日本円が「茹でガエル」から「ブラックスワン」へ至る道
日本円の価値はこれから、どうなるのだろうか?
そして、円の価値が地滑り的に落ちていく近未来までに何か出来る事はないのだろうか?
そういう不安や問いに対して応える為に、私は過去に以下の記事を書いた。
日本円の価値が、日に日に落ちていく時代において、備えておくこと
私の日本円に対する予想やスタンスは、この時点とは変わっていない。
人口動態は確実な予測指標で、労働人口が減り、支えるべき高齢者が増えると、外貨を稼ぐ産業セクターへと投下でいる若者の労働リソースは枯渇してくる。
また、国内の生産年齢人口が減ると、いかに対外資産が多くても、国内に再投資すべき市場自体が萎んでしまう。
円の価値が下がる縮小均衡フェーズであり、国の借金が肥大化して、金利が上げられない中で、人口動態に紐づく労働生産リソースは先細るばかりで、逆に円の価値が上がる要因は何一つない。
円の価値が安すぎて、まともな外国人労働者も来なくなるだろう。
10年後には1ドル200円、20年後には250円と上がり、ノルウェーサーモンが今の鰻くらいの値段になるのであろう。
しかし、これは「茹でガエル」としての予想でしかない。
もっと負荷がかかった橋が崩れるような、カタストロフィックな日本円の崩壊は考えられないのであろうか?
いわゆる「日本円のブラックスワン」である。
私は、可能性としては大いにありえると思う。
次の①か②が起きれば、日本円の価値は吹き飛ぶだろう。
①は「核戦争」や「空気感染する狂犬病」のような出来事でも起きない限り、ありえないだろう。仮に起きたら全員無事では済まないので、考える必要はない。考えても無駄である。
②に関しては、国内製造業の拠点や大企業や政府中枢となるエリアが壊滅するなど、広範囲とはいえ限定的な破壊で起きうると考えている。
そして、②を考えると、我が国において、予想確率が、そこそこ高い2つの大きな懸念材料(大地震)が存在することが分かるだろう。
それは、はたして、本当に起こるのか?
ただし、気象庁などの発表は「最悪のケース」を想定したものなので、過剰に盛られているのも事実である。
今回は、最悪寄りではなく、「現実的な予想」を検証してみたい。
そして、その対策も含めて紹介する。
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