見出し画像

人の仕事は本当になくなるのか?

みなさんこんにちは、クリスです。
今回取り上げさせていただくテーマは、最近話題の

「AI技術」

です。

以前、私自身のfacebookでも取り上げたニュースですが、
中国を代表するEC&小売インフラカンパニーの京東商城
(ジンドンショウジョウ)が、オーダーから配膳までの全行程を
ロボットのみで行うレストラン「京東X未来」を開店させました。
このことは中国では初めての試みでありとても話題にもなりましたが、
最も驚くべき点は5台のロボットだけで40種類以上の料理を
作れるようにしたということです。
現在、中国では飲食店が人手不足となっています。
それを解決するために今回のイノベーションが行われたようですが、
このようにAI技術が以外と身近に使われるようになってきたと思います。

このニュースではAI技術と飲食業界のコラボレーション
についてでしたが、身近な例はこればかりではありません。
米国では既に数店舗運営をしているAmazonの「Amazon Go」や、
トヨタ自動車が開発している「e-Palette」などいろいろなところで
AIの新技術が活用され始めています。
このように、これからの時代はAI技術によって多くのことが
補われていく世の中に変わっていくと思いますが、
その中で私に1つの疑問点が浮かび上がりました。

今回の中国での飲食店の例のように、ウェイトレスやシェフの
人材不足を補うためにAI技術が活用されました。
今回は「人材不足を補うため」でしたが、もしかしたらこれから
「人材不足の領域以外にもAI技術が活用されていくのではないか?」
と思いました。その場合、「仕事においてもAI技術と仕事していく
のか…?」あるいは「中国の例のように代替されるのでは…?」
という考えに至りました。この先、

『AI技術の導入によって世の中と働き方はどう変わっていくのか?』

という点について今回は話していこうと思います。


そもそもAIとは?

そもそもAIとは何なのか?
少しだけ説明をさせていただきます。
AIとはArtificial Intelligenceの略で日本語で
「人工知能」という言葉に変換できます。
この人工知能という言葉の定義を説明しますと、人工知能とは​

知的な機械、特に、知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術です.人の知能を理解するためにコンピュータを使うことと関係ありますが、
自然界の生物が行なっている知的手段だけに研究対象を限定することはありません.​

出典:「人工知能のFAQ」人口知能学会ホームページ

という意味合いです。
こちらは、「人工知能学会ホームページ」で説明されているものです。
しかしながら、この定義が一般的ではないとも述べられています。
「知的」の定義が定まっていないため、研究者の間で定義の方法が
異なるみたいです。その中でも私は、人工知能学会が定義している
「知的」の意味が一番賛同できると思ったので、
そちらを紹介させていただきます。

知的とは、実際の目標を達成する能力の計算的な部分です.

出典:「人工知能のFAQ」人口知能学会ホームページ

つまり人工知能は「合理性を優先的に考えることのできる機械」
ではないかと私は考えます。その合理性が人とどう違うのか
ということについて次に話していこうと思います。

AIがもたらす変化

私が「AI技術によって働き方がどう変わるのか?」を
気にするようになったのはある1つの論文との出会いがきっかけです。
それがオックスフォード大学のオズボーン准教授が著した
『雇用の未来—コンピュータ化によって仕事は失われるのか』です。
この論文では、米国労働省のデータに基づき、米国に存在する
702の職種が「今後コンピュータ技術(AI技術も含む)によって
どのくらい代替される可能性があるのか」を分析したものです。
その結果、米国では総雇用者の47%の仕事が代替される可能性が
あるとの試算結果が出て、世界に衝撃を与えました。
この計算方法を利用して、日本における職種と日本の総雇用者を元に、
日本の職種代替率の試算を野村総合研究所が2015年に行いました。
その結果、日本における確率は米国よりも高い49%で、
物凄く衝撃を受けたことを今でも覚えています。
つまり単純計算で日本における半分の仕事は、
AI技術によって代替される可能性があるということです。
しかしながら、これらの仕事をよく見ていくと特徴があると
オズボーン准教授が言います。

スクリーンショット 2020-01-20 17.31.02

出典:『「AIに代替される仕事/されない仕事」について(2017年版)』
ミドルの転職

こちらはエン・ジャパン株式会社が運営している
人材紹介会社集合サイト『ミドルの転職』上で行ったアンケートです。
コンサルタントを対象に「AIに代替される仕事、されない仕事」について意見調査した結果、160人から以上の回答を得ることができました。
これらの上位3つは、オーズボン准教授の論文の中でも紹介されていた
「なくなる可能性のある職種」です。
論文で発表されていた職種の特徴を示すと、それは「単純な作業」や
「データを用いる必要がある仕事」ということです。
これらの職種にもその特徴があるのではないかと考えます。

人の強み

このように伝えていくとAI技術が完璧に見えて来てしまいますが、
AI技術にも得意・不得意なことがあります。
AI技術が得意としていることは「単純な学習や行動」、
「データの記憶と分析」、「正確かつスピーディな作業」です。
しかしこれらの特徴はAI技術というより、AI技術を利用する上で
必要不可欠なコンピュータに備わっている装置の特色にあたります。
ハードディスクなどの記憶装置はデータの記憶を行いますが、
容量が足りなくなったら、その増強が可能です。
CPUなどの演算処理装置は、回路をどんどんシンプルにする
ことにより、高速な演算を実現しています。
つまり、これらの装置がAI技術の仕事上での利便性を高めているのです。
その中でもAI技術が不得意としているものがあります。
それは「クリエイティブ」なことです。
先程もお伝えしましたが、鯔のつまりAI技術はデータを
記憶することにより自身の選択肢を増やし、
そこから最善を考えるための分析や計算を行なっています。
そしてそれがとても早いというのが特徴です。
しかしながら、これは「データ」があってこそ成立するもので、
「データ」がなければAI技術も全く機能しません。
これから先、ある程度の仕事は代替される可能性はありますが、
「不確実なものを創造する」という点に関しては、
まだまだAI技術は人の領域に到達していません。

私もエンジニアの端くれとして「いかにして学習のパターンを作るか」
「いかにして重要なデータの認識をさせるか」という部分に
悩まされました。しかし、あくまでその創造をするのは人であり、
AI技術はそのサポートをする立場であると私は認識しています。

「0→1を考える」、それがこれからのAI技術が当たり前になる
世の中で活躍する人材に必要になる条件だと思います。