RCEP発足

 新年1月1日から、日本、中国、韓国や東南アジア15か国を中心とした、地域的な経済連合「RCEP(アールセップ)」が発足します。
※まずは10か国でスタートし、韓国など段階的に加わる見込みです。
 域内の人口は22億7千万人、GDPは25兆8400億ドルと、それぞれ世界の3割を占める、巨大な経済圏になります。

 RCEPにより、製品の輸入出の関税削減・撤廃や、人の移動がしやすくなる等、経済の活性化が見込まれます。
 その中でも、日本は関税が下がる事で、コストを下げる事ができ、より
輸出が増加する、と見込まれています。
※RCEPによる域内貿易額が4兆8千億円増加見込み。将来的にGDPを
 2.7%押し上げる見込み。

 今回のRCEPのポイントとして、中国との貿易活性化による効果が期待されています。輸入だけでなく、超巨大な消費国でもある中国に対して、各製品を輸出しやすくなる効果が高いと言われています。

 一方、問題点としては、大きく2つの点が挙げられています。
 1つ目は、関税の撤廃により、価格競争が激化し、淘汰されていく業者が増える事です。
 市場原理とは言え、総理が推奨する「分配」の観点からも、各種サポートが必要になりそうです。結果的に、貧富の差は、更に加速する気もします。

 2つ目は、アメリカとの関係です。アメリカは、RCEPに不参加のインドも含めた新たな経済枠組みを提唱しており、今後、中国との対決姿勢は加速すると言われています。日本にとってアメリカは軍事面でも切っても切れない関係ですし、今後の経済も考慮すると中国との関係も必要です。
 2022年は、国際的な立ち回りの意味で、とても大事な年になる、とも言われています。

 私見としては、RCEPを通じて、日本の工業面を中心に経済効果を高め、
外貨で日本の活性化につなげて欲しいと思っています。
 少子高齢化による人口動態のバランス悪化、相変わらずの経済成長率の
鈍化等、日本の経済は悪いニュースが多く、経済的に負のスパイラルに
入っている気がします。
 RCEPのような大きな変化は、摩擦を生み、弱い人を更に落とす可能性も
あるとは思いますが、勝つ人の税金で国を支えたり、分配する事で、再生を図れることも出来るのではないか、と思っています。
 いづれにしても、今後のRCEPの動き、アメリカの動きを注視していきたいと思います。

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