2015年映画TOP10

■2015年映画TOP10

2014年は35本ほど、劇場で映画を観ていたらしい。
2015年は更に多く、41本。
今後も、基本的には、
アニメや漫画では摂取しづらくなったクライムムービー中心に摂取してゆくことは変わらなそう。
というわけで、犯罪映画系が多くランクインした結果となった。
(所謂、クライムスリラー映画)
また、アニメ映画もまま観ていますが、それはなんとなく、
ランクからあえて外しています。

①ブラックハット
ハッキング犯罪映画。
事件は香港の原子力発電所へのハッキングによる爆発からはじまる。
事件を捜査することになった中国情報局員(?)が
アメリカに収容されている元相棒を司法取引で獄中から出す。
そこからはバディ・ムービー的に二人(+中国情報局員の妹)と共に事件の解決に挑む。
そしてその事件の場所は香港、ロサンゼルス、マレーシア、ジャカルタと様々であり、
世界各地を周りながら、原子力発電所爆破の真相へとたどり着く。
世界規模の犯罪と常に隣り合う死。
その大きなスケールと小さなスケールとのギャップがかなりのクールさ。
ここに尽きる。
(そこに、全てはハッキングという超スモールスケールのイベントから発生している事件と考えると、尚、クール)
原子力発電所へのハッキングの理由も凄まじいが、
なにより終幕のジャカルタのお祭りでのシーンは圧巻。
同マイケル・マン監督の「コラテラル」のダンスフロアの銃撃戦を思い出すようなシーンでもある。
個人的には、
お仕事上、映画内でヘキサダンプの情報を見たり、
コマンドプロンプト立ち上げて、チャットしたりのシーンが非常に親近感がわいた。

②ジョン・ウィック
キアヌ・リーブスのガンフー(ガン+カンフー)アクションの超傑作。
話は復讐劇。
元殺し屋のジョンウィック(キアヌ)が街の権力者に復讐する話。
勿論、ガンフーアクションが最高にクレイジー。
画面外にジョンウィックが発砲したと思ったら、突然、
撃たれた人が倒れてくる。
また、角での屋内戦闘シーンも秀逸。
角にいるヒットマンを捕まえて、ボコって、遠距離の敵を撃って、
ボコったヒットマンを体術で転ばして、また遠距離の敵を撃って、
転ばしたヒットマンの頭と身体に二発。
そんなシーンがずっと続く。
秒間、何発の弾を撃ってるんだよ!ってくらい発砲している。
そして、アメ車。
別に車に詳しくないが、漫画のガンスミスキャッツで登場していたので、非常に脳みそに残った。
フォード・マスタングにシェルビー。
そしてラストシーンの車に乗りながら、バンバン撃つ。
車で華麗にターンを決めた後、また撃つ。
車の運転と銃の発砲の組み合わせをこんなに綺麗に画面に映されると
もう脳内麻薬ドバドバしっぱなし。
意味不明なほどにクレイジー。
また、キアヌの人間味あふれる元殺し屋という設定も良い。
街の警察や死体掃除屋たちと仲良く(?)しているし(ジョンウィックを怖れているという関係なのだろうが)
大事な愛犬が殺された後、愛車を乗り回して、精神的なクールダウンを図る。
こういう人間味、殺し屋としてのクールさ、さらにガンフーのアクションシーン。
この三点が私を非常に熱くさせた。
二作目も楽しみ。

③コードネーム U.N.C.L.E.
わかりやすい映像表現と米露英のスパイ映画
まぁ個人的には映像のわかりやすさが非常に良かった。
注目するところはここだよ!というのが自然と観る側に伝わるような映像作り。
優しさ。
特に時計の表現。
露スパイが時計に何故か執着がある。
そのシーンを長めに回して、視聴者全員が疑問に感じたところでネタばらし。
その時計は形見の時計だった。
そしてこの時計が最後のオチまで劇中のギミックとして非常に良い活躍をする。
まぁそれと米と露のスパイが喧嘩しながら、
同じ目的のために団結の真似事(落とし所を見つける)をするってのも王道的に面白い。
米露のスパイ道具の差によるギャグも
お互いの弱点を笑い飛ばす感じで面白い。

④キングスマン
エンタメスパイ映画の傑作。
コードネーム U.N.C.L.E.がスモールスケールのスパイ映画に対して、
世界(もとい、宇宙まで)を股にかけたのがキングスマン。
この映画の面白さは世間的に色々言われているので、
私からいうことは特に無し。
言うとすれば、キック・アスの監督だけあって、
こうすればみんな面白おかしいでしょ!って壺がわかりきっている。
そしてそれを映画オタクたちが好きそうな演出でスタイリッシュに決める。
教会での大量殺戮シーンの小気味良い音楽&killモードの感じはまさに
キックアスにおけるヒットガールのヤーヤヤーヤーヤヤーヤーシーンのそれ。
キックアスからのファックアスというセンスも面白い。

⑤誘拐の掟
誘拐犯罪映画。
犯人がサイコクレイジー過ぎて大好き。
麻薬取締官の麻薬売人リストを手に入れた変態殺人犯二人組が
お金持ちの売人の妻・子を誘拐し、お金を巻き上げ、人質を殺害してゆく。
連続変死殺人事件と麻薬売人と元刑事の探偵物語。
元刑事で現探偵と連続変死事件、そして麻薬絡み。
数え役満に哀愁が加わっていて、ほんとそういう話が見たくて
映画館に足を運んでたんだよ!って思わされる作品。
映像的には、最後のシーンが秀逸。
地下室で倒された犯人の一人。この死体の存在感が異様。
何回倒されても何度でも立ち上がってくる変態殺人犯の死体ほど、
次のシーンでは動いて、主人公の探偵に襲いかかってくるのでは?
と思わせるものはない。
その鬼気迫る緊迫のシーンが印象的だった。
主演の老探偵はリーアム・ニーソン。

⑥ラン・オールナイト
元殺し屋による街の権力者からの逃走劇(老殺し屋の哀愁最高!!)
主演の元殺し屋は、リーアム・ニーソン。
街の権力者への叛逆はまるでジョンウィック。
ジョンウィックと誘拐の掟を足して二で割ったっぽい映画でもなく。
個人的には新たな映像表現と元殺し屋と街の権力者のエントロピーの高さに美徳を感じた。
映像表現としてドローンを使用した演出が異彩を放っていた。
まず人物相関として、
街の権力者は主人公の元殺し屋の力もあり、今の地位についている。
だからこそ、今は呑んだくれとなった元殺し屋のことを街から追い払えない。
そしてそこにはお互いに修羅場をくぐってきた確かな信頼と友情めいたものがある(ように思える)
まぁお互いにいい歳した老人なのだけれど。
だからこそ、全てのイベントは
街という非常にスモールスケールな場所でしか起こらない。
イベントの発生場所が近いから、
ドローンで撮影した空撮アップから一旦ズームアウトし、街の景色を映してから、
別のところをズームインすることにより、
場所と時間の共有、シーンの切り替えが行われる。
これが新たな演出手法となっている。そこに新鮮味を感じた。
こういう映像の目新しさが一点。
もう一点目がその哀愁。
二人だけが共有してきた時間は分からないが、
もうお互いがお互いを殺すしかないという状況が非常に萌え萌えしてしまう。
しかも相手のことをよく知っているからこそ、
生まれてくる状況判断とか行動の所作などが他の逃走劇・復讐劇とはちょっと異なる。
個人的には、そういう状況はアニメのGungraveに似ているな、と思った。

⑦セッション
鬼教師ととある若者のキチガイジャズセッション

鬼教師から発生する画面と音楽の熱量にひたすら圧倒されながらも、
次々と目まぐるしく展開が変わってゆくのを画面にかぶりつきながら熱中して観ることを強いられる。
ほんとこれからどうなってしまうんだ?って思わせる展開が続くのと、
鬼教師の罠とそれにあしらわれる若者ジャズドラマーの姿がなんとも面白い。
そして最後のオチも秀逸。
役者たちの演技も最高の緊張感を生んでいる。


⑧ピエロがお前を嘲笑う
犯罪サスペンスハッキング映画。
ハリウッドでもリメイクがキマっているらしい。
ハッキングシーンのバーチャル空感の表現がすべて電車内で行われていて、
このレトロフューチャー感というか攻殻感は面白い。
まぁ、ハッキングな得意な学生がハッキングチームを組んで、
色々な小悪党な犯罪をしていって、そのチーム名(CLAY)を売名してゆく、
という話の大筋はあるのだけれど。
それは全て主人公の語り。
(こう説名すると、ミステリ小説読みなら、ここにトリックがあるということは気づくだろう)
その主人公の語りが本物であるか?偽物であるか?
というのがこの話の大オチに繋がってゆく。
ハッカー集団のヤンキー感もまま面白いし、ご愛嬌。

⑨ナイトクローラー
犯罪スリラー映画。
ロサンゼルスの深夜に起こる犯罪、火事、事故などを扱う専門のフリーランスのジャーナリストの話。
この主人公のジャーナリストがクソ人間、クズ人間過ぎて、逆に惚れる。
良いところは、いい笑顔だけ!(某アイドルアニメのよう)
ほんとネットで調べた知識をひけらかして王様気分の頭でっかちのクズ人間が
深夜の犯罪を撮影して、のし上がっていく。
ライバルたちも事故にみせかけて殺して、
そのシーンを撮影して放送局に売る。
そして放送局の女とも駆け引きして、ビッグになってゆく。
サクセス・ストーリーなのだけれど、全く共感できない。
新しいね。
まぁ予想を上回るクズさが最高だった。

⑩チャッピー
SFアクション映画。
自立型人工知能を搭載した戦争用ロボットが暴走します。
ギャング集団と仲良くなります。
まぁ、ギャング集団の三人組がいい味をだしている。
寧ろ、チャッピーよりもいい味を出している。
そのいい味をだしたものをチャッピーが吸収してゆくという過程が面白い。
後、PS4が大量に積んであるのが、イッツアソニーって感じ。
場所が南アフリカというのも、
戦争の極地、そして、戦争用ロボットが支配しているというギャップがいい。
近未来のSFっぽさを助長している。
個人的には、エンジニアは世界的にも、
徹夜でプログラムを組む時にはレッドブル飲むというのがわかったので面白かった。
レッドブルは世界共通言語、世界共通表現。

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次点。

新劇場版 攻殻機動隊
アクションとか公安9課のそれぞれのキャラ特性とかしっかり濃縮還元してあって、
今まで観た劇場版攻殻の中では現代版アニメとして最高の出来なのでは?
みたいには感じた。
いや、べつに私熱心な攻殻ファンではないのだけれど。
世間的には全く評価されていないっぽいので、
ここに記載しておく。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
まぁ、ド変態な映像演出と音楽。
俳優たちの劇中劇演技も秀逸だし、脚本もまま変態。

グリーンインフェルノ
かなりまともな食人映画だった。
でも生きたままの人間の目をエグッて、そのまま生で食べるシーンは、
まるで漫画・ゴールデンカムイのようだった。
目玉は生に限る、みたいな。

アニメで言えば、やっぱり、
ラブライブ!とガルパン、WUG、ここさけは良かった。
けれど、あまりに善性過ぎて、上の犯罪映画群と比べることなど
出来なかった。


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