国試浪人生による第118回医師国家試験

先日、118回医師国家試験を受験してきましたので試験の感想などつらつら書いていきます。

まず全体の感想ですが、一言で言うなら簡単すぎました。はい、ここ数年でおそらく最も簡単な試験であった気がします。現時点で予備校各社の試験分析の詳細は出ていませんが、おそらく大幅易化したこと事は実だと思われます。

SNSを見るに際し119回を受験する現役生や、また118回で合格できなかった受験生に対して不必要な不安を煽る情報や、また誤った情報が流布している現状を見るに何かしらこの流れに警鐘をならすべく記事を書いております。

簡単な自己紹介をしておきます。国立医学部を去年現役で卒業し、117回医師国家試験を受験しましたが、一般臨床で数点足らずに落ちたというどこにでもいる国試浪人です。
基本的には勉強嫌いで1年中、旅行したり友人と飲んだり、好きなことをして遊びながら浪人生活を満喫していました。国試浪人の合格率は低いといわれていますが最低限やれば余裕で受かります。100%受かります。だからそんな心配する必要はないです。
国試浪人をこれからする人たちにはぜひとも1年間存分に楽しんで浪人生活をしていただけたらと思います。
この記事を読んで僕の本番での思考や知識量を知ってもらうことで医師国家試験が単なる作業ゲーだということを知ってもらい、また不必要な不安を解消していただきたいと思っております。では本題に行きましょう。

記事の構成は、
問題文
選択肢
自分の思考回路
自分の回答
正誤(講師速報より)
時に雑感、(試験当時なんとなしに感じたこと)

の構成となります。時に試験本番での実際の感情、雑念も記しておきます。
参考になるかはわかりませんが。
ここからはブロックごとの記事になります。
画像は適宜自分で検索かけてください。

また本記事は医学的に正しい情報の記載を心がけているわではありせん。本記事を執筆段階の現時点(2/9)では講師速報のみが正答を公表していて解説は皆無の状態ですのでやや不正確な情報があるのであらかじめご了承ください。では参ります。

Aブロック

A1
無症状で発見されることが多い疾患はどれか。

a 大動脈解離
b 腹部大動脈瘤
c 感染性心内膜炎
d 冠攣縮性狭心症
e たこつぼ心筋症 

毎年Aブロックの最初は難しいとうわさがあり緊張しながら見た問題、拍子抜け迷うことなく腹部大動脈瘤

a 解離したら激痛だろうから論外
c 感染性心内膜炎は不明熱の原因としても挙げられるので×
d 狭心症は胸痛があるので×
e たこつぼは精神的ストレスが原因となって胸痛きたす疾患なので×

自分の解答 d
講師速報 d

A2
高齢者の入浴中の事故の予防で正しいのはどれか

a 食後に入浴する
b 深夜に入浴する
c 浴槽から出た後は体を冷やす
d 気温が高い時期の入浴は避ける
e 居室と脱衣所の気温差をなくす

a 食後は低血圧になるから入浴中に転倒しそう×
b 常識的に考えてこれが事故のリスクを下げるとは思えない×
c 常識的に×
d 少し考えました、脱水??うーん微妙
e 高齢者の入浴中の事故といえば想起するのは転倒と気温差による心臓への負担、よくサウナからの水風呂で整うって習慣がトレンドではあるけれど心臓への負担は大きい、下手すると致死的不整脈になるよなあって考えてdとの比較でこちらを選択。

自分の解答 e
講師速報 e

A3
低カルシウム血症と低リン血症を同時にきたす病態はどれか

a 腫瘍性骨軟化症
b 甲状腺機能亢進症
c ビタミンD欠乏症
d 副甲状腺機能低下症
e 慢性腎臓病に伴うミネラル骨代謝異常

ああ、終わったと思った。内分泌の勉強は7月以降やってないし、わからないしなによりこの問題が正答率90%はあるだろうから周りと差がつくと思ったから焦った。講師速報上では正答率は87.4%(記事執筆時点での講師速報回答記入者9371人)

a なんとなく腫瘍から産生される因子が骨を破壊するのだろうと考え、PTHrP的な働きだろうなと思い、Ca↑、P↓だろうと考え×
b 副甲状腺とのひっかけだろうと考え×
c ビタミンDの働きはCa↑、P↓だったので欠乏するとCa↓、P↑と考えたが
微妙に不安を覚える。保留
d 亢進症と真逆であろう、Ca↓、P↑と考え×
e Pは腎臓で排出されるしビタミンDは腎臓で活性化されるしビタミンDの働きが低下しCa↓、P↑、、あれ?cと同じや、、、うーん腎臓不全での電解質の動態は聞いたことがない、ビタミンDの電解質の働きはよく問われてたのはわかっていたのでcが正解であるなら差がついてしまうので無難にみんなが選ぶであろうcを選択

自分の解答 c
講師速報 c

A4
無痛性虚血性心疾患をきたしやすいのはどれか

a 糖尿病
b 骨粗鬆症
c 気管支喘息
d Parkinson病
e 胃食道逆流症

有名な話ですね糖尿病を基礎疾患に持つと心筋梗塞でもそこまで痛みを訴えない患者の話が多いこと。ほかの選択肢を見ることなくa
自分の解答 a
講師速報 a

A5
特発性肺線維症の症状・身体所見で誤っているのはどれか。

a ばち指
b 湿性咳嗽
c 体重減少
d fine crackles
e 労作時呼吸困難

a 知らん、起こりそう。そもそもばち指がどういう機序で起こるのか知らない△
b 乾性咳嗽だろ、普通に×
c COPDでも呼吸苦になれば体重は減りそう〇
d 余裕で〇
e これも当然〇

自分の解答 b
講師速報 b

A6
疾患とその原因の組み合わせで誤っているのはどれか

a 肝細胞癌ー肝硬変
b 食道腺癌ーBarrett食道
c 胆道癌ー先天性胆道拡張症
d 膵管癌ー膵・胆管合流異常症
e 胃がんーヘリコバクターピロリ感染症

a 常識〇
b 常識〇
c 常識〇
d 悩んだ、胆道合流異常は膵液が胆道に逆流するので胆のうがんや胆管がんのリスクということは知っていたが膵がんも同様の機序でリスクになりそう保留。
e 常識だけどこわかった、胃炎のリスクは知っていたが胃がんのリスクといわれると不安であった。
結局dとeで天秤にかけてdを選択。

自分の解答 d
講師速報 d

A7
我が国でのたばこ対策で実施されているのはどれか。
a たばこの広告の禁止
b たばこのパッケージの警告表示
c ニコチン依存症の治療の無料化
d 公共施設の屋内における空間分煙の義務化
e 非喫煙者に対する医療保険の保険料の減額

公衆衛生??Aブロックで?と思ったがまあ内容自体は考えれば解けそうだなと思った。

a 広告禁止?たばこの広告ってあったっけ?わからないなあ保留
b 正解やな、これは確実。〇

ってことでほかの選択肢見てない

自分の解答 b
講師速報 b

A8
成人の痔瘻で誤っているのはどれか。

a 自然に治癒する
b Crohn病に合併する
c 肛門癌の原因になる
d 肛門周囲膿瘍で発症する
e 便意とは関係なく排膿する

a 自然治癒はしないだろう痔瘻は難治性と聞いたことがあるので×
b クローン病は痔瘻合併は常識〇
c 知らないが肛門にできるものなので癌になってもおかしくはない〇
d 細菌感染で炎症して孔が開くイメージだったので〇
e 膿ができたらそりゃ垂れてくるだろうと思い〇

自分の解答 a
講師速報 a

A9
神経性過食症<大食症>で正しいのはどれか

a 自己肯定感が強い
b 過活動になることが多い
c 肥満に対する恐怖心はない
d 自己誘発性嘔吐と下剤乱用を反復することが多い
e 食事をコントロールできるという感覚は保たれる

迷った問題、aとbの選択肢を見た瞬間すこし身構えた。どちらも自分の持てる知識では切れなかったから。こういう場合は消去法ではなく、確実に常識となる選択肢があるはずと落ち着きその他の選択肢を見ていくことにした。

a 保留
b 保留
c 保留ではあるが神経性やせ症も大食症も痩せる方向に行動するのは知っていた。たとえ大食症と名前がついていようが。×寄りの保留である。
d これだね、神経性大食症は食っては嘔吐し、食っては嘔吐を繰り返し吐きダコができる疾患と知っていればこれが正答〇
e 知らん、答えはdだから深く考えず×

自分の解答 d
講師速報 d

A10
梅毒で誤っているのはどれか

a TPHAは疾患活動性の指標となる
b 他の性感染症の合併について検索する
c 神経梅毒は感染からの期間を問わず起こる
d 妊婦が未治療の場合、児の先天梅毒の原因となる
e 日本では10年前と比較して報告数が増加している

a 今考えればこれがまぎれもない正解であるものの先に選択肢cを見てしまったため間違えた。
b そりゃ梅毒になるんだからほかの性病持っててもおかしくない。
c 神経梅毒はMedu4のテキストでは第4期、つまり感染してから数年後やろと思って誤りと判断
→神経梅毒とは神経細胞に梅毒が感染することであり、これは梅毒に感染した直後から起こりうる。神経症状がでるのは数年かかるため第4期に神経障害(脊髄癆)などをきたす。勘違いしてた。
dそりゃそうTORCHのOだからね。
e マッチングアプリ、トーヨコ問題など性感染症が増える原因はいくらでもある。

自分の解答 c
講師速報 a

A11
腹圧性尿失禁の原因はどれか

a 尿閉
b 脳梗塞
c 過活動膀胱
d 間質性膀胱炎
e 前立腺全摘除術

腹圧性尿失禁は筋肉ゆるむ高齢女性か、もしくは手術で筋肉損傷した場合に起こると覚えていたので迷うことなくeを選択。正直反射性とか溢流性とか細かいの聞かれたら間違えたかもしれない。模試ではこういう細かいところも聞くけど国試本番はやっぱ優しいなあと感心した。

自分の解答 e
講師速報 e

A12
後天性の感音難聴を引き起こすウイルスはどれか

a アデノウイルス
b Epstein-Barr(EB)ウイルス
c 単純ヘルペスウイルス
d 風疹ウイルス
e ムンプスウイルス

a アデノで難聴??聞いたことない×
b EBウイルスは上咽頭がんのリスク因子だから伝音性難聴はきたすやろうな感音難聴ではない×
c Ramsay-HantはHSV3だから間違い×
d 風疹は先天性の難聴である先天性風疹症候群だから×
e ムンプスは片側性の感音難聴をきたすことで有名なので〇

自分の解答 e
講師速報 e

A13
緊急手術を考慮すべき疾患はどれか。2つ選べ

a 癌性腹膜炎
b 絞扼性腸閉塞
c 放射線性腸炎
d 麻痺性イレウス
e 穿孔性汎発性腹膜炎

a わからない保留
b これは国試で頻出、いつも緊急手術を選択させるので〇
c 腸炎で手術しないだろうという普通の感覚で×
d 麻痺性イレウスは血管循環悪くなって神経障害からの腸管運動が低下するやつかなあと思いながら、循環状態改善させれば治療になるだろうし手術する意味が分からないなと考え×
e 穿孔してたらオペでしょって考えて〇、これも過去問で何度もCT読ませてた問題よなあとここらへんで国試って同じ問題しかでてないなあって思う。

A14
関節リウマチの関節外病変はどれか。3つ選べ

a 上強膜炎
b 皮下結節
c 間質性肺炎
d 逆流性食道炎
e 急速進行性糸球体腎炎

うわあってなった問題、模試や過去問で何度も見た問題、正答率98%くらいになるだろうなあって思いながら解いた問題。

a 過去問演習で間違えた覚えがありこれは自信もって〇
b 皮下結節、、あった気がするしなかった気がする△
c 間質性肺炎、これは確かMedu4で赤字だったやつ〇
d 逆流性食道炎は強皮症の合併症。国試はこういう同一分野の別の疾患の特徴をすり替えて出すので自信をもって×
e 急速進行性糸球体腎炎、、腎炎はありそうだけど急速糸球体腎炎をおこすだろうか?△

結局bとeで天秤にかけbを選択

自分の解答 abc
講師速報 abc
正答率90.6%←これは僕の勉強不足で悩んだだけで勉強した学生なら瞬殺レベルの知識です。

A15
3歳の男児。発熱と下肢痛を主訴に両親に連れられて来院した。1か月前に左足をひねって疼痛を自覚した。その後右下肢の疼痛も訴えるようになった。2週間前に38℃台の発熱が出現し、両下肢の疼痛も増強した。かかりつけ医を受診して抗菌薬を内服したが、発熱が持続している。身長 103㎝、体重17kg。体温 37.5℃。脈拍 128/分、整。血圧 106/70 mmHg。両側下肢に紫斑を数個認める。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に異常を認めない。咽頭に発赤を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。表在リンパ節を触知しない。下肢に関節腫脹や可動域制限を認めない。血液所見:赤血球 298万、Hb 7.2g/dL、Ht 23%、網赤血球 1.8%、白血球 15,400(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 8%、好酸球 1%、単球 4%、リンパ球 84%)、血小板 2.0万。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン 4.4g/dL、総ビリルビン 0.3mg/dL、直接ビリルビン 0.1mg/dL、AST 45U/L、ALT 19U/L、LD 520U/L(基準190~365)、ALP 180U/L(基準115~359)、CK 60U/L(基準43~270)、尿素窒素 10mg/dL、クレアチニン0.3mg/dL、尿酸 6.2mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 101mEq/L、P 6.0mg/dL。CRP 1.2mg/dL。両下肢エックス線写真で異常を認めない。骨髄血塗抹 May-Giemsa染色標本を別に示す。
可能性が高い疾患はどれか。

a 骨髄炎
b 骨肉腫
c 急性白血病
d 再生不良性貧血
e 血球貪食性リンパ組織球症

正直わかりませんでしたwwww足ひねったことと発熱と対側の下肢の疼痛??意味わからんナニコレ?って思いながら検査所見みると白血病ぽい、さらに血小板2万より急性白血病ぽい。画像見るとでかいリンパ球(細胞質に占める各部分がでかいのでリンパ球系)とわかる。

a a血液検査の説明がつかない×
b 整形の骨の腫瘍は年齢で切る、3歳で好発する骨腫瘍なんて聞いたことない×
c まあ妥当〇
d 汎血球減少するので白血球が上昇している説明がつかない×
e dと同様の理由で×画像にもマクロファージに貪食される像はない。

自分の解答 c
講師速報 c

A16
32歳の男性。右陰嚢の腫大を主訴に来院した。3か月前から右陰嚢の無痛性腫大を自覚したため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。身長 170cm、体重 69kg。体温36.1℃。脈拍 72/分、整。血圧122/66 mmHg。右精巣に硬結を触知し圧痛を認めない。血液所見:赤血球  440万、Hb 13.7g/dL、Ht 42%、白血球 6,000、血小板 30万。血液生化学所見:LD 302U/L(基準 124~222)、hCG 0.1mIU/mL(基準 0.7以下)、α-フェトプロテイン<AFP>5.2ng/mL(基準 20以下)。陰嚢部超音波検査で右精巣に長径 5cmの内部不均一な充実性腫瘤像を認める。胸腹部造影CTで最大径 3cmの後腹膜リンパ節腫大を認める。

a 経過観察
b 放射線治療
c 精巣の針生検
d 高位精巣摘出術
e 殺細胞性抗癌薬

はいこれもよくある精巣腫瘍ですね、高位精巣摘出術です。生検は禁忌です。秒殺問題です。

自分の解答 d
講師速報 d

A17
1歳の女児。全身に皮疹が広がってきたため母親に連れられて来院した。3日前から上肢に皮疹が出現した。2日前から発疹が顔面、体幹および上肢に拡大した。昨日から発熱を伴うようになった。既往にアトピー皮膚炎がある。MRワクチンを含むすべての定期予防接種が行われている。発疹は掻痒を伴い一部に水疱と痂皮を認める。イチゴ舌を認めない。皮膚の写真を次に示す。診断はどれか。

a 麻疹
b 猩紅熱
c 手足口病
d 突発性発疹
e Kaposi水痘様発疹症

皮疹系で水疱をみたら大抵ヘルペスですね、、、、選択肢にない。選択肢みると水疱ができる疾患はわからないが、水疱を生じない疾患を切っていくことにしよう。

a 麻疹は癒合性のある色素沈着を残す皮疹で水疱は生じない
b 猩紅熱はイチゴ舌生じるので設問から否定されているので消去。水疱が生じるかどうかはわからなかった。覚えていない。勉強している人なら記憶すべき常識だが覚えてないから仕方ない。
c 手足口病は手足にしか皮疹は生じないので×(画像は腕に皮疹が生じていた)
d 水疱は生じない
e 水痘様発疹とあるように水痘と同じく水疱でできるのだろう、それにアトピー背景に合併することは常識。これが正解。

自分の解答 e
講師速報 e

A18 
72歳の男性。突然の左眼の視力低下を主訴に来院した。テレビを見ていたところ左眼が急に見えなくなり、改善しないために受診した。喫煙は20本/日を50年間、血圧170/96 mmHg。視力は右眼0.3(1.0)、左眼手動弁(矯正不能)。左眼の眼底写真を別に示す。診断はどれか

a 硝子体出血
b 加齢黄斑変性
c Vogt-小柳-原田病
d 網膜静脈分枝閉塞症
e 網膜中心動脈閉塞症

急に目が見えない→中心動脈閉塞かな?と思い画像を見るとcherry red spot所見。秒殺。

自分の解答 e
講師速報 e

A19
20歳の男性。胸部不快感と呼吸困難を主訴に来院した。これまでに何度か胸部不快感を自覚したが、医療機関を受診していなかった。昨日から呼吸困難感が出現し、持続しているため受診した。既往歴に特記すべきことはない。家族歴は父親が20歳台で脳静脈洞血栓症を発症。意識は清明。体温 36.2℃。脈拍 96/分、整。血圧 104/68 mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 94%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に軽度の浮腫を認める。血液所見:赤血球 450万、Hb 14.5g/dL、Ht 42%、白血球6,200(好中球 62%、好酸球 1%、単球 5%、リンパ球 32%)、血小板 22万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)、活性化部分トロンボプラスチン時間<APTT>30秒(基準対照 32.2)、血漿フィブリノゲン 288mg/dL(基準 186~355)、Dダイマー 10μg/mL(基準 124~222)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL。CRP 0.3mg/dL。胸部エックス線写真で異常を認めない。直ちに行う検査で適切なのはどれか。

a 気管支鏡検査
b 呼吸機能検査
c 頸部超音波検査
d 胸部~下肢造影CT
e 足関節上腕血圧比<ABI>

20歳という若年での呼吸困難ときたら気胸ですね、、、胸部エックス線で異常なしより気胸は否定。父親が血栓症。Dダイマー上昇、、あー肺塞栓症ね。はいはい。胸部造影CTですね。

自分の解答 d
講師速報 d

A20
36歳の女性。右上腕の皮疹を主訴に来院した。約10年前から右上腕に長径3mmほどで平坦な皮疹が出現した。約3か月前から次第に拡大し隆起してきた。2週間前から出血するようになった。右上腕に18×16mmの褐色結節を認める。右腋窩に径1cmのリンパ節1つを触知する。右上腕の写真とダーモスコピー像を別に示す。

a Bowen病
b 悪性黒色腫
c 色素性母斑
d 日光角化症
e 脂漏性皮膚炎

皮膚科の問題ですね、正直あまり勉強してなかったので少し不安になりつつ見ました。ただ国試的にはダーモスコピー=悪性黒色腫ですのでそれを頭に入れつつ選択肢吟味。

a Bowen病がどんな皮疹をとるかは覚えていませんでした、保留
b まあ妥当ですね〇
c これほくろのことです。明らかに違います×
d aと同じ理由で保留
e まあちがうだろうなと思い×

結局悪性黒色腫であろうと想定しbを選択。←aとdは?例えこれが正答だとしても多くの受験生は皮膚科までやってこないです。なのでaとdのいずれかが正答だとして正答率は40%くらいになるでしょう。合否に直結しませんので気にしない。むしろ悪性黒色腫が正答だと正答率は95%程度になると想定されますからここでの失点は”差がつく”ことになるのでリスク回避をこめてbです。
※こういう正答率の感覚というのは普段の演習から自然と身につきます。

自分の解答 b
講師速報 b
正答率 96.2%

A21
68歳の男性。労作時息切れを主訴に来院した。1年前から自宅の階段を昇る際に息切れを自覚するようになり、その後も症状が増悪するため受診した。体温 36.5℃。脈拍 76/分、整。血圧 132/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 96%(room air)。心音に異常を認めない。左中下肺野で呼吸音は減弱し、同部位で腸雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 459万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球 6,800。CRP 0.1mg/dL。胸部エックス線写真の正面像と側面像を別に示す。

a 自然気胸
b 横隔膜損傷
c 横隔膜下膿瘍
d 横隔膜弛緩症
e Bochdalekヘルニア

選択肢の並びと病歴から画像1発問題と判断。画像を見る。

a 画像より気胸はない×
b これは病歴から否定×
c 膿瘍ないし感染徴候も現症からは読み取れない×
d 聞いたことないが、画像からは左横隔膜が挙上している→横隔膜が弛緩していることだけはわかるので保留
e 横隔膜内に腸管はみえないし、新生児疾患なので×

聞いたことない疾患が正答になるの??とみんな騒いでいたが正直割れ問であろうからどうでもよかった。合否に直結しない問題に対しては正解していたらラッキー程度の感覚でいい。ただ試験中にはこの選択肢以外正答になりえないと確信していた。同時に割れるであろうことも。

自分の解答 d
講師速報 d
正答率42.8%

予想通り割れ問であった。ただ横隔膜損傷と横隔膜弛緩症で割れると想定していたので受験生の半分近くがeの横隔膜ヘルニアを選択していることに驚いた。別に画像を読めなかったわけではないと思う。
みんな、”国試で初めて登場する疾患が正答になりにくい”
という国試の性質を見抜いて他の受験生と足並みを揃えるためにeを選択したものも多くいると考えています。
つくづく医師国試とは、医学生とはメタ思考をするものだと感心。

追記:横隔膜弛緩症は過去に90回台で出題があったそうです。SNSでは過去に出題があったのだから各予備校解説で扱ってくれとの要望が一部見受けられましたが、警告の意味で書いておきます。厚労省の作問者が意図しているのはこの疾患のことを知ってますか?というよりかは胸部エックス線、ないし病歴からほかの疾患をきちんと除外してね、そういう勉強をしてきたよね?っていう確認程度のはずです。きちんと勉強してきたなら何も苦労せず正解へたどり着けるはずです。たしかに多くの受験生は上記に記した通りメタ思考をしてしまい誤答を選びましたが、この問題の正答率を見るに合否に直結しない、いわばサービス問題みたいなものなのでこの問題が不適切だとは感じられません。
さて、このような出題に対峙して受験生の中には2つの考え方が出てくるでしょう。それは、”この疾患(横隔膜弛緩症)自体は知らないけれどきちんと勉強していれば他の選択肢は切れるから別にいいや”という人と”過去に一度でも出題された疾患は全部覚えなきゃ”という人です。どちらが正しいかはもう自明であるのでいちいち明記しませんが国試浪人してしまうと合格率が劇的に減少するのは考え方に対する修正が効きにくいからだと推察します。

ちなみに横隔膜ヘルニアの画像

103A51

見ての通り全然別物。

A22
57歳の男性。発熱を主訴に来院した。2週間前から38℃前後の発熱と悪寒があり、自宅近くの診療所を受診した。解熱薬が処方されたが、その後も発熱が続き、労作時の息苦しさを自覚するようになったため救急外来へ紹介受診となった。10年前から糖尿病で内服加療中。約1か月前からう歯の治療中。アレルギー歴はない。意識は清明。体温 38.2℃。脈拍 104/分、整。血圧 136/82mmHg。呼吸数 26/分。SpO2 94%(room air)。心尖部を最強点とするLevine 3/6の汎<全>収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認める。右手掌に有痛性皮疹を認めた。血液所見:赤血球 478万、Hb 14.0g/dL、Ht 41%、白血球 13,400、血小板 15万。血液生化学所見:尿素窒素 32mg/dL、クレアチニン 1.3mg/dL、血糖 175mg/dL、HbA1c 8.1%(基準 4.9~6.0)、Na 134mEq/dL、K 4.2mEq/dL。CRP 12mg/dL。胸部エックス線写真で心胸郭比は56%であり、肺血管陰影の増強を認める。心電図は洞性頻脈。心エコー図傍胸骨長軸像とカラードプラ心エコー図傍胸骨長軸像を別に示す。血液培養2セットからともに緑色連鎖球菌<viridans streptococci>が検出された。薬剤感受性試験結果を待つ間に投与する抗菌薬で適切なのはどれか。

a ミノサイクリン
b リファンピシン
c レボフロキサシン
d クラリスロマイシン
e ベンジルペニシリン

感染+心尖部収縮期雑音=MRより、感染性心内膜炎の問題。適切な抗菌薬の問題であるが、グラム陽性球菌なのでペニシリンで解決。

自分の解答 e
講師速報 e

A23
52歳の女性。尿管結石症を繰り返すことを主訴に来院した。5年前から高血圧で内服加療中。2年前に腎結石に対して体外衝撃波結石破砕術を施行。2週間前に腰背部痛を自覚したために受診した際、尿路結石と診断された。脈拍 80/分、整。血圧 154/90mmHg。甲状腺腫を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度の膨満を認める。下腿に浮腫を認めない。血液生化学所見:アルブミン 3.6mg/dL、Ca 13.2mg/dL、P 2.4mg/dL、PTH 120mg/dL(基準 10~60)。頸部超音波検査で、甲状腺右葉下極に近接して長径 3cmの腫瘤を検出した。99mTc-MIBI副甲状腺シンチグラムを次に示す。
この患者の所見で正しいのはどれか。

a 骨密度低下
b 血清ALPの低値
c 代謝性アルカローシス
d 活性型ビタミンDの低下
e 尿細管リン再吸収率の上昇

PTH高いので骨が解けてCa上昇→反復する尿管結石って病歴。甲状腺右葉下極に腫瘤ってことより副甲状腺腫瘍か何かでPTH亢進してるんだろうなって考えた。画像のシンチすら見てない。

a まあ妥当〇
b 骨解けているのでALP↑より×
c 骨が解けるとアルカリになりそう、Dr穂澄
d PTHはビタミンDを活性化するので×
e PTHはPの排泄促進するので× だいたいPが2.4と低値なのでそこからも×

aが否定できない、cよりも確か。

自分の解答 a
講師速報 a

A24
52歳の女性2週間前に受けた人間ドックの腹部超音波検査で胆嚢の異常を指摘されたために精査目的で来院した。自覚症状はない。既往歴に特記すべきことはない。身長 158cm、体重 64kg。BMI 25.6。体温 36.2。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。血液所見:赤血球 458万、Hb 13.7b/dL、Ht 41%、白血球 7,300。血液生化学所見:総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 20U/L、ALT 18U/L(基準 9~32)、CEA 1.1ng/ml(基準5以下)、CA19-9 14U/mL(基準 37以下)。CRP 0.1mg/dL。腹部超音波像を示す。この患者の治療方針で適切なのはどれか。

画像みて胆嚢ポリープであることは容易に判断できる。あとは治療方針を考えるだけ。ポリープを見た時点で経過観察が正解だろうと思うが、一応設問をよく読む。経過観察が正答になるとき国試的には症状は何もなくバイタルは安定しているってのが鉄則。うん、何もないね。経過観察と確信。

自分の解答 a
講師速報 a

A25
28歳の女性(2妊1産)。妊娠32週に胎児発育不全を指摘され紹介受診した。妊娠10週に行った妊娠初期検査では血液型O型 RhD(+)、間接Cooms試験陰性、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性、風疹HI抗体価 128倍、PRP 1倍未満、TPHA陰性、HCV抗原・抗体陰性であった。妊娠15週に感冒症状が数日続いたが、自然に軽快したためそのままにしていた。来院時の胎児超音波検査で大横径<BPD> 73mm(-2SD)、腹囲<AC>23cm、大腿骨長<FL>24mm、推定胎児体重<EFW>1,368g(-2SD)、胎児に腹水を認める。
考えられる母子感染症はどれか。

a 水痘
b 梅毒
c 風疹
d B型肝炎
e サイトメガロウイルス

悩んだ。正直母子感染症は風疹程度しかまともに症状を覚えてなかったから。胎児に腹水をきたす感染症なんてわからんわって思いながら選択肢をみる。

a TORCHじゃないから胎盤感染しないやろって考え×
b TORCHのOですがRPR、TPHA陰性なので×
c 妊娠初期検査で風疹抗体価128倍より妊娠中に風疹に感染する確率は0ではないにせよ国試の問題ってこともありこれが正答になることはない×
d B型肝炎は産道感染だから×
e サイトメガロウイルスはTORCHのCだからこれが正解〇

自分の解答 e
講師速報 e
正答率 54.8%

他の多くの受験生が選んだのが風疹であった。妊娠10wで風疹抗体価128倍もあって妊娠15週に風疹に罹る可能性は極めて低いであろうがサイトメガロウイルスがどういう症状をとるのか知らないから正答を選べなかった受験生が半数程度いたと考える。

大事なことを言いますが、おそらく来年の予備校のテキストにはサイトメガロウイルスが経胎盤感染して胎児に腹水をきたすといった記載がなされると思います。しかし国試の出題委員が言いたいのはそういうことではなく経胎盤感染するのはTORCHですよ!っていう当たり前の知識だけですのでサイトメガロウイルスがどういう症状をとるのかを聞きたいわけではないです。
無論、この知識が出てしまったためにほかの受験生が覚えるからといった理由で来年以降必須の知識になることは間違いないでしょうが、じゃあほかのTORCHがどういう症状を起こすのか暗記しなきゃっていう方向の勉強は大きな間違いであることを明記しておきます。

A26
33歳の女性(1妊0産)。下腹部痛と過多月経を主訴に来院した。月経周期は28日型、整、持続7日間。2年前から月経痛があり市販の鎮痛薬を服用している。4か月前から月経血量の増加と下腹部鈍痛を自覚したため受診した。3年前に流産のため子宮内容除去術を受けた。身長 168cm、体重 60kg。体温 36.0℃脈拍 76/分、整。血圧 110/74 mmHg。(内診で子宮は約10cmに腫大し、両側付属器は触知しない。Duglas窩の硬結を触知しない。血液所見:赤血球 340万、Hb 9.4g/dL、Ht 32%、白血球 6,400、血小板 25万。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、AST 20U/L、ALT 18U/L、LD 186U/L(基準124~222)、CA125 106U/mL(基準 35以下)。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。診断はどれか。

a 子宮筋腫
b 子宮肉腫
c 子宮腺筋症
d 子宮内膜増殖症
e 子宮内膜ポリープ

まず前提として子宮腫瘍に関して、
痛み→子宮内膜症、子宮腺筋症
過多月経→子宮腺筋症、子宮筋腫
本症例では、痛みと過多月経の両方があるので子宮腺筋症と画像を見ないでも回答可能です。一応画像を見ますが典型的な点状の高信号できまり。

自分の解答 c
講師速報 c

ほんと過去問通り過ぎて今年の作問は手を抜いたなって印象がやや出てきました。同時にボーダーはおそらく8割前後になっても不思議ではないと気を引き締めたのを覚えています。

A27
59歳の男性。左肩痛を主訴に来院した。1か月前から左肩痛を自覚するようになった。脈拍 80/分、整。血圧 130/70mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 99%(room air)。左眼瞼下垂を認める。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は左肺尖部で減弱を認める。四肢筋力に異常を認めない。血液生化学所見:血糖 90mg/dL、HbA1c 5.0%(基準 4.9~6.0)、Na 140mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 104mEq/L、CEA 3.2ng/mL(基準5以下)、SCC 7.0ng/mL(基準 1.5以下)。気管支鏡下生検で扁平上皮癌と診断された。胸部エックス線写真と胸部造影CTを別に示す。

a Horner症候群
b 上大静脈症候群
c Cushing症候群
d Lambert-Eaton症候群
e ADH不適合分泌症候群

肺癌からの眼瞼下垂よりHorner症候群。瞬殺。画像見てもいない。

自分の解答 a
講師速報 a

A28
生後10か月の男児。嘔吐を主訴に両親に連れられて来院した。在胎39週、体重2,980gで出生した。離乳食を食べると嘔吐するという。体重6,840g。体温 36.9℃。心拍数 92/分。血圧 90/56mmHg。呼吸数 20/分。食道24時間pHモニタリング検査を行い、高度の胃食道逆流症を認めた。上部消化管造影の正面像と側面像を別に示す。この患者の診断はどれか。

a 胃軸捻転症
b 食道憩室
c 食道アカラシア
d 食道裂孔ヘルニア
e 先天性横隔膜ヘルニア

小児の胃食道逆流か、肥厚性幽門狭窄症かなと思いながら画像をみる。食道裂孔ヘルニアですね。画像一発問題です。ただ一応ほかの選択肢も吟味。食道裂孔ヘルニアの画像は初めて見たので90%程度の確信だったので。

a 側面像からは捻転してる風にはみえないし捻転していたらもっと強い症状でそうと考え×
b うーん憩室って感染とかじゃなかったか??×
c アカラシアは食道の先細り像なのでむしろ逆流しない×
d まあ妥当〇
e 側面像から見ると横隔膜突き抜けてそうだけど正面像から横隔膜直下に腸管があるのは明らか。また症状も呼吸困難であろうことより二重に×

自分の解答 d
講師速報 d

結局画像なんて読めなくても当たり前の知識さえあれば解けるように作問されている、優しいなとつくづく思う。

A29
25歳の女性(2妊0産)。初経は12歳。4日前から下腹部痛を自覚したため産科診療所を受診した。月経周期は28日型、整、順。最終月経は10日前から5日間。最近2年間に2回の人工妊娠中絶手術を受けた。身長 160cm、体重 53kg。体温 37.9℃。脈拍 100/分、整。血圧 116/62mmHg。呼吸数 20/分。腹部は平坦で、下腹部に反跳痛を認める。内診で子宮は正常大で圧痛を認める。付属器は痛みのため触知できない。膣鏡診で外子宮口に黄色膿性分泌物を認める。血液所見:赤血球 320万、Hb 10.3g/dL、Ht 30%、白血球 18,300(桿状核好中球 60%、分葉核好中球 26%、好酸球 0%、好塩基球 1%、リンパ球 13%)、血小板 41万。CRP 16mg/dL。妊娠反応検査陰性。経腟超音波検査で左卵管のソーセージ様腫大を認め、同部が痛みの最強点となっている。まず投与すべきなのはどれか。

a 抗菌薬
b 整腸薬
c 抗ウイルス薬
d GnRHアゴニスト
e グルココルチコイド

まあよくわからないけど何かしらの感染症だということはわかる。性感染症の起因菌が骨盤炎症何とか(覚えてない)になったと考え普通に抗菌薬を選択。

自分の解答 a
講師速報 a

選択肢の並びが非常に謎、抗菌薬、抗ウイルス薬までは感染症を想定してのものだが、整腸薬やGnRHアゴニストなどは正直意味不明の選択肢で出題者の意図が全くつかめない問題でした。

A30
67歳の男性。酩酊状態のため心配した家族に付き添われて来院した。若い頃から晩酌が習慣であった。1年前の定年退職後から飲酒量が多くなり、最近、食事を食べずに朝から夜まで飲酒している。家族によると、酔っているとき手や指の震えが止まるという。また、飲酒を控えるように言っても、隠れて酒を買いに行って飲んでしまうという。身長 173cm、体重 51kg、体温 36.8℃。脈拍 72/分、整。血圧 108/78mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 98%(room air)。アルコール臭があるが、会話は可能である。眼瞼結膜は軽度貧血様である。眼球結膜に黄染を認めるが、眼球運動は正常である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。断酒と検査目的で入院することとなった。入院後に投与すべき薬際はどれか。

a 抗酒薬
b レボドパ<L-dopa>
c ベンゾジアゼピン系薬剤
d アセチルコリンエステラーゼ阻害薬
e 選択的セロトニン再取り込み阻害薬<SSRI>

アルコール振戦にはベンゾジアゼピンですね。瞬殺

自分の解答 c
講師速報 c

A31
84歳の男性。発熱を主訴に来院した。10日前から右側胸部の痛みを自覚していた。3日前から発熱が出現したため受診した。1年前、脳梗塞により左不全片麻痺があり、時々食事でむせることがある。意識は清明。身長 162cm、体重 46kg。体温 37.6℃。脈拍 104/分、整。血圧110/66mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 95%(room air)。残存歯は数本でう歯があり口腔内は乾燥している。心音に異常を認めない。呼吸音は右下肺野にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 436万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球 12,600(好中球 75%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 17%)、血小板 18万。CRP 12mg/dL。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。入院し多職種で連携してこの患者の肺炎治療サポートを行うことになった。現時点でかかわらないのはどれか。

a 管理栄養士
b 言語聴覚士
c 歯科衛生士
d 理学療法士
e 臨床工学技士

a 何を食べるかなど栄養は回復期だろうが急性期だろうが必ず必要なので〇
b 嚥下機能=言語聴覚士は常識中の常識。〇
c 口腔内ケアは誤嚥性肺炎の予防に大事っていうのは常識。〇
d 不全麻痺があるならリハビリするので必要、〇
e 技士は普通に考えて不要。×

自分の解答 e
講師速報 e

A32
70歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。2週間前から全身倦怠感が出現し軽快しないため受診した。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に点状出血を認める。血液所見:赤血球 174万、Hb 5.4g/dL、Ht 16%、網赤血球 1%、白血球 1,800(分葉核好中球 20%、好酸球 1%、単球 2%、リンパ球 77%)血小板 2.2万。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、アルブミン 3.2g/dL、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 28U/L、ALT 34U/L、LD 140U/L(基準 124~222)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL。末梢血塗抹標本で赤血球に異常を認めない。骨髄生検では著名な低形成所見を認める。治療で適切でないのはどれか。

a 血漿交換
b 赤血球輸血
c 抗胸腺細胞ガンマグロブリン<ATG>投与
d トロンボポエチン受容体作動薬投与
e 顆粒球コロニー刺激因子<G-CSF>投与

汎血球減少であり、骨髄低形成であることより診断は再生不良性貧血であることは容易にわかる。a~eの中で治療法でないのはa。まあ常識レベルの知識問題、何のひねりもない。

自分の解答 a
講師速報 a

A33
64歳の男性。左耳下部の腫脹を主訴に来院した。10年前から左耳下部に腫瘤を自覚し、3年前から右耳下部に小さい腫瘤を自覚していた。腫瘤は一時増大と縮小を繰り返していた。右耳下部には直径 20mm、左耳下部には直径 35mmの弾性軟の腫瘤を触知した。皮膚との癒着はなく圧痛は認めなかった。頸部単純MRIの脂肪抑制T1強調水平断像を別に示す。

a 唾石症
b 正中頸嚢胞
c Warthin腫瘍
d シェーグレン症候群
e 耳下腺多形腺腫

高齢男性、耳下腺部に腫瘤ときたらWarthin腫瘍ですね。画像をちらりと見て秒殺問題。

自分の解答 d
講師速報 d

うーん、同じ問題ばかり、、、今年の作問者ひどいなあと思う。

A34
54歳の男性、左眼の飛蚊症と光視症を主訴に来院した。数日前から左眼に明るいところで黒い影のようなものが見え、光が走ることもある。両眼に-8Dの近視があり矯正視力は両眼ともに1.0。左眼の眼底写真を別に示す。診断はどれか。

a 硝子体出血
b 加齢黄斑変性
c 網膜色素編成
d 裂孔原性網膜剥離
e 網膜静脈分枝閉塞症

診断はどれか、、しか読まず画像を見てd

自分の解答 d
講師速報 d

A35
71歳の男性。肝炎ウイルス検診で「現在、C型肝炎ウイルスに感染している可能性が極めて高い」と判定されて受診した。高血圧症でカルシウム拮抗薬を内服している。12歳時に交通事故で輸血を受けた。喫煙歴はない。飲酒は
機会飲酒。意識は清明。脈拍 76/分、整。血圧 132/74mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 485万、Hb 14.7g/dL、白血球6,300、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 7.3g/dL、アルブミン 4.5g/dL、総ビリルビン 0.7mg/dL、AST 24U/L、ALT 128U/L、γ-GT 36U/L(基準 13~64)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、eGFR 82.8ml/分/1.73㎡。免疫血清学的所見:HBs 抗原陰性、HBs抗体陰性、HBc抗原陰性、HCV抗体陽性、HCV-RNA陽性。腹部超音波検査で異常を認めない。
第一選択薬はどれか。

a インターフェロン
b 核酸アナログ
c グルココルチコイド
d ウルソデオキシコール酸
e 直接作用型抗ウイルス薬<direct acting antivirals>

C型肝炎の治療薬を選べってのはHCV-RNA陽性からわかる。核酸アナログ、インターフェロンはB型肝炎の治療薬である。正直かなり曖昧にしか覚えてなかった。まあ割れるだろうと思い軽い気持ちでeを選択。

自分の解答 e
講師速報 e
正答率 74%

意外と正答率高いですね直前講習かなにかで出たのでしょうか?後で話しますが直前講習も究極マップも何もしていないので予想の域を出ませんがこれは想定外でしたね。

A36
64歳の女性。息苦しさを主訴に来院した。15年前から高血圧と糖尿病を指摘されていたが、医療機関を受診しなかった。2か月前に発熱で自宅近くの診療所を受診し、腎機能障害を指摘された。3週間前から食欲がなく果物だけ食べていた。一昨日の夜間就寝後から息苦しさを自覚したために受診した。意識は清明。身長 166cm、体重 75kg(2か月前は70kg)。脈拍 92/分、整。血圧 190/110 mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 90%(room air)。両下肢にcoarse cracklesを聴取する。両下肢に高度の圧痕性浮腫を認める。尿所見:蛋白 3+、糖 2+、潜血(-)。随時尿の尿蛋白 188mg/dL、クレアチニン 87mg/dL。血液所見:赤血球 335万、Hb 9.0g/dL、Ht 31%。血液学的所見:総蛋白 5.3g/dL、アルブミン 2.8g/dL、尿素窒素 56mg/dL、クレアチニン 3.9mg/dL、尿酸 6.8mg/dL、血糖 263mg/dL、HbA1c 8.6%(基準 4.9~6.0)、Na 140mEq/L、K 6.7 mEq/L、Cl 106 mEq/L、Ca 7.2mg/dL、P 5.6mg/dL。胸部エックス線写真で心拡大と肺うっ血を認める。心電図でテント状T波を認める。この患者に投与すべき薬剤はどれか。

a SGLT2阻害薬
b アルブミン製剤
c グルコン酸カルシウム
d エリスロポエチン製剤
e アンジオテンシン受容体拮抗薬

問題文の最後のテント状T波、高カリウム血症よりcを選択。模試でも、過去問でも何度も問われてますね。瞬殺問題。

自分の解答 c
講師速報 c

A37
7歳の男児。右前腕の痛みと右手指の運動障害を主訴に母親に連れられて夜間に来院した。同日午前にブランコから転落して右肘を強打し受診していた。診療記録によると右肘に腫脹と変形が認められ、エックス線写真で右上腕骨顆上骨折を認め、徒手整復とシーネ固定を施行していた。帰宅8時間後に疼痛が増強し、右手指の運動ができなくなったため再度受診した。身長 110cm、体重 19kg。シーネの包帯を外して観察すると、右前腕に著しい腫脹を認めた。右手指は自動屈伸ができず、他動伸展すると激しい痛みを訴える。橈骨動脈の拍動を触知しない。この患児への対応で適切なのはどれか。

a 筋膜切開
b 牽引治療
c ギプス固定
d 手指の可動域訓練
e 骨折の観血的整復治療

骨折後の腫脹、拘縮、さらに橈骨動脈の拍動触知できないときたらコンパートメント症候群。筋膜切開、これも何度も過去で問われているので瞬殺。

自分の解答 a
講師速報 a

A38
43歳の女性。右眼が赤いことに気付き来院した。外傷や手術の既往はなく自覚症状はない。眼脂を認めない。右眼の写真を別に示す。最も考えられるのはどれか。

a 霰粒腫
b 睫毛乱生
c 眼瞼外反
d 結膜下出血
e 流行性角結膜炎

自覚症状なしで充血ときたら結膜下出血ですね。これも何度も過去問で問われている定番問題。正直b,cは聞いたことないですが、まあどうでもいいなと思い何も考えずdを選択。

自分の解答 d
講師速報 d

A39
86歳の男性。胸部の違和感を主訴に来院した。夕食後、薬を内服する際に違和感があった。その後も違和感が持続し軽快しないため受診した。高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症、前立腺肥大症、脊柱管狭窄症による腰痛、不眠症および逆流症性食道炎に対して内服加療中である。両眼の白内障手術を予定している。一人暮らしで、身の回りのことは自分で行っている。意識は清明。身長 160cm、体重 50kg。体温 36.6℃。脈拍 80/分、整。血圧 146/88mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 98%(rrom air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。腸雑音に異常を認めない。上部消化管内視鏡検査では食道内に異物があり、胃内に落としたのちに把持鉗子を用いて回収した。上部消化管内視鏡の胃体部像を別に示す。再発防止のために適切な対応はどれか。

a 胃瘻増設
b 経鼻胃管留置
c 処方する内服薬の一包化
d 内服薬の注射薬への変更
e PTP(錠剤やカプセル剤の包装)を1錠ずつ切り離す

試験会場で笑ってしまいました。胃内に包装シートに包まれたままの薬があるのが映し出されていますのでポリフォーマシー問題ですね。近年多い気がします。薬の一包化が解決策になるそうです。正直な話、包装された薬を飲みこんでしまうのを薬の一包化で解決できるとは思えませんが、ポリフォーマシーの問題なんで出題者の意図を汲み取ればcが正解であることは明白ですね。

自分の解答 c
講師速報 c

A40
65歳の女性(2妊1産)。乳房のしこりを主訴に来院した。10年ほど前から左乳房のしこりを自覚していたが様子をみていた。最近になって痛みが出現したため受診した。乳癌の家族歴はない。身長 160cm、体重 60kg。体温36.0°C。脈拍 80/分、整。血圧 146/90mmHg。左乳房に皮膚の陥凹を認め、径3cmの腫を触知する。マンモグラフィでは周囲にスピキュラを伴う高濃度腫瘤陰影と多形性の微細石灰化像を認めた。診断はどれか。

a 乳癌
b 乳腺症
c 葉状腫瘍
d 慢性乳腺炎
e 乳腺線維腺腫

乳房にしこりあたりから、乳腺疾患を想起、ここで最終文のスピキュラから乳癌と確定。aを選択。瞬殺。

自分の解答 a
講師速報 a

53歳の女性(2妊1産)。51歳で閉経。不正性器出血を主訴に来院した。約3か月前から少量の不正性器出血を自覚していた。2週間前から出血が増量したため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。身長161cm、体重 65kg。体温 36.2C。脈拍 84/分、整。血圧 140/78mmHg。内診で子宮はやや腫大するも可動性は良好で、付属器は触知しない。血液所見:赤血球320万、Hb 9.9g/dL、Ht 31%、白血球 6,300、血小板 21万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、アルブミン 3.7g/dL、総ビリルピン 0.9mg/dL、直接ピリルビン 0.2mg/dL、 AST 18 U/L、 ALT 16U/L、LD 186U/L(基準124~222)、γ-GT 32U/L(基準9~32)、尿素室素 14mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、CEA 3.2mg/mL(基準5以下)、CA19-9 28U/mL(基準37以下)、CA125 52U/mL(基準35以下)。CRP 1.0mg/dL。子宮内膜細胞診は陽性。子宮内膜組織診で類内膜が検出された。頸部~骨盤部造影CTで明らかなリンバ節腫大および遠隔転移を認めない。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。この患者に行う治療はどれか。

a 手術療法
b 抗菌薬投与
c 動注化学瘵法
d 化学放射線療法
e 密封小線源治療

これもあるあるの問題ですね。子宮体癌の診断までは容易。あとは治療法ですが、骨盤まで浸潤していない、遠隔転移なしより手術療法。これも過去問やってればまったくおんなじ問題で何のひねりもないですね。

自分の解答 a
講師速報 a

A42
56歳の女性。けいれんを主訴に救急車で搬入された。約1か月前から頭痛を自覚していたが、市販の鎮痛薬を内服して様子をみていた。自宅で初めて全身けいれんを起こし家族が救急車を要請した。意識レベルはJCSII-10。体温36.7°C。心拍数 96/分、整。血圧 136/86mmHg。呼吸数 16/分。Sp02 98%( 鼻カニューラ 21分/L  酸素投与下)。職孔径は両側 3mm、対光反射は迅速である。全身けいれんは数分間で消失した後に右半身の不全麻痺を認める。頭部単純CT 冠状断像と頭部造影MRIのT1 強調水平断像を別に示す。考えられるのはどれか。

a 膠芽腫
b 髄膜腫
c 脳膿瘍
d 神経鞘腫
e 転移性脳腫瘍

脳腫瘍はあまり勉強していなかったので自信はないけど画像よりdural tail signが見えたので髄膜腫であろうと判断。しかしdural tail signは気のせいかもしれないためにほかの選択肢も見る

a うーん、リング状造影じゃなかった?あいまいだけど×
b 妥当〇
c 明らかに膿瘍ではない、膿瘍なら内部は低信号になるはずだから×
d 小脳にできるやつ×
e リングできるやつ×

自分の解答 b
講師速報 b

A43
21歳の女性。2週間前からの鼻漏、鼻閉およびくしゃみを主訴に来院した。3年前の春から鼻漏、鼻閉およびくしゃみを自覚していた。自宅近くの診療所で抗ヒスタミン薬が処方されていた。症状は一時改善したが、3月初旬から症状が悪化した。両側鼻粘膜は腫脹しており、水様性鼻汁を認めた。鼻汁好酸球検査は陽性。今の症状をできるだけ早く改善したいと訴えている。治療で適切なのはどれか。

a 抗菌薬内服
b 減感作療法
c 免疫抑制薬内服
d 鼻内レーザー手術
e 副腎皮質ステロイド点鼻

花粉症の診断までは容易。あとは最適な治療法を選択するだけだがdとeで悩んだ。レーザーと副腎ステロイド点鼻だとレーザーのほうがはやいよなってことでdを選択。正直悪問だと感じたし、合否に直結しないであろう問題なので気にしない。

自分の解答 d
講師速報 e
正答率 53.4%

A44
22歳の女性。頭痛と浮腫を主訴に来院した。2週間前から発熱と咽頭痛があり、自宅近くの診療所で扁桃炎と診断された。一昨日から頭痛および下肢の浮腫が出現し、次第に増悪したため受診した。これまでに学校と職場の健診で異常を指摘されたことはない。身長 156cm、体重 45kg。脈拍 84/分、整。血圧 156/76mmHg。顔面に皮疹はない。心音と呼吸音とに異常を認めない。両下腿に浮腫を認める。神経診察に異常を認めない。尿所見:蛋白2+、潜血3+。この患者で認められる可能性が高いのはどれか。

a C3低下
b IgE 高値
c M蛋白陽性
d 抗核抗体陽性
e 抗リン脂質抗体陽性

扁桃炎と選択肢の並びから溶連菌感染後糸球体腎炎について聞いているのは容易にわかるので、選択肢をみると、補体低下することよりaが正答。ほかの選択肢は見ていない。

自分の解答 a
講師速報 a

A45
50歳の女性。両手掌と両足底の皮疹を主訴に来院した。数年前から両手掌と両足底の皮疹が出現し消長を繰り返す。掻痒と疼痛がある。しばしば痛桃炎に罹患する。喫煙は20本/日を30年間。皮疹部の真菌検査は陰性。右手掌の写真と右足の写真を別に示す。この患者に合併しやすい関節炎の部位はどれか。

a 顎関節
b 胸鎖関節
c 遠位指節間関節
d 仙腸関節
e 足関節

苦手な皮膚科の問題。やってないからわからなかった。掌蹠膿疱症であろうということはわかってはいたが。

a 聞いたことがない。顎関節に何かしらの病変が出る疾患は聞いたことないので×
b そいえばあったなあこの疾患であるかはわからないが△
c 遠位にできるのは掌蹠膿疱症でないことは確か、名前は出ない。×
d 仙腸関節炎は強直性脊椎炎だった気がするので疾患が違う×
e うーん、掌蹠膿疱症に足関節はひっかけくさいがわからない△

自分の解答 b
講師速報 b

運がよかった。b、eまで絞れたことが幸運につながったわけだが。

A46
61歳の男性。右胸痛を主訴に来院した。3か月前から胸痛を自覚していたが、1週間前から痛みが増強したため受診した。体温 36.9°C。脈拍 84/分、整。血圧 132/80mmlg。呼吸数 16/分。Sp02 95%(room air)。心音に異常を認めない。右呼吸音の減弱を認める。血液所見:赤血球471万、Hb 11.0g/dL、Ht 36%、白血球9,200、血小板 58万。血液生化学所見:SCC O.7ng/mL(基準1.5以下)、ProGRP 23.8 pg/mL(基準81以下)。CRP 17mg/dL。胸膜生検でカルレチニン免疫組織化学染色が陽性である悪性細胞を認めた。胸部エックス線写真とFDG-PET/CT像を別に示す。この疾患で誤っているのはどれか。

a 上皮型が最も多い。
b 予後は不良である。
c CEAは正常値である。
d 胸水中ヒアルロン酸は高値である。
e  アスベスト暴露後5年前後で発症する。

はいはい胸膜中皮腫=ヒアルロン酸って早押しでdを選んで間違えた。まあ普通に考えると胸膜中皮腫はアスベスト暴露後数十年後の発症なのでeが正解。これも常識レベル。

自分の解答 d
講師速報 e

A47
68歳の男性。就寝中の行動を心配した妻に伴われて来院した。週に数回、就寝後1時間半ほどすると大声をあげ、むっくと起き上がって何かと戦っているような行動をするようになった。妻が制止すると我に返り「夢を見ていた」と言い、再び就寝し翌朝には夢の中でのことだったと記憶している。日中の行動異常は全くない。身体的には体が固く動作が遅くなったといい、物忘れを自覚している。身長 168cm、体重 60kg。四肢に筋強剛を認める。Mini-Mental State Examination <MIMSE>では 21点(満点30)。血液所見、血液生化学所見、脳波および頭部単純MRIに異常を認めない。この患者の睡眠障害はどれか。

a 夜間せん妄
b 睡眠時遊行症
c ナルコレプシー
d むずむず脚症候群
e レム<REM>睡眠行動障害

Parkinson病のREM睡眠行動障害ですね。瞬殺問題。

自分の解答 e
講師速報 e

A48
33歳の女性。発熱を主訴に来院した。2週間前に2年間滞在していたアフリカから帰国した。1週間前から悪寒戦慄を伴う発熱、頭痛および悪心が出現した。1日おきに40°Cの高熱が出るため自宅近くの診療所で解熱鎮痛薬を処方された。発熱が改善しないため再受診した。意識は清明。体温 39.3°C。脈拍 108/分、整。血圧 80/48mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 98%(room air)。この思者の末梢血May-Giemsa染色標本を別に示す。この疾患で正しいのはどれか。

a 経口感染する。
b 脾腫がみられる。
c ワクチンが有効である。
d 潜伏期は3~5日である。
e キノロン系の抗菌薬が有効である。

画像よりマラリアっぽいってのはわかったが勉強不足でわからない。

a マラリアは蚊で媒介されるのは常識×
b ん-わからない、まああってもおかしくはない△
c 過去問でマラリアのワクチンの出題があり、ワクチンは開発されているが日本では実用化されておらず、国試的には×という問題を解いていてなんだこのくそ問題!!って不満を覚えたことがあったので×
d 潜伏期そんな早くない気がする。消化器系の感染症よりは遅いイメージなので×
e マラリアはキニーネっていう薬だった記憶があり×

自分の解答 b
講師速報 b
正答率 86.6%

感染症はメジャー科目だしね、そりゃみんな過去問やってくるしこの正答率は納得。僕が感染症をあまり勉強しなかったので自信なかっただけでこれは常識レベルの問題だと思われます。こういう知識が足りていないのがほんと勉強不足を物語っていますね。

A49
64歳の男性。胸痛と呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。前夜に飲酒し早朝の清掃作業中に悪心と嘔吐があった。その後、胸痛と呼吸困難が突然出現したため同僚が救急車を要請した。胸痛は深呼吸で増強する。36歳時に胃潰瘍。意識は清明。顔貌は苦悶様。身長 170cm、体重 62kg。体温 36.0°C。心拍数 98/分、整。血圧 152/104mmHg。呼吸数 24/分。Sp02 98%(リザーバー付マスク10L/分 酸素投与下)。皮膚は湿潤し冷汗あり。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。ロ腔内は乾燥し吐物付着あり。心音に異常を認めない。左呼吸音が減弱している。腹部に異常を認めない。血液所見:赤血球460万、Hb 17.6g/dL、Ht 52%、白血球19,000、血小板 36万。血液生化学所見:総蛋白 6.7g/dL、総ビリルビン 0.5mg/dl、 AST 19 U/L、ALT 13U/L、尿素窒素 13mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 98mg/dL CRP 1.1 mg/dL。心図に異常を認めない。仰臥位の胸部エックス線写真と胸部単純CTを別に示す。最も考えられる診断はどれか。

a 胃食道逆流症
b 大動脈瘤破裂
c 食道アカラシア
d Boerhaave 症候群
e Mallory-Weiss 症候群

正直画像はわかりませんでした。胸写から読み取れるのは胸水程度、仰臥位ではairがたまっているのはわかるので穿孔したのであろうことくらい。正直画像を読みとらせるのは難度が高いと思う。ポイントは病歴ですね、飲酒して嘔吐、穿孔ときたら食道破裂以外考えられないので解答自体は容易でした。

自分の解答 d
講師速報 d

A50
An 85-year-old woman was admitted to the hospital with a left femoral neck fracture and was confined to bed rest. On admission, muscle strength and sensation in the left lower limb were normal, but the next day, she was unable to move her left foot upwards. On examination, she was unable to dorsiflex her left ankle, with decreased sensation on the dorsal aspect of her left foot. The left lower limb was externally rotated.Select the most likely cause of her decreased ankle movement.

a Cerebral infarction
b Lumbar disc herniation 
c Peroneal <Fibular> nerve palsy
d Deep vein thrombosis
e Achilles tendon rupture

英語は苦手でもなく、得意でもないのであまり自信がないですが僕のつたない英語能力ではneck fracture→頸部骨折??と呼んでしまいその後の下肢の麻痺症状と説明がつかず少し困惑しました。とりあえずfemoral neck fractureってのが単なる頸部骨折ではない〇〇頸部の骨折、加えて下肢の麻痺をきたすのはと考えて、あー大腿部の近位部骨折と分かりました。それ以上のことはわからず選択肢吟味の段階に移ります。

a 小脳梗塞?かなと考え×
b 椎間板ヘルニアは病歴から違うと判断×
c Peronealとはなんぞや?神経麻痺はわかるので〇〇神経麻痺。下肢の運動低下と感覚麻痺は読めていたのでこれが正解かなと考え保留
d 深部静脈血栓症は明らかに否定できるので×
e アキレス腱断裂っぽい英語だが感覚神経麻痺が説明がつかないので×

自分の解答 c
講師速報 c
正答率 60.8%

正直難しいですね、消去法で解答にはたどり着けたものの自信はなかったです。なにせ本文50%くらいしか読めていないので他の30%の受験生はヘルニアと静脈血栓を選んだようです。
英語問題はだんだんと難しくなっていってます。ですが、受験生が特別に英語対策をしなければ差がつかないので解けなくてもいいです。あなたが解けない問題は隣の受験生も解けないですから。

※以下は完全な個人的感想です。
個人的に英語問題を出して英語教育なるものを推進している日本の現状が恥ずかしいです。時代錯誤も甚だしい。学生の頃僕はDeepLで論文翻訳していましたし、医師になっても変わらないでしょうし、論文を書けと言われたらデータだけ出して外注する医師になりたいです僕は。要は無駄な努力というのが心底嫌いなんですよね。翻訳機が発達して無料で高精度な翻訳ができるのに紙の試験ではまだ英語なんて読ませようとしてくる。そしてこの傾向はさらに加速化しそうってのを鑑みるに、ああどうして年というものはとりたくないですね。

A51
50歳の女性。動悸を主訴に救急車で搬入された。数か月前から週に1回程度の動悸を自覚していたが、すぐに治まるので気にしていなかった。午後8時、会食中に突然、動悸と呼吸困難が出現したため家族が救急車を要請した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長 160cm、体重 51kg。体温 36.6°C。心拍数 136/分、整。血圧 126/90 mmHg。呼吸数 36/分。SpO2 98%(room air)。頭部に雑音を感取せず、頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。12誘導心電図を別に示す。心電図モニターをつけ、左前腕に静脈路を確保した。息こらえを30秒行ったが、頻脈は改善しない。気管支喘息の既往がないことを再確認しアデノシン三リン酸を投与することとした。投与後に一週性の胸内苦悶が起こることを患者に説明した。投与方法で適切なのはどれか。

a 舌下投与
b 皮下注射
c 筋肉注射
d 急速静注
e 持続静注

ATPの急速静注ですね、これも常識レベルの知識なので瞬殺問題。

自分の解答 d
講師速報 d

A52
21歳の男性。胸背部痛のため救急車で搬入された。シャワー中に意識消失した。数分で意識は回復したが、胸背部痛が出現したため救急車を要請した。小児期に水晶体偏位と診断され眼鏡を使用している。大学のトライアスロンの選手。家族感に特記すべきことはない。意識は清明。身長 186cm、体重65kg。体温 36.3で。心拍数 64/分、整。血圧 132/50mmHg。呼吸数 20/分。Sp02 100%(マスク 5L/分 酸素投与下)。心音は胸骨左縁第4肋間にLevine 2/6の拡張期雑音を聴取する。四肢が長い。心電図に異常を認めない。胸部造影CTの水平断像、冠状断像および矢状断像を別に示す。緊急で手術し、術後10日目で退院予定になった。患者への説明で誤っているのはどれか。

a 「β遮断薬を服用していただきます」
b 「トライアスロンを続けても大丈夫です」
c 「定期的な大動脈の画像検査が必要です」
d 「胸痛や背部痛があったら受診してください」
e「遺伝カウンセリングを受けることができます」

病歴からMarfan症候群の患者というのは容易にわかる。画像からは動脈解離しているのも容易に診断できる。あとは常識的に考えて解答を出す。

a β遮断を出すかどうかは知らないから保留
b ありえない、禁忌に近い説明。×
c そりゃそう解離したのだから〇
d これも当然〇
e Marfanは常染色体優性遺伝なので〇

自分の解答 b
講師速報 b

A53
48歳の女性。乳がん検診のマンモグラフィで腫瘤を指摘され、精査目的に来院した。右乳房の上外側区域に 25mmの腫物を触知する。次に行う検査はどれか。

a 頭部 MRI
b 乳房 MRI
c 胸部造影 CT
d 乳房超音波検査
e 骨シンチグラフィ

あれ?さっきもこんな問題なかったかな?と思いましたがエコーであることに迷いはなく選択。今年は作問がひどすぎるなと再確認。

自分の解答 d
講師速報 d

A54
45歳の女性。突然の胸痛のため教急車で撤入された。本日、夕食後に前胸部に強い痛みが出現した。横になって安静にしていたが、30分たっても症状が改善しないため家族が救急車を要請した。3歳時に発熱と皮疹で入院した(詳細不明)。5年前から毎年、健康診断を受けていたが、異常を指摘されていない。喫煙歴と飲酒歴はない。意識は清明。身長 162cm、体重 47kg。体温 36.7°C。心拍数 96/分、整。血圧 146/88mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 95%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。免疫血清学所見:心筋トロポニンT迅速検査陽性。搬入時の12誘導心電図は、下壁誘導でST低下を認める。右冠動脈造影像を別に示す。冠動脈病変の原因はどれか。

a 川崎病
b Buerger 病
c 高安動脈炎
d Marfan 症候群 
e たこつぼ心筋症 

画像から冠動脈瘤がわかるが、心筋梗塞との関連はわかりませんでした。幼少期の皮疹のエピソードから川崎病を想起して解答には困りませんでした。

自分の解答 a
講師速報 a

A55
73歳の男性。発熱と頭痛を主訴に来院した。最近疲れやすく、3か月間で3kgの体重減少があった。1か月前から微熱と頭痛が続き、5日前から頭痛が強くなった。トイレの場所を間違える、真夜中に食事を要求するなどの異常行動に家族が気付いていたという。意識は混濁。身長 168cm、体重 59kg。体温38.2°C。脈拍 92/分、整。血圧 140/92mmHg。神経診察では項部硬直、右眼の外転障害、右顔面の運動麻痺を認める。脳脊髄液所具:外観は水様透明。初圧 200mmH2O(基準70~170)、細胞数250/㎣(すべて単核球)(基準0~2)、糖(定量)25mg/dL(基準 50~75)、蛋白(定量)180mg/dL(基準15~45)、アデノシンデアミナーゼ<ADA> 15IU/L(基準8以下)。頭部単純CTで脳室拡大は認めない。診断はどれか。

a 結核性髄膜炎
b 重症筋無力症
c 正常圧水頭症
d 多発性硬化症
e Bell 麻痺

病歴から髄膜炎は容易に診断できる、決め手はADA上昇。結核ですね。

自分の解答 a
講師速報 a

A56
70歳の男性。左足のこわばりを主訴に来院した。自宅近くの診療所にて糖尿病と高血圧症で加療中。1か月前から 100m程度の歩行で、左足のこわばり及びつることを自覚したため受診した。喫煙は20本/日を50年間。意識は清明。身長 178cm、体重 84kg。体温 36.3°C。脈拍 68/分、整。血圧 168/90mmHg Sp02 96%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に浮腫はない。左下に冷感を認める。左膝動脈、左足背動脈および左後脛骨動脈の拍動が減弱している。関節上腕血圧比<ABI>で左側0.67、右側1.03であった。左下肢の血管造影像を別に示す。この患者への指導で適切でないのはどれか。

a 「禁煙してください」
b 「体重を減量してください」
c 「左足を冷やすようにしてください」
d 「左足を傷つけないようにしてください」
e 「歩行することで運動療法をしてください」

ASOの診断までは容易。あとは治療法で不適切なものを選択するだけ。cですね。

自分の解答 c
講師速報 c

A57
74歳の男性。腹痛と嘔吐を主訴に救急車で搬入された。前日から腹痛があり食事を摂れなかった。早朝から嘔吐があったため救急車を要請した。28歳時に十二指腸潰瘍の治療歴がある。顔貌は苦悶様。身長 160cm、体重 50kg。体温 37.2C。心拍数 144/分、整。血圧 86/60mmHlg。時吸数 22/分。Sp02 99%(マスク 5L/分酸素投与下)。皮膚は湿潤し冷汗あり。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内は乾燥している。心音に異常を認めない。腹部は板状硬で筋性防御を認める。血液所見:赤血球 599万、Hb 19.0g/dL、Ht 55%、白血球 12,000(核好中球 87%、好酸球 0%、好塩基球 0%、単球2%、リンバ球 11%)、血小板 19万、PT-INR 1.2(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 5.6g/dL、アルブミン 3.3g/dl、総ビリルビン 0.7mg/dl、AST 24U/L、 ALT 18U/L、LD 204U/L(基準124~222)、ALP 46U/L(基準 38~113)、γ‐GT 29U/L(基準13~64)、アミラーゼ 235U/L(基準44-132)。CK 632U/L(基準59~218)、尿素窒素 33mg/dL、クレアチニン 2.2mg、尿酸 16.4mg/dL、血糖 206mg/dL、 HbA1c 6.0%(基準 4.9~6.0)、Na 137mEq/L、 K 4.4mEq/L. CI 98mEg/L、 Ca 8.7mg/dL。CRP 40mg/dL。肺野条件の腹部CTを別に示す。必要な対応はどれか。

a 胃洗浄入
b 緊急手術
c 血液透析
d イレウス管挿入
e 胸腔ドレナージ

画像は読めなかったですなぜ肺野条件でみているのかもわかりませんでした。ただ腹部板状硬、ショックバイタルであることくらいはわかります。胃潰瘍の病歴からも潰瘍からの穿孔を想起したいところですかね。そういう偏見をもって画像を見るとairがたまっているのだけはわかります。

a 胃洗浄??薬物中毒の時くらいでしょうかこれが正答になるのは、それも最近は行われていないって聞きますし。×
b 腸管穿孔からの緊急手術、イレウスからの緊急手術、ヘルニア嵌頓からの緊急手術は毎年出題されている気がします。おそらく〇
c 透析すべき状態でないのはあきらか。CrとKの値くらいですかね国試的には特にCr。今回は2.2と上昇していますが、まあショック状態ですので腎前性の腎障害ですかね。×
d イレウスの所見はないですね。板状硬ときたら腸管穿孔からの腹膜刺激徴候ですので×
e 胸腔ドレナージは論外ですね。腹腔ですから。

自分の解答 b
講師速報 b

余談ですが僕は画像診断能力が著しく低いです。少なくとも現役時はそうでした。浪人中は画像診断能力を上げるために何度も画像検索で過去の画像所見を見たり、Google検索で画像解説している病院のHPなどあさっていました。また問題演習の時もまず画像を見て事前情報を0にして診断してみたり、今回の国試本番でもまず画像からみて考えたりなどしてました。まあ今年は画像すら見ないで解ける問題多すぎたのであまりできていませんが。

A58
1か月の男児。生後20日頃から母乳を飲むのに時間がかかるようになったことを母親が心配し、両親に連れられて自宅近くの小児科診療所を受診した。在胎40週、身長 49.5cm、体重 2,850g、頭囲 33cmで、仮死なく出生した。出生後は完全母乳栄養である。身長 54.0cm、体重 3,320g。体温 36.8°C。脈拍 124/分、整。呼吸数 40/分。啼泣時の表情は正常だが、声が小さく舌が細かくぴくぴくと震えている。呼吸時に胸部と腹部が交互に上がる。手指の動きは正常だが、四肢を持ち上げる運動に乏しい。両親への説明で正しいのはどれか。

a  「人工乳に変えましょう」
b 「感冒薬を服用しましょう」
c 「専門の病院に紹介しましょう」
d 「1か月後に再受診してください」
e 「うつ伏せにして寝かせましょう」

体重が出生時2800gで1か月後が3320gで530gしか増えていません。体重増加不良であるので何かしらの問題は抱えていそうです。最後の文章で呼吸時に胸部と腹部が交互に持ち上がる。舌がぴくぴく震えるなどの記載から正常でないことはここからも読み取れます。

a 母乳から人工乳に変更する必要性を僕は学んだことがないので×
b 感染徴候は全くないので×
c まあ妥当〇
d 異常が出ているのに経過観察は禁忌判定のリスク高いです、積極的に否定
e 小児で体位変換する治療は胃軸捻転とかでしょうか?普通に考えて呼吸障害がありそうなのにうつ伏せは肺を圧迫しさらに呼吸困難になりそうです。禁忌かといわれるとそこまでの気もしますが、禁忌判定されてもおかしくなさそうです。×

自分の解答 c
講師速報 c

A59
62歳の女性。出血斑を主訴に来院した。数か月前から四肢の出血斑に気付いた。最近、前胸部に点状出血が多数出現したため受診した。意識は清明。体温36.2°C。脈拍 68/分、整。血圧 118/72mmlg。前胸部と四肢に点状出血を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 360万、Hb 11.0g/dL、Ht 33%、白血球 5,100(好中球 53%、好酸球 2%、単球 6%、リンパ球 39%)、血小板 2.6万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)、活性化部分トロンボプラスチン時間<APTT>30秒(基準対照 32.2)、血清FDP 54g/mL(基準 10以下)。血液生化学所見:総ビリルビン 1.0mg/dL、直接ビリルピン 0.2mg/dl、LD 210U/L(基準 124~222)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL 梢血塗抹標本で白血球と赤血球とに異常を認めない。骨髄塗抹標本で巨核球の軽度増加を認める。造血細胞に形態異常を認めない。治療方針の決定に有用な検査はどれか。

a 尿素呼気試験
b 血小板凝集能検査
c 抗リン脂質抗体検査
d 組織適合抗原<HLA>検査
e 抗ADAMTS-13抗体検査

高齢者の止血異常、四肢に紫斑、巨核球という記述よりITPっていう診断は容易。あとはITPの治療にピロリ除菌があることを知っていれば瞬殺。ああこのブロック何問瞬殺問題あるんだよって思いながらこれ満点取れないとやばいかもなあと感じてました。

自分の解答 a
講師速報 a

A60
29歳の男性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。数年前から職場健診で高血圧と尿検査異常を指摘されていたが、医療機関を受診しなかった。1週間前から階段を昇る際に息切れを自覚したため受診した。意識は清明。身長172cm、体重 82kg。体温 36.4C。脈拍 104/分、整。血圧 228/132mmHg。呼吸数 20/分。Sp02 96%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。両前脛骨部に圧痕性浮腫を認める。神経診察で異常を認めない。尿所見:比重 1.020、蛋白 3+、潜血 3+、沈渣に変形赤血球を多数認める。血液所見:赤血球 422万、Hb 13.7g/dl、Ht 40%、白血球9,800、血小板 17万。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、アルブミン3.8g/dL、尿素窒素 52mg/dL、クレアチニン 4.0mg/dL、Na 138 mEq/L、K 2.9 mEq/L、Cl 106mEq/L。降圧薬治療の準備中にまず行う検査はどれか。

頭部CT
眼底検査
頸動脈エコー検査
腹部エックス線撮影
足関節上腕血圧比<ABI>

高血圧緊急症ですかね、よくわからないなあと思いながら血圧高すぎるので視神経乳頭の浮腫でもみますかってことでbを選択。

自分の解答 b
講師速報  b

A61
28歳の初妊婦(1妊0産)。妊娠31週6日、軽度の下腹部痛を自覚し来院した。実家に帰省した際に不規則な下腹部痛を自覚したため不安になり実家近くの産科診療所を初めて受診した。それまで妊娠初期から自宅近くの産科診療所にて妊婦健康診査を受けていたという。来院時、下腹部痛は消失し性器出血の自覚はない。意識は清明。身長 156cm、体重 68kg(非妊時 53kg)。体温 37.1C。脈拍 72/分、整。血圧 136/88mmHg。呼吸数 18/分。腹部は妊娠子宮により膨隆し、軟、圧痛を認めない。下腿に軽度の圧痕を認める。内診と経腟超音波検査で異常を認めない。持参した母子健康手帳の記載内容を別に示す。この妊婦に対する評価で適切なのはどれか。

a 妊娠糖尿病である。
b 胎児発育不全である。
c 体重増加量は適切である。
d 妊娠高血圧症候群である。
e 妊婦健康診査の受診間隔は適切である。

母子健康手帳から胎児の発育が正常かどうかを判別する問題ですね。毎年妊婦検診の問題では異常なしが必ず出題されていますからそういうのを念頭に母子の健康手帳を見ていきました。(正直産婦人科、特に産科はあまり勉強していないのでこの時点で解けないだろうなと思ってました。)

a 糖尿病の基準は血糖値、HbA1cがないと無理ですから×
b わかりませんが子宮底長から大丈夫そうと考えました。計算とかしていないです。公式覚えてすらいなかったので。×
c うーん体重増えてるしなあ大丈夫そう。△
d 高血圧ではないな×
e 受診間隔なんて覚えてない、これが正答なら正答率も低くなるだろうと考え×

自分の解答 b
講師速報 e
正答率 75.9%

まあまあ高いですね落としちゃいけませんでした。これは普通にほかの受験生に脱帽です。天晴れ。

A62
7か月の男児。頭部を前屈する動作を心配した両親に連れられて来院した。在胎40週、体重3,020gで仮死なく出生した。追視・固視を1か月、あやし笑いを2か月、定頸を3か月で認めた。2週間前から両上肢を伸展挙上し、頭部を前屈する動作が出現した。約 10秒間隔で10回以上反復し、次第に毎日みられるようになった。同時期からあやし笑いが乏しくなり、寝返りと坐位保持ができなくなった。可能性が高いのはどれか。

a West 症候群
b 欠神てんかん
c Lennox-Gastaut 症候群
d 先天性筋強直性ジストロフィー
e 福山型先天性筋ジストロフィー

瞬殺West症候群ですね

自分の解答 a
講師速報 a

A63
22歳の男性。咳職を主訴に来院した。1週間前から微熱と咳が出現し改善しないため受診した。両親と弟と同居。2週間前に16歳の弟が同様の症状で百日咳と診断されている。昨日から反復性、発作性の咳嗽が特続している。咳は夜間に強い。意識は清明。体温 37.1°C。脈拍 108/分、整。血圧124/68mmHg。呼吸数 22/分。Sp02 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。この疾患で正しいのはどれか。

a 空気感染する。
b 潜伏期は2、3日である。
c 痙咳期に呼気喘鳴を聴取する。
d セフェム系抗菌薬が有効である。
e カタル期には核酸増幅検査が診断に有用である。

難しかったです感染症はのりで解くつもりでしたので。細かい知識は持ち合わせてなかったです。

a まあこれはさすがに×
b わからなかったですが、潜伏期短いやつだけはDr穂澄が講義で触れていた気がしますので百日咳は潜伏期には触れていなかったなと思い×
c 呼気だか吸気だか覚えてないなあと思ったが、百日咳は咳の連続で呼吸苦を呈するので苦しくなったら吸うときに音がなるのでは?と考え×
d これは覚えていました。マクロライド、百日咳は比較して覚えていたので両者ともにマクロライドが治療薬です。×
e 百日咳にPCR?とは思いましたがまあできないことはないだろうと思い△

自分の解答 e
講師速報 e
正答率 52%

なんだかんだで消去法で答えだせますね。こういう問題は。正直これは正答率高くなると思っていたので想定外。みんないうてそんな勉強してないですね。

A64
72歳の女性。①尿量の減少を主に来院した。4日前から嘔吐と下痢があり食事量が低下していた。2日前から全身倦怠感が出現し、今朝から尿量が減少したため受診した。12年前から高血圧症で降圧薬を内服している。身長154cm、体重 48kg(2週間前の体重51kg)。脈拍 108/分、数。血圧 100/52 mmHg。口腔内は乾燥している。胸部と腹部の診察で異常を認めない。尿所見:蛋白 1+、潜血(-)、沈査に赤血球 1~3/HPF、白血球 1~2/HPF、円柱はない。尿生化学所見:②尿Na 10mEq/L。血液所見:赤血球 300万、
③Hb 10.0g/dL、Ht 31%、白血球 9,200、血小板 35万。血液生化学所見:尿素 70mg/dL、④クレアチニン 2.5mg/dL(1か月前の採血では0.9mg/dL)、Na 138 mEq/L、⑤K 5.5mEq/L、Cl 98 mEq/L。
下線部のうち、急性腎障害の原因の鑑別に有用なのはどれか。

a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤

急性腎障害の定義と読み間違えて何も考えずdを選択。ひどい間違い。これも過去問やってれば何度も出てくる定番問題です。間違えるのは論外。

自分の解答 d
講師速報 b

A65
82歳の男性。転倒して頭部を受傷し脳挫傷と診断された。急性期治療後、回復期リハビリテーション病棟に入院した。現在、発症後30日目である。意識レベルはJCS1-2。血圧120/78mmHg。利き手は右)徒手筋力テストで左上下肢は4、右上肢は肘屈曲1、手指屈曲1、手指伸展0、右下肢は股関範屈曲1、膝伸展2、足関節背屈0であった。右上下に中等度の感覚障害を認める。端座位はほは自立。立ち上がり・立位保持には中等度の介助を要する。現時点で行うべきリハビリテーションはどれか。

a 歩行訓練
b 座位訓練
c 階段昇降訓練
d 右手での書字訓練
e 立ち上がり・立位保持訓練

これはリハの問題、結構間違えるから丁寧に選択肢吟味。

a 立ち上がりに困難があるため歩行訓練は先の話×
b 端坐位はできるので座位訓練は必要なし×
c aと同様の理由で×
d 右手指屈曲1、手指伸展0なのに書字なんか無理に決まっている×
e まあ妥当〇

自分の解答 e
講師速報 e

A66
55歳の男性。嚥下困難を主訴に来院した。2年前から右上肢の筋力低下が出現した。1年前から足がつっぱり、つまずきやすくなった。3か月前から食事中にむせることがある。この1年間で体重は3kg減少した。意識は清明。身長168cm、体重 55kg。体温 36.5°C。脈拍 80/分、整。血圧 128/72mmHg。眼球運動に異常を認めない。構音障害を認める。舌に萎縮を認め、線維束性収縮を認める。四肢遠位筋に筋力低下と筋萎縮を認める。腱反射は上下肢とも亢進しており、Babinski徴候は両側陽性。感覚は正常である。この患者に起こる可能性が高いのはどれか。

a 褥瘡
b 複視
c 排尿障害
d 呼吸筋麻痺
e 起立性低血圧

診断はALSで間違いないでしょう。ALSの陰性症状覚えていますか?との出題者からの問いかけですが、優しいですね。何のひねりもない問題ですね?117回は一体何だったのか?

自分の解答 d
講師速報 d

A67
34歳の初産婦(1妊0産)。妊娠39週4日の午前6時に陣痛発来のため入院した。これまでの妊娠経過は順調であった。身長 148cm、体重 56kg(非妊時 48kg)。内診所見は子宮口開大度 4cm、展退度 70%、先進部は児頭であった。来院時の胎児拍数陣痛図にて胎児心拍数波形に異常は認めず、5分毎の子宮収縮を認めた。午後4時に子宮口は全開大した。午後6時50分に破水し、内診で児頭下降度はSP+4cm、0時方向に小泉門を触知した。この時点での胎児心拍数陣痛図を別に示す。対応で適切なのはどれか。

a 吸引分娩
b 帝王切開
c 抗菌薬投与
d 子宮収縮薬投与
e 子宮收縮抑制藥投与

CTGでは遅発一過性徐脈。ターミネーション、週数も39なのでターミネーションです。帝王切開か吸引分娩かですが、SP+4なので帝王切開する理由がないので普通に吸引分娩。

自分の解答 a
講師速報 a

A68
15歳の男子。幼少時から胸の形が他人と異なることを主訴に父親に連れられて来院した。胸部の痛みは訴えていない。脈拍 64/分、整。血圧 132/72mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 99%(room air)。胸部の写真を別に示す。この患者で認める所見はどれか。2つ選べ。

 a 肋軟骨の変形
b ビア樽状胸郭 
c 胸骨骨折
d 胸骨陷凹
e 動揺胸郭

漏斗胸ですね。まず普通に考えてdは正答。動揺胸郭は開放性気胸でみられる所見なのでひっかけ選択肢。ビア樽も同様に考えてCOPDなので×あとは胸骨骨折か、肋軟骨の変形ですが、いうまでもなく肋軟骨の変形ですね。幼少時から胸の変形とあるのも胸骨骨折を否定する根拠になりそうです。

自分の解答 a,d
講師速報 a,d

A69
76歳の男性。発熱と右季部とを主訴に来院した。昨日から右季肋部痛が出現し、今朝まで持続している。体温 38.1℃。脈拍 128/分、整。血圧 124/86 mmHg。呼吸数 18/分。眼球結膜に黄染を認める。腹部は平坦、軟で、右季肋部に圧痛を認める。血液所見:白血球17,600。血液生化学所見:総ビリルビン 6.9mg/dl、直接ビリルビン 4.2mg/dL、 AST 371 U/L、 ALT 297 U/L、 ALP 231 U/L(基準38~113)、γ-GT 237U/L(基準13~64)、アミラーゼ52U/L(基準44~132)。CRP16mg/dL。腹部超音波検査で胆嚢壁に異常を認めない。部単純CTを別に示す。適切な対応はどれか。2つ選べ。

a 抗菌薬投与
b 経口胆石溶解薬投与
c 膵頭十二指腸切除術
d 内視鏡的胆道ドレナージ
e 蛋白分解酵素阻害薬投与

発熱、黄疸、右季肋部痛ときたら胆のう炎ですね、って思ったら胆嚢壁に異常ないで打ち消されました。画像を見るしかない。うーんわかんねないな。選択肢吟味。

a 何らかの感染症になっているのでまあ正解だろう〇
b 急性期に胆石溶解なんてしないだろうと考え×
c これは乳頭部癌の治療なので×まあ画像から癌ではないことは読み取れますが、病歴からも基本的には数か月の症状を呈して来院が国司のパターンなので癌は否定できます。
d してもいいでしょう△
e 膵炎の治療ですがアミラーゼ上昇ないので×

a,dを選択し画像をもう一度みると胆管炎ジャマイカ!!ならちりょうはこれでおっけーってことで確信しました。結石が見えていますが十二指腸にでも転がったんでしょう

A70
27歳の女性。動悸および手の震えを主訴に来院した。妊娠中は自覚しなかったが、1年前の出産後、半年経過した頃から労作時の動悸、発汗および手の震えを感じていた。食欲は変わらないが、体重は最近3か月で5kg減少した。また、急に暑がりになった。出産後から無月経が続いている。身長 160cm、体重 42kg。体温 37.2°C。脈拍 112/分、整。血圧 116/60mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 99%(room air)。甲状腺の腫大を認めるが、柔らかく圧痛は認めない。頸部リンパ節を触知しない。手指に細かい振戦を認める。血液生化学所見:甲状腺刺激ホルモン<TSH>0.01μU/mL未満(基準0.2~4.0)、遊離トリヨードサイロニン<FT3> 21.5 pg/mL(基準 2.3~4.3)、遊離サイロキシン<FTA>3.7ng/dL(基準0.8~2.2)。頸部の写真を別に示す。この患者の診断に有用な検査はどれか。2つ選べ。

a 頭部単純CT
b 甲状腺超音波検査
c 甲状腺細胞診検査
d サイログロブリン測定
e 抗TSH 受容体抗体測定
 
妊娠後に甲状腺機能亢進する疾患がわからないが甲状腺機能が亢進していることだけはわかるのでBasedowを想定。

a する意味ない、するなら造影MRIで下垂体とかを評価するだろうね
b これは甲状腺直接見るのだから否定しようがない〇
c 甲状腺がんは考えにくい、国試だとがんはもっと癌ポイ所見で出てくるのでテクニックで癌を否定。
d サイログロブリンを測定したところでこれは非特異的に上昇するので診断に有用ではない。
e Basedowに特異的、〇

自分の解答 b,e
講師速報 b,e

A71
75歳の女性。大腸癌術後から経口摂取が困難で、中心静脈栄養を行なっている。術後10日目に悪寒戦慄が出現した。意識は清明。体温 38.0°C。脈拍 120/分、整。血圧 90/44mmHg。呼吸数 24/分。腹部は平担、軟で、手術創に明らかな異常を認めない。血液培養2セットから Candida albicansが検出された。中心静脈カテーテルを抜去し抗真菌薬による治療を開始した。治療期間決定のために必要なのはどれか。2つ選べ。

a 眼底検査
b 血液培養再検査
c 血中β-D-グルカン測定
d 頭部CT
e 便培養

うーん、まあa,bかと思いましたが、見直し時にみんなが選ぶであろうa.cに変更。そもそもカンジダって培養できるのか?って考えたので

自分の解答 a,c
講師速報 a,b
正答率 15%

って思ってみたらみんなが選んだのはb,cでした。血液培養出したのにβ-Dグルカンみてもしょうがないと思うんですが、むしろβ-Dグルカン見たほうが早い気がするけども。aはカンジダ眼内炎っていう病気を引き起こすことを知らないと解けないですね。正答率15%なので問題としては不適切ですね合否わけないので解ける必要性は今年度はありませんでした。

A72
35歳の女性。2週間前から両下肢に皮疹が複数出現したため来院した。皮疹は皮膚面からわずかに盛り上がり、浸潤を触れ熱感と圧痛を認める。左下腿の写真を別に示す。考えられる基礎疾患はどれか。3つ選べ。

a 糖尿病
b Crohn 病
c Behçet 病
d 全身性強皮症
e サルコイドーシス

皮膚科無理ですねまったくわかりませんでした。まああがきます

a 糖尿病患者にこんな皮疹が出ているのを僕は実習で見たことありません×
b まあわかりません△
c 同じく△
d 皮疹なんて出たか?この疾患、記憶ないので×
e サルコイドーシスといえば皮疹の針生検ですね。過去問でよく見たやつです。ただ皮疹自体は見たことがないような気がします。それでも一番可能性たかいです。〇

自分の解答 b,c,e
講師速報 b,c,e

まあなんとなく覚えてれば消去法で解けますね。

A73
28歳の女性。乳汁分泌と無月経を主訴に来院した。無月経は3か月前から続き、2週間前に乳汁分泌に気付いた。2年前からうつ症状で精神科で内服加療中である。家族歴に特記すべきことはない。妊娠歴はない。意識は清明。身長 158cm、体重 46kg。体温 36.5°C。脈拍 80/分、整。血圧 116/70mmHg。呼吸数 12/分。Sp02 99%(room air)。項部硬直を認めない。眼球運動に異常を認めない。甲状腺腫を認めない。心音に異常を認めない。乳汁漏出あり。下腿に浮腫を認めない。血液生化学所見:プロラクチン<PRL>80ng/mL(基準15以下)。次に行う対応で適切なのはどれか。3つ選べ。

a 下垂体 MRI
b 髄液蛋白測定
c 内服歴の再確認
d 甲状腺ホルモン測定
e 副甲状腺ホルモン測定

無月経、乳汁分泌までしか読んでない瞬殺

自分の解答 a,c,d
講師速報 a,c,d

A74
36歳の男性。咽頭痛を主訴に来院した。14日前から39~40℃の発熱と咽頭痛があり、7日前に自宅近くの医療機関を受診した。インフルエンザウイルス迅速抗原検査と新型コロナウイルス<SARS-CoV-2>抗原定性検査は陰性であり、抗菌薬の内服を開始したが、症状が改善しないため再度受診した。体温 38.3°C。脈拍 104/分、整。血圧 124/82mmHlg。呼吸数 18/分。咽頭発赤と扁桃白苔を認める。両側後頸部に径2cmのリンパ節を2個、径1cmのリンバ節を3個触知する。右肋骨号下に肝を2cm、左助骨号下に脾を1cm触知する。血液所見:赤血球 502万、Hb 14.9g/dL、Ht 43%、白血球 14,000(桿状核好中球 3%、分核好中球 20%、単球 3%、リンパ球 57%、異型リンパ球17%)、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン4.2g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 280 U/L、ALT 320 U/L、LD 477 U/L(基準124~222)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL CRP 8.3mg/dL。考えられる原因はどれか。3つ選べ。

a ライノウイルス
b サイトメガロウイルス
c 水・帯状疱疹ウイルス
d Epstein-Barr(EB)ウイルス
e ヒト免疫不全ウイルス<HIV>

b,cまでは瞬殺、悩んだ挙句aを選択しました。まあどうせ合格点はこのブロックは余裕で取れてるだろうと確信していたので軽い気持ちで選択。

自分の解答 a,b,d
講師速報 b,d,e

A75
20歳から30年間、1日20本の喫煙をしていた患者のBrinkman指数を求めよ。

20×30=600

自分の解答 600
講師速報 600

Aブロック総括

相当度に簡単すぎたと思いました。直近数年で116回を超える簡単さ、正直ボーダー8割は覚悟しました。この記事執筆時点でボーダーは233点。低すぎると思います。正直117回勢が受けていたら81%程度のボーダーになっていると思います。まだ各予備校詳細な試験の分析を出してはいませんが難易度はかなり下がったのは間違いないでしょう。ただ合格難易度に関しては例年通りです。ただ平均が上がっただけですので下位10%はいつの時代も下位10%ですから。


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