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国際ロマンス詐欺の実体験〜後編〜

前回はターゲットの絞り方、様子を伺いながら確度を探る行動、最後にある特定キャラに絞って攻撃してくるというところまで書きました。そして、ある日突然に猛烈にプッシュしてくる日がありました。

それは、iPhoneに入れるアプリケーションでした。
僕はアプリを入れた時点でチェックをしようと思っていたので、ネットで詐欺の情報を本格的に調査しました。

手口が全く一緒なのでビンゴだなと。。。

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MataTrade5、通称、MT5という名前のアプリケーション。
通常は、例えば楽天証券なら楽天証券が提供するサービスを使うだけ、SBI証券ならSBIだけといった使い方になりますが、このアプリケーションの優れているところは、複数の取引所を登録出来る機能があること、それから、ダミーアカウントで練習する機能があるということです。

これで相手を練習させて、より一層信頼させる、同じ動きをトレースするだけで良いと叩き込むようです。
多分、ここまで行くと騙されてしまうのでしょう。
僕は何だかんだ理由を付けて取引を行わないように引っ張りました。

終いには、「今日も逃げるつもりか?」と本性を表した言葉を使い始めます。
あなたの日本語はあまりに酷いので、僕はキレイな日本語を教えましょうと切り返していきます。
そして、最後の時が来ます

「時雪さん 僕はトレードしないと決めました。 今までありがとう。 では」

とLINEで返しました。
相手の最後のメッセージは「私の友達の犬よりお前は頭が悪い」でした。
その後、数時間後に犬の散歩の動画らしきものが送られてきました。

つまり、この”林 時雪”なるキャラを演じるために複数人が関わっていたということを意味します。
情報共有が出来て居ないので、このような失敗を晒してしまったのでしょう。
この時点でLINEをブロック、そして、FaceBookに詐欺の内容の投稿を行いました。

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この犯人グループには決定的に疑わしい点が幾つかありました。

1.土日関係なくメッセージを送ってくるので仕事を休んでいる日の設定が甘い。
2.教えた日本語を無視して同じミスを何度もやらかす。
3.自分達が使い慣れた取引所(仮想通貨)を指定し、他の取引所は使わせない。

などでした。

特に3.は重要であったらしく、その会社は日本の金融庁から許可を取って運営している正常な会社、BitTradeという名前の五反田にある会社でした。何故、この会社を選んだのかの理由ですが、経営陣がほぼ中国人で占められているので中国語に堪能な会社を選ぶ事に意味がありました。

もしくは、裏の顔があって犯人グループの一味なのかもしれません、想像の域を出ませんが・・・

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撃退方法ですが、疑わしいリクエストはスクリーンショットを取得してFaceBookの投稿に晒すwww
これ、すごい効果があって、リクエストが一切来なくなりました。
つまり、その後もちゃんと見ているということなんですよね。
拡散されるのを嫌がるからなのでしょう。

しかし、手口は変えない、指摘された内容の改善をしない怠慢さが失敗を招いたのだと思います。
半年近く仕込みに時間を掛けて失敗した詐欺は相当悔しかったのでしょう・・・

皆さんには真似をしないようにお願いしたいと思います。
本当に最近は詐欺が多くて、近年では5回ほどは絡めて来る感じです。

僕は興味があってやってるいる訳では無くて、遭遇してしまったので対処や回避しただけです。
危機回避能力は今回の件でかなり向上したと思います。

僕が犯人ならどのようにこの詐欺を磨くかの答えは出ていますが、それを書いてしまうとセキュリティ的に脆弱になる可能性があるので、止めておきます。
彼らの真剣さも理解しましたが、日本人ではないために肝心な部分が欠落していると思いました。

僕のFaceBookのアカウントの中にも疑わしい人が1,2人くらい残っていますが、一旦離脱することで危機は回避しておきたいと思います。
前回も書きましたが、LINEで電話帳を公開したバカもののせいでSMSによる詐欺は収まらないでしょう。

特に090の番号はエルダリーが多いのでターゲットになりやすいと僕は考えています。


これからはより率直に書けるので、友人関係云々は考えずに直感を信じたコンテンツを提供出来れば幸いです。
これからの時代にどうしても必要となる投資の話や見極めなど、時間がある限り調査しますので参考にしてみてください。
都市伝説系も書きやすくなるので、拭えぬ疑問を整理して書いてみようと思います。

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