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先輩にインタビュー⑩

10人目のインタビューは、3期生でキャプテンを務められた田中愛里さんです。

【プロフィール紹介】
‪✿出身地: 北海道 旭川市
‪✿出身校: 旭川龍谷高校
‪✿趣味: 人間観察、カフェで読書
‪✿好きな食べ物: お寿司、チーズケーキ

‪✿競技成積


◉大学時代を振り返って
「どんな時も前向きに」

2018年 西日本インカレ(沖縄)・前列中央

 田中さんは多くの大学や実業団からスカウトを受けていましたが、創部3年目の新しいチームである関西外国語大学を選びました。その理由として、強豪校に行くと自分自身を追い込み、陸上を楽しむことができないと思ったからだそうです。陸上は田中さんの武器ではありましたが、結果を求めるのではなく、伸び伸びとした環境で過ごしてみたいという思いがありました。また、陸上の他にも幼い頃から興味があった海外文化や語学に触れたいという思いも強かったそうです。
  大学時代の印象深い思い出は、大会や合宿といった特別な日ではなく、仲間と過ごす日々でした。特に、食事やお風呂で他愛もない話をすることが楽しかったそうです。現在の女子駅伝部の寮は一人部屋ですが、田中さんが現役生だった時の寮は先輩と後輩でペアを組む二人部屋だったため、常に相手への気遣いや思いやりの心を忘れずに生活を送っていました。そんな4年間を過ごし、人に寄り添うことの大切さを自然と学び、田中さんの優しさにさらに磨きがかかりました。
 田中さんは先輩からも信頼が厚く、3年時に前主将から“主将をやってほしい”と相談を受け、チーム内投票により3年生、4年生と2年連続で主将を務められました。引き継ぎの話を受けた時は嬉しい気持ちもありましたが、不安な気持ちのほうが大きかったそうです。どうしたら自分に務まるかを考え、練習面で常に前を引っ張ることや、声がけなどチームを盛り上げていくことを意識していました。また、自分のできないことはできないと認め、同期と支え合いながらチームを引っ張ってきました。

2017年関西学生女子駅伝 写真中央

 4年連続で全日本女子駅伝と富士山女子駅伝を出走された田中さん。今までに4年間とも両駅伝を走った人は、田中さんと8期生主将の山岸みなみさんだけです。実力がありながらも、高校時代に陸上を楽しめた思い出があまりなかったことから、高い目標を持たず、楽しくやりたいという気持ちで取り組んできたそうです。 そんな田中さんが大切にしている言葉は、小説家のフランソワーズ・サガンさんの
「試練が人を養うというのはまったくの嘘、幸せな時の方が学ぶことはずっと多い」です。
もともと“悔しいから練習する”や、“苦しんだ人のほうが強くなれる”という考えに違和感を持っていた田中さん。しかし、この言葉と出会ったことで、“勝ちたいから練習する”や、“勝てば勝つほど楽しい”という自分らしい考え方を発見することができたそうです。怪我をしていて落ち込んでいた時やうまくいかない時にこの言葉を思い浮かべ、常に前向きな姿勢を持ち続けていました。

◉現在
「人とのつながりを大切に」

 現在は大阪の広告代理店で働かれています。田中さんは、学生時代は部活動が最優先で友だちと予定を合わせることが難しかったので、出勤退勤時間が決まっていないフレックス制度のある会社を選ばれました。 仕事内容は多岐にわたり、施設の集客や企業の商品に対する利用促進の企画、施策の進行、チラシやポスター、C Mなどの制作物の手配です。
  お仕事をしていく中で大切なことは、「チームワーク」
色々な人の意見やアイデアを、1つにまとめることの難しさを感じるそうです。そんな時、大学時代に主将として部員の意見に耳を傾け、時には仲間に頼りながらチームをまとめてきた経験が生きています。また、取引先からの“ありがとう”という言葉や会社内で評価されることに喜びを感じ、「社会人は想像以上に楽しい!」と田中さんは前向きに仕事をされています。

  休日は、今年ご結婚された旦那さんとお出かけをしたり、友達と会ったりして人と過ごす時間を大切にしているそうです。社会人として働くようになってからは、両親への感謝やお金の大切さに気づくことができたそうです。今後の目標として、感謝の気持ちを両親に伝え、親孝行をすること、子育てをしながら仕事を充実させること、そして周りの人を大切にして寄り添えるような存在になることだとイキイキとした表情でおっしゃっていました。
 
(取材後記)(文責:4年・佐藤桜子 1年・寺木みのり)
画面越しではありましたが、インタビューをさせていただく中で田中さんの体験談や表情からとても明るく、エネルギーに満ちている様子が印象的でした。大学時代の苦労も前向きに捉え、楽しむことで挑戦的に取り組む姿勢はとても素敵だと感じました!駅伝部として生活し、学んだことや身につけたことが現在にもつながっていると聞いて、私たちの今の苦労や仲間と分かち合う喜びなどはとても意味のあることなのだと感じることが出来ました!
 
 今回で、10名の先輩方へのインタビューは終了しました。
 最後までご覧いただきありがとうございました。


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