EVの動向(1)

欧州に続き、日本も2030年代にガソリン車の新車販売禁止が発表されました。代替候補となるのは、EV、HV(ハイブリッド)などの電気式か、エタノールや水素などを活用したFCVと呼ばれる燃料電池式か、まだまだ分からない状況です。
いつものように、自分の勉強用として、背景、現状、今後について、まとめてみます。

背景
2050年カーボンニュートラル宣言に向けた取り組みとして、ガソリン車の
新車販売を2030年代に禁止する処置を決めたようです。
業種別CO2排出割合で2位の「輸送」において、75%を占める自動車の
CO2を大きく下げる事で目標達成をはかる事が目的です。
 ※カーボンニュートラルとは、ライフサイクル全体で見たときに、二酸化
 炭素の排出量と吸収量が±ゼロの状態を指します。

現状
自動車のCO2排出量の目安に、WtW(Well to Wheel)という単位があります。
①Well to Tank :燃料の製造・輸送時に発生するCO2
②Tank to Wheel:自動車が走行中に発生するCO2
併せて、Well to Wheelと呼び、WtWと表します。

ガソリン車を1として、HVハイブリッド車が0.5弱、エタノール車が0.25~0.75、水素が0.4程度とされています。
知名度の高いEVは、発電方式に大きく左右され、現状の日本では、HVよりも悪く、0.5~0.7程度です。
※ただし、原子力発電のフランスでは、0.1~0.2程度です。

つまり、走行時に二酸化炭素を排出せずエコのイメージがあるEVも、WtWで見た場合、HV以下となり、現状ではエコとは言いきれないのが実情のようです。

補足)
 WtWの考えは、あまり浸透してない気がしました(完全に私の主観)。
 特に、Well to Tankの部分が抜けている気がします。
 地球全体で見た場合、当然考慮すべきなのですが、あまりマスコミで
 取り上げられていない気がしました。

今後
EVの課題を考えます。
 Well to Tankの課題 :発電所、送電効率などの改善。
 Tank to Wheelの課題:バッテリーの放電効率、モーター効率
 個人的ポイント:バッテリー改善がポイントと考えています。
  ①現行リチウムバッテリーの重量1kg当たりの燃費は約1km
   (ガソリンと比較すると約1/10~20のエネルギー密度)
  ②製造時のWtWを下げる工夫

上記から、単純にEVへの切り替えとはいかない気がしています。
引き続き、FCVやHVなど、他の仕組みも調べていきます。
(続く)

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