仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキングを観て

こちら、公開日に即観ました。仮面ライダーギーツは毎週リアタイしており、令和の中ではかなり上位に好きな作品でした。以下にネタバレ有りでこの映画の感想を述べたいと思います。


ここから先は映画を鑑賞済みである事を前提に記述させていただきます。
また、この作品を好み、批判的な感想なんて微塵も見たく無い!という方はここまでにされることをオススメします。
それでもお付き合いいただける方だけ、ご覧ください。

さて、普段は読み専と言っても過言ではないくらい筆は取らないのですが、その理由として、深い考察等はせず、浅く楽しむことが長くコンテンツと付き合う方法の一つだと考えているからです。
特に特撮関連は答えが出ないことも多くあり、自分の腑に落ちる答えを突き詰め出すと沼に嵌ってしまいます。
それゆえに、出されたものをその場で楽しむに留める、というスタンスが主流になった感があります。
なぜこんな話を長々と綴ったかと言えば、この映画の浅い部分が受け入れ難かったからです。
私が観たこの映画を端的に表すとするならば『種族を超えた可能性の塊のような家族が無能な神によって崩壊し、あまつさえその家の子に歪な感情を押し付けた話』でした。
説明をする前に誤解は解いておきたいのですが、新フォームはマジでカッコよかったですし、アクションシーンも最高でした。
さすが坂本監督。
演者もめちゃくちゃ頑張っていて、ラストエピソードだけあり、アクションも果敢に挑戦していました。
そういう見どころは過分にあります。

私はあくまで一度しか視聴していませんし、解釈違いをしている部分もあるかと思います。
しかし、とにかくストーリーが酷い。
過去一の胸糞だったかも知れません。(個人の感想です。)
ではどこでそう感じたのか、述べていきたいと思います。

まず、未来の英寿が人類の滅亡を止めるために過去にやって来るのですが、神のくせに何となくの情報しか持ってないんです。
多分、この時代で問題が起きるんだろう
↑この程度の認識です。
しかも、未来英寿の行動は人類の滅亡に直結していた訳ですよね?結果的に。クイーンを殺そうとしてる訳ですから。人類滅亡RTAでもやってんのか?

しかしまあ、これくらいはこれまでもあったように思います。
突然ポンコツになるなんて、話を進めなきゃいけない都合でよく見かけたりするものです。

次の胸糞ポイントは、クイーンの死です。
無能神によって難易度が上げられた人類救済ミッションも、ライダー達の活躍により達成されるかと思いきや…クイーンが死んでミッション失敗。
最終的には何とかなった訳ですけど、これはどう考えても失敗ですよね?
確かにボコボコにはされてましたけど、クイーン死ぬ必要ありました?
これ、最後に道長に見せ場作るためだけの不要な死でしたよね?
彼女が死ぬことに説得力ありました?
神2人がガン首揃えて、今作一番の被害者とも言えるクイーンを助けもせずに死体を見ているシーンではずっと頭の中で『???』ってなってました。
挙句「こうなるってわかってたのか?」「ああ」みたいな会話までしていて、わかってたなら止めろよ!!って思ってました。まあ、ここはクイーンが死んで以降の展開だけを指してるのかも知れませんが。
どこが全ての人が幸せになれる世界なんだ?と、ずっと???状態でした。
未来英寿がもうちょっとまともな行動をすれば余裕で止められたよね?これ…と終始思うばかりでした。
自分の中でただただ英寿の評価が下がっていきました。

そんな無能な神達の尻拭いを道長がするのですが、この映画の最大の胸糞ポイントはラストシーンです。
今回の騒動を解決しようと尽力したみんなが集まって夕日の中歩いていくシーン。
ここで、最大の被害者2と言っても過言ではないクイーンの息子君がみんなとニコニコと笑いながら夕陽の中歩いてるんですよ。
この子、1日のうちに両親殺されてるんやで…。
このシーン、マジでサイコパス感溢れてましたね。
え?ここだけ別の世界線なの?神がテコ入れして全てうまくいった世界線なの?って思いましたね。
道長の説得により、ジャマ神は生まれなかった訳だけど、だからって笑顔でみんなと歩いてんの違わないか…?
両親亡くして数時間後の子どもだよ…?
一番???ってなったのはここだと思います。

テレビ版のギーツでも、罪のない人達が何人も復活出来ずに話が終わってました。
でも、そういうどうにもならない思いを抱えて、みんなが幸せになれる世界を目指して進んでったんですよね?
だったらこの結末、全く成長できてないじゃないですか。
道長がかっこよく変身できるようになっただけじゃん。
道長の覚醒した力で瀕死の母親を助けるとかで良かったのでは?
母親殺してあまつさえニコニコ顔の息子を出す必要あったん?って思いますね…
あと、後々思ったんですが、2人のサブライダーがいて尚、母親が死んでる訳だから、2人の無力感もすごいですよね。
みすみす殺されて何やってんだよ!って誰も思わんかったのかな…

という訳で、以上がストーリーに関しての自分の感想になります。
基本的に浅く見ているので、強く何かを感じることってあまりないのですが、今回は何の非も無い家族があまりにも酷い仕打ちを受けていたので、めちゃくちゃ胸糞悪くなってしまったんだろうなって思います。
基本的に人が不幸になっていく作品ではなく、全ての人が幸せになれる世界を目指すという、ギーツの作品テーマがあったからこそかもしれません。

注意書きしたとはいえ、ここまで読んでご気分を害された人もいるかもしれません。
あくまで自分の気持ちの消化と、世間の大半と反する思いをモヤモヤさせたままにしておくのが嫌で書き殴った駄文になります。
あなたの『好き』を否定するものではありません。
むしろ、あなたの『好き』の方が多数派の意見です。
最初に述べた通り、見どころがたくさんの映画であることは間違いありません。
おかしな奴もいるもんだ、とお目溢しいただけると幸いです。

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