原子力発電の再開
福井県にある、40年を超えた3基の原子力発電所の再稼働決定のニュースが発表されました。全国初との事です。
2011年の事故から、約10年を経ての再稼働の背景を調べました。
背景
2011年の事故を受けて、2012年に改正された原子炉等規制法により、原子力発電所が使用できる期間は原則40年となりました。
福井県美浜市と高浜市の原子力発電所もこれに該当しており、再稼働時は、新たに安全対策やテロ対策などの厳しい審査を合格しないと再稼働はできない、とされていました。
再稼働に向けて
福井県の杉本知事が28日の記者会見で、再稼働を発表し、同日、経済産業省に報告しました。
再稼働の決断にあたり、福井県の有識者による安全対策の確認などを経て、総合的に判断した、と言われています。
また、国からの1か所あたり25億円の交付金も判断材料となった、と
しています。
美浜町、高浜町の歳入
関西電力からの税金や交付金は、町の歳入の約半分を占めており、大きな財源になっています。
特に2012年に停止して以降は、地方税などが大きく減り、町の財源を圧迫していたようです。
両方の町は、もともと、原子力発電所との共生を打ち出しており、原子力発電所の存在は、とても大きなものになっていたようです。
今後の動き
ニュースでは、早ければ5月中の再開もあり得る、と言われていました。
ただし、一部の意見では、安全対策や、テロ対策が完了しておらず、早期の再稼働は現実的ではない、との意見もあるようです。
また、使用済み燃料は2023年には県外で確保する、という条件も、
候補先の青森県むつ市の反対を受け、難航しているというニュースも出ています。
全ての準備が整った後の再稼働、というわけではなさそうです。
ここまで急いで再稼働を進める背景としては、電力会社の経営状況、電力消費が増える夏に向けての準備、などいろいろありそうです。
今後の動向が注目されます。
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