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2023年の記録・50歳からマンガ家志望者、最大の崖っぷち


マンガ家目指して50歳で早期退職、
3年間で死ぬ物狂いで結果出す、
というつもりで入った専門学校。
卒業後ようやく連載の声がかかり、
3年目にして目標達成と思った矢先、
事態は急に暗転しました。



■トリプル介護→クアド介護に突入!



義父が難病を発症


今年冬、二世帯同居している義父が
「パーキンソン病」の診断を受けました。
国が指定している難病です。

1.「パーキンソン病」とはどのような病気ですか
振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こることが多い病気です。

難病情報センター


私は専門家ではありませんが、仕事で
当事者の方にかかわったことはあります。
独特の震えが発生し、筋肉が硬くなり
歩き出しの一歩目が出にくくなって
転倒の危険がかなり増すため、
ヘルパーさんも外出介助時には
細心の注意を払っていたのを覚えています。


義父はキッチリ真面目な性格で、
認知症の義母の毎日の服薬、
3食準備と片付け、
大量の洗濯物など、ほぼ
すべての介護を担っていました。

買い物やゴミ出しは
私の夫が手伝い、
私は介護保険やケアマネなど
公的支援に橋渡しをしたり
ぶつがりがちな2人の緩衝材の役割を
分担していました。


ただ、最近は
義母の認知症の進行につれて、
腹を立てて大声を上げたり、
ドアを力まかせに閉めるなど、
大きな音を立てることが
増えてきていました。

実際に義母が泣き叫んでいるのが
聴こえて階下へ降りてみると、
高齢者を狙った詐欺被害に
遭いそうな現場だったり。

あるいは義父自身が
パソコン詐欺にひっかかりかけて
豪雨の夜中に飛び出したりして
詐欺に遭いかかったのをとめたり、
すんでのところで5回被害を回避し
どうにかこうにか危うい均衡の上で
やってきていたのですが、
そんな中での義父の難病判明。

今は新しい治療薬が開発されて
進行を遅らせることが出来るものの、
衰えていくことは避けられない。
今までのようには義母の介護は
出来なくなるのは間違いない。

義母と義父の「主たる介護者」が
自分になる。

遂に介護に追いつかれてしまった、
というのが正直な実感でした。


一方、遠距離介護の実父は
妻に離婚されて独り暮らしのため、
緊急手術時は新幹線に飛び乗って
対応せざるを得ませんでした。

もうひとり遠距離介護の実母は、
危篤状態になった後、回復後は
妹が同居してみてくれていました。
しかし、30年間の結婚生活の間に
父への恨みと不信を募らせてきた母は
離婚後の財産分与が拗れてから
精神状況を悪化させ、妹もギブアップ。

もはやシロウトでは手に負えない状況で、
法律や精神保健の専門家に
繋げる必要が生じていました。

何方面もメインで動かざるを得ない、
最も避けたかった展開でした。



■連載が白紙、パニックに


そういう中で、今まで準備してきた私の
連載の話が、今月、白紙になりました。

先方都合なので詳細は書けませんが、
こちらにはどうしようもないことでした。

捕らぬ狸の皮算用だったとはいえ、
月額約13万円の長期収入のメドが
全く無くなるというのは、
かなり痛い計算違いでした。


しかし、落ち込んでるヒマはない、
すぐに次の営業しなくちゃ!!!
ポートフォリオ送らなくちゃ!!
投稿サイト片っ端から応募しなきゃ!!
次のコミティア出張編集部で持ち込みしなきゃ!!

そして、自分が主宰する
メンバーシップ「オトナ女子漫研」も、
来年からリニューアルして
新プランで新しい人を迎えて
活動拡大することになってるし!!



…などと、
翌日から慌ただしく動き始めたのですが。


果たして、そんなことをやってる場合なのか?
読切や連載の仕事を仮に取れたとして、
じゃあ仕事に集中できる状況なのか??

…といった冷静な判断が
出来なくなっていました。


次から次へと目の前に現れる課題に
片っ端から対応すればするほど、
間違ったり的外れだったり空回ったり
周囲を巻き込んで余計に事態を
悪化させてしまう悪循環に。



今から考えれば、
「あれもこれもしなくては」と
余裕を失ってキャパオーバーとなり、
優先順位がつけられなくなっていました。




■最大の崖っぷち



この家にいられない⁈


連日ブラック労働で深夜帰宅のため
顔を合わすことが少ないダンナと、
年末年始休になってようやく話を
する時間が取れました。

その結果、
主に財産を持っているのは義母で、
義父が動かせるお金が少ないこと、
私の連載が潰れたことにより、
ダンナが休日をバイトに充てたとしても、
この家を維持していくのは難しい
という事実が改めて判明。

出張編集部への持込みなど、
収入に即つながるかどうか
不確実なことをしている猶予はもうない、
ということを突き付けられたのでした。



■乗り切るために



自分の精神安定のために 


薬の調整


メンタルクリニックの主治医は、
ADHDという私の診断がついたあと
15年以上のつきあいになります。

パニックの現状を相談したところ、
「待てない」という発達障害の特性、
つまり衝動性が抑えられない
事によって起こっているので、
薬を調整し、
衝動性を抑える「インチュニブ」を
服用して様子を見ることになりました。

インチュニブは脳の衝動性を抑える
代わりに、副作用として2週間程度
眠気が続きます。
以前、まだ勤め人の頃に試用した際、
電車を寝過ごしてしまうため、
続けるのを断念したのですが、
幸い今はフリーで睡眠時間を調節しやすい。
立て直す機会にするしかないと思いました。



オトナ女子漫研について相談


また、メンバーシップについては、
運営を一緒に担ってくれている仲間に
特性や状況をありのまま伝えました。

その結果、ミシャの現状では
「これ以上の活動拡大は難しく、
これまでの活動を維持するのも
現実的ではない。
当面1年は新規受け入れを停止して、
状況が好転したらまた考えればいい。
それまで無理せず、来れる時に遊びに来て」と
言ってもらえて、泣けるくらい嬉しくて
物凄く救われました。

自分としては本当にこれからという時で
無念で悔しい気持ちはありましたが、
仲間がそう言ってくれるなら、
戻ってこれる場所があるなら頑張れる、
と思えました。

※メンバーシップ「オトナ女子漫研」の
ことについては、別途記事を書いて
お伝えしたいと思っています。



介護状況の好転のために、制度利用




今までに自分が福祉関係の業務に
携わってきた経験に基づいて
いろいろ調べた結果、
考えられる手段としては以下3つでした。



1、持ち家を元手に生活費を借りるリバースモゲージを利用

「リバースモーゲージ型住宅ローン」とは
自宅を担保に資金をお借り入れいただき、毎月利息のみをお支払いいただく仕組みのことです。
元金はご契約者さまが亡くなられた際に一括で返済いただきます。
月々のお支払は利息のみとなるため、毎月の返済負担が少ない借入方法です。

リバースモゲージ 三井住友銀行

※ただし金融機関によってかなり条件が異なるので要確認!



2、そのために義母の財産を保護活用するための法定後見制度利用を申請

法定後見制度においては、家庭裁判所によって選ばれた成年後見人等(補助人・保佐人・成年後見人)が、ご本人の利益を考えながら、ご本人を代理して契約などの法律行為をしたり、ご本人が自分で法律行為をするときに同意を与えたり、ご本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって、ご本人を保護・支援します。

法廷後見制度とは



3、そのために後見人制度の利用について公的窓口(地域包括支援センター)に相談する

地域包括支援センターは、市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、3職種のチームアプローチにより、住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設である。(介護保険法第115条の46第1項)主な業務は、介護予防支援及び包括的支援事業(①介護予防ケアマネジメント業務、②総合相談支援業務、③権利擁護業務、④包括的・継続的ケアマネジメント支援業務)で、制度横断的な連携ネットワークを構築して実施する。
・成年後見制度の活用促進、高齢者虐待への対応など

厚生労働省 地域包括支援センター



仕事でかかわっていた時の感触からすると、
成年後見制度などについて
一定の結論が出るまで、
時間がかかっても1年くらい。

1年後には、何らかの要素で
介護状況が好転する可能性が高いので、
それまで踏ん張るしかないと。



経済的安定のため、バイト生活へ



そしていずれにせよ、
当面の生活費が不足するので、
バイトに出ることにしました。

家を空けてしまったら、その間
介護どうすんだという心配はあるんですが、
家が無くなるよりましなので、
その辺を含めて、改めて
公的窓口に相談しようと思います。

マンガを描く時間は限られますが、
そのかわり遠距離介護は
経済的にも時間的にも
もうあまり手が出せないので、
当面できる所までで
免除してもらおうと思っています。



かなり悔しい気持ちはあります。
元々、「3年限定デスマッチ」の予定でした。

50歳で早期退職して専門学校入って
3年で目が出なかったら、
バイトしながらでも
マンガ描くつもりだったので、
そういう意味では、
当初予定に戻ったとも言えます。

ここから先が、本当の正念場。
本当に後がない、背水の陣。


でも、ゼロじゃない。



2021年noteを始めて決意表明してから、
少しずつ少しずつ
応援してくれる仲間が増えて下さり、
2023年メンバーシップを始めてから
志を同じくする部員が集まってくれて。

支えてくれる同志の存在と
帰ってこれる場所があることを支えに、
出来ることをできる範囲で、でも
諦めずに描き続けたいと考えています。



よろしければ、これからも
おつきあいいただけると有り難いです。



2023年は、本当にいろいろ
有難うございました。


みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。




後押しいただけたら、地の果てまで頑張れそうな気がします…!