

宇宙で唯一無二のガチムチ系声優ユニットとしての2015年のNo1曲

sweet ARMSのガチムチ曲といえば、インストレーションだけれども、
それと同等な曲と評価できるため2015年の声優曲TOP10として選曲。
「Blade of Hope」と迷ったけれど、結局、「Fire Judgement」とするのが実に私らしい。
(ライブでの「Blade of Hope」のサビのFar away~Far away~は非常に楽しい)
新妹魔王の契約者 OP/EDの発売記念イベントで生歌を聞いたけれど、やっぱり映えるのはバンドありVerだと思う。
間奏のガチムチ感が非常にsweet ARMSらしくていい。
イベントではこの間奏中に四人が思い思いの楽器っぽいアイテムでエア演奏していたのが妙に印象的だった。(手作り感あるイベント)
兎にも角にも、こんな声優ユニット曲をやってくれるのは、sweet ARMSだけ!最高です。
しかもサビの歌詞もクレイジーで「赤く燃える審判は 誰を裁くのか」とか。
もうね。その厨二っぽさも個人的にぐっとくる。
また、作曲の高梨康治は新妹魔王の契約者の劇伴も担当。
気になって調べてみると、劇場版NARUTO、フェアリーテイル、ログ・ホライズンなどもやっていて、
なるほどこのサウンドのテイストはシンクロするな、と思ったりもした。


black hole/寿美菜子
発売日:2015/4/8
作詞:Jam9
作曲:Jam9、家原正樹

375ロックの究極完成系を見た。

こういう375ロックを聴きたかったという待望のものより、
更に変化球を加えた上で想像以上のモンスターが現れてきた。
そんな曲。
歌詞もサウンドも超好み。
375ロックが好きすぎて、今回のツアーも全通してしまうくらい。
"
You don't know Iam not a doll 人形じゃない 人の形してるオモチャじゃない
笑っていられない時だってあるよ それが人でしょ?
"
から始まり、サビの
"
迷い込んだこのダンジョンには もう何も期待は無いよ 言うならばそう 真っ暗な black hole
あぁだから I'm going 過去にすがあるのはもう最期にしよう
もっと未来の価値を 大事にしよう 本当の私でいよう
意志のない人間なんていない 誰より自分を信じたい トンネル抜けだしたらきっと
I get the light
"
である。
個人的に、非常に尖っていながらも共感できる歌詞がその魅力。
そしてそれを歌い上げる寿美菜子。
意志のない人形ではなく完全に自分のものにして歌っているこの寿美菜子の勇姿。
ますます、ますます惚れてしまう。
最近、美菜子のビジュアルは、年を追うごとに何故か幼くなり可愛くなり、
その幼さから大人に成長していっているようにも思える。
その大人への過程っていうのもこの歌詞に込められているようでもあり、
そういうところもまた私から見える寿美菜子像と妙にシンクロしてきた。
前奏のギターの入りもキレキレだし、好み。
このギターサウンド流れてきたら、発狂できるレベル。
非常にいい。これからもこれを超える究極完成系の寿美菜子ロックが聴けることを信じたい。
375 get the light。


カラフルストーリー/every ing!
発売日:2015/05/13
作詞:IMAKISASA
作曲:IMAKISASA
レーカン! OP

声優界ミュージックビデオ長回しNo1声優ソング。

職業・声オタ、オールタイム・声オタを名乗るのであれば、
every ing!ちゃんのカラフルストーリーのMVを見ていないと恥をかくと思います。
そのくらいの凄まじさ。死ぬ前に一回は見たほうが良い。
木戸衣吹、山崎エリイという若き力。
二人の若い声優が色々なアトラクションチャレンジに挑戦しながら、
脅威の全編一発撮りの長回しMV撮影に挑戦していた。
この企画を発案した人は、
声優大好きで声優の可能性を信じきっている善性の人間か
クレイジーなクソ人間かどちらかだろう。
そもそも声優のMVを一発撮り長回しというだけでも相当なチャレンジなのだろうけれども、
それを木戸衣吹ちゃん、山崎エリイちゃんに複数のイベント(フライパン返しとかけん玉とかゴミ箱にゴミクズをっぽいとか)
を挑戦させる。
どちらかがミスったら撮り直し。
このMVを撮影している大人たち/スッタフにも迷惑をかけるし、
なによりパートナーに迷惑がかかる、というプレッシャーの中、ひたすら繰り返される撮影。
まぁ、尋常じゃない。
大人たちからのミッションを華麗にこなして、撮影OKとなった時の二人の表情、たまらなく良い。
抱き合う二人、たまらなく良い。(MVの撮影裏映像もDVDの特典映像として付いています)
二人のパパになった気持ちで涙でちゃう。
しかしながら、この鬼のような試練をクリアした二人だからこそ、
現在も自信を持って舞台に立てているのだろうことは容易に想像できる。
二人の絆も深まっただろう。
若い時にこのような挑戦が出来て、達成し、自信に繋がる。素晴らしい。
そういうお仕事が出来たってことは、いくらクレイジーな人間が企画したのでは?と疑ったところで、
それは彼女たちの声優人生にとって掛け替えのない経験になったに違いない。
そういうのも含めて評価できたからこそ、今年のTOP10として選曲しました。

個人的に今までの声優長回しMVのNo1は高垣彩陽のたからものでしたが、
それをあっさりと更新されてしまいました。つまり若さには勝てない。



Fantastique Phantom/petit milady
発売日:2015/5/13
作詞:宮崎まゆ
作曲:宮崎まゆ
アルバム「cheri*cheri? milady!!」に収録。

「ぷちみれと一緒に馬鹿になってはしゃぐと楽しい。馬鹿になれ!」

今年になって幾つかのライブで一緒になった御方から、
そのような意図の至言を最近、賜りました。
何故か心にすっと入ってきて、納得しました。
そしてそんなことを思ったら、途端に、
より一層楽しめるようになった、という一曲。
ぷちみれの曲、まぁ、1stアルバムは個人的にはかなりイマイチ感があった。
大人たちの人形にされているような曲ばかりだな、と。
しかしながら、「アンフィシアターの怪人!ファントムを探せ!~2nd LIVEじゃないよ~」
のイベントで披露した生バンドの「azurite」「アップデートの坂道」は非常に良かった。
基本、生バンド基準でぷちみれのライブやってほしい。
まぁ無理だろうし、需要もない。みんなおっぱいしか見てない。
でも、「petit milady 2nd LIVE!キュートでポップなトゥインクル級王座決定戦!スキ キライ キライ 大スキ」に、
月お小遣い5000円の女子高生二人組が普通に来ていて、おっぱい以外の謎需要があるな、とも思いました。
ぷちみれ好きの女子高生はどうやって誕生するのだろうか?謎。
(月のお小遣いを超えるライブに来るくらい好き?ってどういうこと?
スキ キライ キライ 大スキ!)
冗談はさておき、Fantastique Phantomのポップさとノリの良さ。
はじめからこういう方向性でも良かったのではないか?とも思えるし、
はじめからこんなに飛ばしていたら
声優ユニット活動が失敗していた可能性も大いに考えられる。
非常に難しい。
私は元々ぷちみれの活動には大賛成ってわけではなかったのだけれど、
二人がキュートでポップに楽しくはしゃいでいる姿を見てしまうと、
こういう息抜き的な活動も必要なんだなぁ、みたいに考えてしまった。
そんな妙な考えを起こさずに、何も考えずに楽しむんだ!これはそういう曲だ!
って逆に考えると、スイッチが入って、妙なハイテンションになる。
声優に対してまだまだ別の視点がって、別の楽しみ方がある、ということを再認識させてくれた一曲でもある。
「碧!彩奈!Cherie Cherie Chocolat petit milady!」って
終電帰りの帰路で思いっきり叫ぶと、まぁ、楽しいね。


Starting Heart/白神葉子(芹澤優)/紫々戸獅穂(内田彩)
発売日:2015/7/22
作詞:橋本彩子
作曲:松坂康司
「実は私は」のイメージソング

「実は私は」のアニメ、割と気にいってしまって、
このアニメのキャラクターソングを全購入してしまうほど。
(特定のアニメのキャラソン全購入は久々でした。
と思ったけれど、シンフォギアシリーズは購入していた)
個人的にはどのキャラクターソングも粒ぞろいで購入して全く後悔はなかった。
特に「いつかのSummer Day/朱美みかん(上田麗奈)」の歌詞なんてめっちゃいい。
そして、素直になれないという反動で
凶暴な外道キャラで強がって主人公に接し続けている朱美みかんの心情を実に見事に歌い上げている上田麗奈。
プリパラのダ・ヴィンチキャラも狂気が暴発していて良いが、
こういう繊細な表現もしっかり出来るのだなぁ、と再認識。
勿論、35試験小隊のツンデレ演技も朱美みかんと似ている方向性のキャスティングで非常に良かった。
また「地球潜伏作戦+α/藍澤渚(水瀬いのり)」もめちゃめちゃキャラソンキャラソンしていてよかった。
今年はシンフォギアGXのキャラソンも良かったし、
水瀬いのりは個人的に、キャラソン巧者だな、という印象が残る年になった。
そしてそれらを押さえてよかったのが、芹澤優&内田彩による「Starting Heart」
魅力はなんといっても、ドラムスとピアノのリズムの良いサウンド。
ギターの響かせ方もいい。
特にサビ前のドラムスのドコドコドコからの鍵盤を弾くピアノの組み合わせが最高。
そして、ドラムスとピアノの組み合わせに負けないくらいの
芹澤優と内田彩の声の重なりの良さ。レアさ。
どちらも負けず劣らずの歌唱力で、まるで競い合っているようでもある。

アニメJAMのイベントで「実は私は」で歌唱コーナーあり、みたいになっていたので
すごく期待したけれど、結局は
「トロピカルシスターズ/芹澤優、内田彩、水瀬いのり、上田麗奈」
の一曲だけだったのが非常に心残りではある。
でも制服姿で四人で歌う姿は良かった。
やっぱり声優が制服を着て、ちょっとした振り付きでキャラソンを歌う姿は良いものです。


D.O.B./野水いおり
発売日:2015/7/29
作詞:藤林聖子
作曲:ミライショウ
空戦魔導士候補生の教官 OP

野水いおりの新たな代表曲!DROPOUT BREAKERS!

発売記念イベントでは
収録したのは去年(2014年)の11月頃みたいなことを言っていたので、
アニメのスケジュールがチョメチョメしたのではないだろうか?みたいに邪推をしてしまった。
元々曲名は「DROPOUT BREAKERS」だったけれど、
なんやかんやあって、「D.O.B.」になった、とのこと。
いおりん曰く、最後の"."を忘れないようにするのがポイントだそうです。
曲自体はまぁ、歌詞の通りに
"
Magic最高でMagicアガル
瞬間を待っているよ
"
って感じ。まぁ、マジアガリます。
Magicをマジと読ませるところがこの歌のポイントなんですよ!
と力説するいおりんもMagic可愛かったです。
(Magicをマジと読ませる感じは、
何故かマジカノEDのマジスキMAGIC/クローバーを想起させるので、とても良い。
と思ったけれど、全く関係なかった)

MVも野水いおりにしては露出が多く、かなり挑戦的な曲になっているようにも思える。
また、野水いおり3rdライブ「コギト・エルゴ・スム」(我思う、ゆえに我あり)
でのセットリストにもその挑戦さが反映されている。
ダブルアンコールでまさかの「D.O.B.」という。
2015年の野水いおりのMagic最高でMagicアガル曲として「D.O.B.」を選ぶという心意気に惚れちゃった。
「魔・カ・セ・テ Tonight」でもなく、「***パショナート」でもなく。
所謂、野水いおりの代表曲is「D.O.B.」という決意。
ここに新たな野水いおりを感じたりもした。
3rdライブの感想としては、
「小さな恋のメロディ」→「トリックスター」
→「君と永遠に同じ夢を見る」→「BREATHLESS」のコンボが最高でした。
ガチムチし過ぎて、超絶に楽しかった。
というか、ほぼすべて息継ぎなしみたいな曲なのに連続で歌うとか、
ここに野水いおりの生き様と美学と決意を感じた。
なんと言っても、私は「トリックスター」と「BREATHLESS」大好き人間なのです。
でも今年の野水いおり曲No1は間違いなく「D.O.B.」でした。


トウキョウ・ミッドスカイ/小松未可子
発売日:2015/8/26
作詞:國土佳音
作曲:小山寿
青春×機関銃 ED「群青サバイバル」のカップリング

意味不明な疾走感、ドライブ感に冴えわたる小松未可子の歌声

この曲を生バンドで聴いたのは、
スタチャ主催「LIVE NEXUS」(上坂すみれ×小松未可子)と
「ハピこし!ライブ2015 ~青春×SURVIVAL~」二回。
生バンドでの「トウキョウ・ミッドスカイ」は本当に生きててよかった感しかなかった。
この曲の疾走感のバンドサウンドの良さは全く言葉で説明できる気がしない。
ピアノ、ドラムス、ギターが合間合間にアクセントとして入ってくる。
どれが主線というわけではなく、
タイミングによってピアノが主役だったり、ドラムスがリズムを支配したり、
ギターが全体を引き締めたり。
でもそのサウンドに負けていない小松未可子の歌声。
優しくもあり寂しくもあり。
「トウキョウ・ミッドスカイ」というタイトル通り、
都会の騒々しさに嫌気が差して、それに気がついて、
見上げた空には「トウキョウ・ミッドスカイ」。
ちょっと泣いて、「トウキョウ・ミッドスカイ」と口ずさむ。
ありふれたようなテーマではあるけれど、
そのサウンドと小松未可子の表現は決してありふれたというものではなく、
自然と心に染み入ってくる、脳みそに残ってくる。
そんな一曲。
僕らは繊細だった。


太陽を巡って/牧野由依
発売日:2015/10/7
作詞:堀込高樹
作曲:コトリンゴ
牧野由依デビュー10周年アルバム「タビノオト」収録

変拍子でトリッキーで2015年の牧野由依にピッタリな一曲

個人的には2番から後半のドラムスの変拍子が最高にクレジーだと思った。
なにこのドラムスのリズム。
いや、全体的にドラムスが可笑しい。
その可笑しさに拍車がかかっているのが、後半部分と終奏。

歌詞のサビ部分は
"
ぐるぐるまわって飛んで行きそう 水金地火木
握った手を離さないでね 土天冥海
ぐるぐるまわって飛んで行きそう 春夏秋冬
私を遠くに放り投げてよ 星になるから

となっており、非常に幻想的で詩的で魅力的。
また、2015年の牧野由依といえば、勿論「放課後のプレアデス」
個人的には、牧野由依の「放課後のプレアデス」の宇宙と
「太陽を巡って」の宇宙が奇妙に繋がっているように感じた。
サビの歌詞もまさになのだけれど、
”握った手を離さないでね"とか非常にプレアデス感がある。
また、"数えてみて 私たちが出会ったあの日から 太陽の周りを何回、何回 まわったのかな"
もプレアデスの時間と空間を連想させる。
変拍子とそのリズムの良さ、牧野由依の吸い込まれるような不可思議な歌声、
そして「放課後のプレアデス」という繋がりに奇跡を感じたりもした。
というわけで、牧野由依のアルバムから一曲。
「タビノオト」の中では他には「ワールドツアー」も相当に良いです。

ここからは補足情報で余談。
この変拍子の作曲者のコトリンゴは同牧野由依のアルバムの「まわる、まわる」も担当していた。
また、豊崎愛生の「march」も彼女のお仕事だった。
最近では、アニメ「幸福グラフィティ」の劇伴も担当。
そう言われると、なるほど感はある。


Inner Galaxy/高垣彩陽
発売日:2015/11/25
作詞:mavie
作曲:清水哲平
アルバム「individual」収録曲。

高垣彩陽、まだまだ声優頑張ります!(三十路声優の輝きに惚れろ!

まず歌詞が今の高垣彩陽に非常にぴったりだと思った。
それは私からみた高垣彩陽像とぴったりあって、
この曲を一番はじめに聞いた瞬間、すでに今年のTOP10に入りました。
何故か歌詞の全てが今の高垣彩陽を表現しきっているようで
そこについてはもう100点満点中500点くらい上げても良い。
まずは歌詞の出だし
"
これ以上はもう頑張れないよ 現実逃避と弱音と言い訳がためいきに変わる
滲んで曇った夜空じゃ 星もよく見えなくて 行き先も見失ってしまいそう
未来が私を試しているの?
"
は、改めて三十路という年齢に突入した高垣彩陽自信の心境を歌っているようにも思える。
それはおそらく私も含めて高垣彩陽と同年代のファンも同じような境遇にいるのだろうと勝手に思っている。
そういう心境の近さというのも非常に共感がもてる。

そして、サビの部分
"
もっと輝きたいんででしょ?
きっと走れるはずでしょ?
絶対あの頃の自分から逃げたくない
ねぇこんなもんじゃないでしょ?
そっと握る自問自答
だってまだ曲がりくねった道の途中
逃げ道なんて蹴飛ばして強よ気に言ってみせる
"叶わないんじゃない まだ叶ってないだけ"
"

もう言葉が出ないくらいに感動した。
ため息を吐く現実。これ以上は頑張れないという現実。
でもそれを目の前にして、「もっと輝きたいんでしょ?」と自問自答して、
"叶わないんじゃない まだ叶ってないだけ"という答えを導き出して、
また歩き出す。
三十路声優として、もっと輝きたいんでしょ?って自分に言い聞かせて、
まだまだ叶えたいものを叶えてやるぞ!って意気込みに惚れ惚れする。
だからこそ、私はずっと高垣彩陽という声優に可能性と魅力を感じ続けていたのだと思う。
その言葉にならない可能性が言語化して、歌になって、彼女が歌っている。
こんなに素晴らしいことはないな、と心底、心酔してしまった。

そして、二番からの歌詞もキレキレ。
"
ひとの可能性なんて無限大
年齢や常識や前例で勝手に決めつけないで
誰かとスペック比べては落ち込んでたけれど
しあわせはそんなんじゃ測れない
残された時間はあとどれくらい?
"
サビで前を向いて歩き出したら、
更に無限大な未来を目指して今度は走り始める。
現実の重力なんて感じさせないような勢いで走り始める。
"年齢"を歌詞に入れているのも今の高垣彩陽とマッチしている上、
"誰かとスペック比べて"の誰かも同じ声優ユニットのライバルであり親友のスフィアを彷彿させるし、
まぁそれ以外の声優も対象に入っているだろうし、
一緒にお芝居やミュージカルを演じたかつての仲間のことを指しているだろう。
もうほんと、歌詞のセンスが尋常じゃない。
そしてタイトル通り歌詞に「Galaxy」とあるように
"
絶対この胸に星宙隠れてる
ねぇあきらめたくないんでしょ?

限界かるく飛び越えて 余裕で言ってみせる
"終わりなんていない まだ始まってもない"

"
とある。

自分の中のマインドと会話し、
その中で宇宙を感じ、限界を軽く飛び越える、と決意を固める。
内なる宇宙の存在感じ、信じ、道を進む。
涙がでるほどに心に染み渡る。

また、高垣彩陽のGalaxyのタイトルを関した曲と言えば、
アルバム「Melodia」収録の「Defying Gravity」を思い浮かべる。
「Defying Gravity」の歌詞も
自分の力を信じて、旅立つ!
重力に逆らう時が来たんだ!私は宇宙へと舞い上がる!
もう止められないわ!
という意味を含んでいる。
非常に「Inner Galaxy」を似ている部分が多い。
寧ろ、今の高垣彩陽の心境と立ち位置を含んだ上で
高垣彩陽の好きなミュージカルソングの「Defying Gravity」を意識した歌詞を狙ってやっているようでもある。
そういうところの繋がりも非常に面白みがあり、
今の高垣彩陽でしか表現できない一曲となっていると言えるだろう。

つまり2015年の高垣彩陽を感じたいのならば、
この曲を聞かずして何を聞く、というそんな一曲でした。

補足として、こんな素晴らしい歌詞を書いた過去のmavieのお仕事ぶりをメモ。
高垣彩陽で言えば、以下。
「3 leaf clover」「たからもの」
「Next Destination」「Brand New Smile」
「Meteor Light」「Rebirth-day」「わたしだけの空」
うーん、すごい。そりゃ、今のあやひーの心境は手に取るように分かるのも頷ける。
寿美菜子で言えば、
「Another Wonderland」「Candy Color Pop」
「タイムカプセル」「小さな手紙」「HAPPY HAPPY LIFE」
これまた圧巻。「小さな手紙」「HAPPY HAPPY LIFE」も寿美菜子の心境に迫った曲。
因みに、ロデオの「Go For It!」もそうだった。
なるほど、そりゃ好きだわ。

===次点===

ミステリー…/堀江由衣
発売日:2015/1/7
作詞:清竜人
作曲:清竜人
アルバム「ワールドエンドの庭」より。

堀江由衣&清竜人の組み合わせは私が評価せずとも
世間が評価しているようなので、まぁ、次点。
この曲についての説明もプロのお仕事の人のお仕事。

星天ギャラクシィクロス/日笠陽子×水樹奈々
発売日:2015/7/8
作詞:上松範康
作曲:上松範康

シンフォギアGXの曲の評価もプロのお仕事の人のお仕事。
でもこの曲、カラオケで歌うと、非常に楽しかった。
(上手に歌えるとは言っていない)

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