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先輩にインタビュー⑥

 6人目のインタビューは、5期生でキャプテンを務められた箕浦由菜さんです。そして投稿日の今日は、偶然にも箕浦さんのお誕生日です!
 箕浦さんは現在、JALの客室乗務員としてご活躍されています。そんな箕浦さんに、今回9個の質問をさせていただきました!

Q1、関西外大に在学中、苦労したことは何ですか?
 練習と学校生活との両立に苦労しました。特に1年生の時は全授業必修科目のタイトなスケジュールの上、練習は朝練・夕練とあり体力的にもしんどかったです。しかし、1年生の時から在学中に留学に行くと決めていたため、単位だけは絶対に落としてはいけないと思い、頑張れました。
 また、就職活動の時期も苦労しました。駅伝部と就職活動、どちらも私にとって重要な活動だったので、両立できるよう全力で頑張りました。陸上生活のリズムを崩さず、一般学生が参加している就職活動の集まりに、スケジュールを調整して参加するのが大変でした。

Q2、箕浦先輩はチームの盛り上げ役だったとお聞きしましたが、どのような思いでキャプテンとしてチームを引っ張ってこられたのですか?
 私は元々性格が明るいということもありますが、特にキャプテンとしてチームをまとめる上で心がけていたことは、チーム全体の雰囲気が下がりがちの時こそみんなとしゃべるということです。練習での調子や気持ちなど悩みは個人によって異なりますが、チームメイトみんなに対して、まんべんなく同じように話して接し、解決策を一緒に探す努力をしていました。
 また、私はチームではキャプテンという肩書きがありましたが、駅伝にはメンバーとして選ばれたことはなく、キャプテンとしての競技力は全然伴っていませんでした。しかし、練習で速いタイムで走れなくても、集団に付けなくて落ちてボロボロな状態になっても、走ると決めたその日の練習の距離は、必ず最後まで諦めずやり切る気持ちを貫いて取り組んでいました。「タイムはあかんけど頑張る!」という気持ちをもって走り、そんな私の姿を見て他の選手も、「自分ももっと頑張ろう!」と思ってもらえたら嬉しかったし、実際にそう思ってくれた選手はいました。私は記録や練習で引っ張れなくても、練習に対する姿勢を見せることでチームの底上げをし、盛り上げられるよう頑張っていました。

Q3、先ほど駅伝を走るチャンスが得られなかったとお話の上でありましたが、その時の心情や、だからこそ得られたことはありますか?
 心情は学年によって違いました。1.2年生の時は、私の競技の成績からはメンバー争いに食い込めなくて当然と思い、悔しい気持ちになることもあまりありませんでした。しかし、3回生で副主将、4回生で主将になり、しっかりした背中を見せられていないという焦りの大きさから、みんなを引っ張る立場として悔しいと思うようになりました。それでも、4年間ずっと自分が駅伝で走ることが一番大事なことではなく、どの学年においても、自分も含めたチームメイト全員が、駅伝の時に一番良い状態であれば良いと思っていました。そのためにもみんなの背中を押し、サポートしたい気持ちが強かったです。
 また、メンバーに入れなかったからこそ、チームにとって何が最も大事なことかに気づくことができました。やはり、日々練習を頑張ってきていたので、自分が駅伝を走って良い結果を残したい気持ちは強くありました。しかし、駅伝は個人プレーではないため、チームが勝つためには一番力を本番で出せる人が走るべきだと考えます。チームにとって最善の選択をし、良い結果を残すためにはどうするべきか、自分のやるべき役割に気づくことができました。

Q4、大学生活で学んだ経験を、今どのように活かせていますか?
 協調性を活かせています。寮生活では衣食住のすべてをチームメイトと共にし、家族と同じような関わりをしてきました。私の同学年では自分の思っていることをはっきり言う人が多く、意見や考え方の違いから、その分衝突や喧嘩も多かったです。しかし、意見が合わないからといって話し合いをやめる人が誰一人おらず、意見が合わなくてもお互いが納得できる解決策を見つけて話し合うことをしていました。みんなとの生活でお互いが歩み寄り、このような話し合いができた経験があるからこそ、今周りの人と上手くコミュニケーションが取れる協調性が身についたと思います。

5期生駅伝部:一番右が箕浦さん

Q5、なぜCAになろうと志したのですか?
関西外大を選ばれた理由の一つもCAになるためですか?

 高校の時にはCAはぼんやりとしか考えてなかったですが、元々語学を学ぶことは好きで、それを知っていた高校の監督の安田先生が関西外大を勧めてくださいました。CAになりたいと思った理由にこれといったきっかけはなかったですが、昔から英語が好きだったことと、「世界ふしぎ発見!」という世界を飛び回るようなテレビ番組に興味がありました。また接客業にも興味を持っていて、大学生になって飛行機に乗る機会が増えてから、夢が確実になったと思います。いざCAになって思うことは、お客様には見えていない仕事はたくさんあるということです。CAはお客様から見えているところはきらきらしていてかっこいいですが、お客様からは見えていない仕事や訓練はとても大変で、良くも悪くもギャップがありました。

Q6、コロナ禍の影響でCAの採用がなくなってしまい、別業界に一度就職したとお聞きしましたが、その時の思いや、もう一度CAを志した経緯や心情はどのようなものでしたか?
 初めはCAの採用がなくなると想像もしておらず、「まさか!」という気持ちでした。コロナがここまで大事になると思っておらず、ちょうど2月の就職活動佳境の時期ということもあり、ただただびっくりして「どうしよう」と思いました。エアラインを受けるためだけに関西外大に入学した友達もいたので、一緒に頑張って目指してきた友達や仲間が毎日泣いている姿を見て、私も混乱状態でした。しかし、時間はかかりましたが、一緒にエアライン受験を頑張っていた女子駅伝部同期の飯田優月の存在のおかげもあり、仕方のないことだと切り替え、別業界に就職するための勉強を始めました。
 CAになるまでの経緯は、まず新卒ではアパレル企業のラルフローレンという会社に就職しました。アパレルはお客様や仕事仲間にも恵まれ、思いのほか毎日楽しく働いていました。そんな矢先、ちょうど働き始めて1年が経った頃、元々第一志望だったJALの子会社の「ジェイエア」が募集を再開し始めました。この時はアパレルも忙しい時期だったため、正直「絶対受けよう!」とは思いませんでした。しかし、CAになりたいという夢に未練があり、受けなかったら後悔するという思いから、チャレンジする気持ちで書類を出しました。CAを諦める気はなかったですが、やはりCAは人気で倍率も高いことを知っていたため「ダメならダメで今の仕事を続けて、次の機会にまた受けよう」と思っていました。そんな気持ちの中、採用試験・面接を無事進み内定をいただき、1年半勤めたアパレル会社を辞めて転職しました。何事もチャレンジすること、諦めないことが大切だと思いました。

アパレル会社に勤めていた時のお写真

Q7、関西外大に来て良かったと思うことはどのようなことですか?
 他の学校と比べても、関西外大は陸上競技と学業をしっかりと両立できる環境が整っていたことが良かったです。文武両道のバランスの取り方は難しく勉強も大変でしたが、部活に入っていても学生らしく大学生活を楽しめました。また、エアラインの勉強を特化して学べたことも良かったです。専門的な教授も多くいらっしゃり、自分の夢を叶える上でとてもプラスになりました。
 そして、山本先生が監督をしているチームに入れたことも良かったです。社会人になり今振り返ってみると、駅伝部の推薦で入部しましたが、マラソン教室やボランティア活動、走ること以外の企画や、今こうして行っているインタビュー企画なども含め、社会で役に立つことに多く取り組ませてもらいました。このような活動は就職活動にも活きたし、学生時代に意味の無いことなんてなかったと、今余計に経験できて良かったと感じています。

Q8、仕事でのやりがい・大変なことはどんなことですか?
 仕事のやりがいは、自分がずっと目指していた仕事ができていると実感するときです。ずっとコロナ禍でCAの夢を叶えられなかった過去を持っているからこそ、ふと働いているときに「私は夢を叶えたんだな」と実感できます。また、JALの飛行機を選んで乗ってくださるお客様がいることが嬉しいです。お客様がJALを選んだ理由や背景はさまざまあると思いますが、次も乗りたいと思っていただけるような接客をしたいです。
 大変なことは不可抗力が起こることです。例えば天気の変動や飛行機の故障などのイレギュラーが起こった時、どうすべきかの対応力や応用力が求められます。決められた仕事だけでは留められず大変ですが、乗り越えたときには安心感や達成感を味わうことができます。ちなみに多いのは雷での天候の左右です。また人間関係も少し大変ですが、駅伝部で学んだ協調性を活かしコミュニケーションを取っています。どうすればもっと良い接客ができるか、イレギュラーのときに対応力が付くか、上手にコミュニケーションを取って日々学んでいます。

Q9、最後に今後の目標を教えてください!
 「やりたいことは全部やる」です。これは目標でもあり私の生きる上でのモットーでもあります。先ほどもお話ししたように、私は前職のアパレルも楽しくずっと続けてもよかったとも思いますが、あれをやればよかったと後悔したくない思いから、CAになるという夢を諦めませんでした。今後は国内線だけではなく国際線も飛んでみたい思いもあるので、これからもどんどん挑戦していきたいです!

取材後記
【4回生・増原なつみ】

 お話を聞き、箕浦先輩が夢に向かって諦めず努力し続ける姿勢や、仲間と過ごしていく上で大切にしていた思いを知ることができ、自分自身の軸をしっかりと心に持っているところが、とてもかっこいいと思いました。私も今年エアラインを志望し就職活動を行いましたが、部活動と両立して行う大変さを、身をもって体感しました。だからこそ、私は箕浦先輩がその中でも自分のことだけではなく、キャプテンとしてチームを明るく引っ張っていたことがとても凄いと感じました。また、学生時代の経験を今の職業に活かして取り組んでいることを聞き、私も残り少ない学生生活の日々を大切に過ごし、箕浦先輩のような諦めない気持ちを強くもって何事にも取り組んでいきたいと思いました。私自身、今後過ごしていく中でも学ぶ部分がたくさんあり勉強になりました。貴重なお話をありがとうございました!

【1回生・本田愛咲緋】
 今回インタビューを通して、箕浦さんの自分のやりたいことや挑戦したいことを明確に持っており、絶対に最後までやりきるという姿勢に強く惹かれました。自分の芯を持つということは簡単なようで難しいと思います。自分が何をしたいのかをハッキリさせることで夢や目標の達成に近づいていくという話が一番心に残りました。私は、まだ将来の夢は決まっていませんが、人生は一度きりなので、箕浦先輩のように今やりたいことを後悔なく、全力で最後までやりきろうと思いました。箕浦さんの素敵な人柄を知ることができてとてもよかったです。ありがとうございました!

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