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#四 すちゃらか撮り鉄旅日記/赤まじりの電車と気動車とどんぶり

1月4日の午前5時。今日はしおかぜ4号ではなく6号からのスタートなのでゆるゆると、ゆりゆららららゆるゆり大事件と旅支度を始める。バッテリー充電OK、きっぷは財布へ、財布はバックパックへ。

しおかぜ6号は空気バネ式車両である8600系で運行されている。振り子式車両である8000系と比べて乗り心地の評判は振るわないが、僕はそこまで苦手ではない。
むしろ可動式ヘッドレストや全席にあるコンセントなど、推せるポイント目白押しだ。

多度津で1度下車するも「さっき車内で捨てたゴミの中にきっぷが紛れてないか?」と一抹の不安が過ぎったのですぐに車内へ引き返す。
しかしそのきっぷはちゃんと財布にしまわれており、決して少なくない時間の浪費となった。丸亀で下車し、すぐに多度津へ大返しだ。

これから向かう多度津カーブ(またかよ)は駅から走って10分ちょい。南風4号通過直前に到着した。

南風4号。Nが先頭の南風は繁忙期の代名詞...かもしれない。
凄まじいピントの外し方ではないにせよ、ピン電無しの一発勝負なんて賭けは金輪際辞めようと思った。

高松行きの7200系4連の各停。昨日多度津→丸亀で乗車した便である。この日は7200系のR19編成が先頭であった。

撮りたいものは撮れた。さてこれから土讃線の某踏切に再落単だ!などと考えていたのだが...。
※今のところ、「落単する前提かよ!」と突っこむところです※
フォロワーから「誰か宇多津で南風狩るの付き合ってくれ」とお声がけがあった。ならばそちらへお邪魔させてもらおう。

置きピンのコツとか、くだらない身の上話とか、なんてことない他愛もない雑談に興じながらピントリングを調整。写真は上から順に南風5号、7号である。両数が違うため、切り位置は教えてもらったように使い分けてある。
ちなみにこの8両編成の2000系、この先走る見込みはゼロなので土讃線捨ててよかった、と心の底から信じてやまない。

8連南風の狩りが済んだところで腹を満たすべく、快速サンポートで高松に向かう。今日は予定が無いから、と言うのでフォロワーの彼も付いてくることになった。この時土讃線に向かう気力なんてものは針の穴ほども残っておらず、もちろん再起動にも至らなかった。エヴァ初号機じゃあるまいし。

四国鉄御用達のラーメン屋「麺王 高松店」。
港にほど近いこの店でガラス張りの壁というのは見た目には爽やかだが、店に入るとつんざくような油や醤油の匂いが鼻腔へと侵入してくる。スープの色が徳島ラーメンであることを主張しており、味もそれに見合う逸品であった。
そういやメンマだか卵だか(¥100)を彼から奢ってもらったのだった(おかげで帰宅中に喉を潤せました)。返さにゃならん。

腹ごなしの運動がてら、ことでんの線路に沿って散歩へ。正月であるにも関わらず運動する人間の鑑。金田が言っていた「健康優良不良少年」とは正しく僕らのことに違いない。君死にたくなくば見ならひたまへ。

全くの偶然だが、かの「還暦の赤い電車」にお目にかかることが出来た。黄(琴平線)や緑(長尾線)の電車を2、3本見送ったのち、瓦町駅のトンネルからコイツが姿を現したときの興奮ったらない。

更に瓦町駅方面へ進むと、見たことあるような商店街へ差し掛かった。そこを通過する赤い電車。人々はみな厚着をしており、お正月風情満載であった。

食後からまあまあな時間が経ったということで高松駅へと引き返す。ただし、今度は線路沿いではなく商店街を散策しながらだ。
彼に先導されるように商店街を見て回ったが、規模は地元松山のそれと比べると若干小さかったと思う。アニメ関連の店が「アニメイト」しかないのがあまりにも惜しい。

その途中、うどん自販機なるものを発見した。レアものらしいので今度来たら買ってみたい。

マリンライナー車内にてナナニッパと1.4倍のテレコンを拝借し、記念写真(?)を撮ってもらった。高級レンズを古いエントリーモデルに装着するというシュールな悪ふざけはカメラをやってる人間ならではのものだ。
装着したものの、何かの拍子に壊れたらシャレにならんので試し撮りもせずに返却。いつか自分で買うまではお預けとしよう。

普通列車に乗り換えて宇多津で下車すると、ちょうど2700系の下り南風が降りてくるところであった。ダッシュして肩を上下させつつ捕獲。

全力ダッシュしてからきっちりピントを合わすなど、ボクには到底できっこない離れ業だ。もうネットに出すことはあるまい。
どうでもいいが、初日に発症していた解放値使いたい病がここにきてぶり返している。なぜ全力ダッシュの後にそれをやるのか...。愚かしいったらありゃしない。

しばしの談笑の後、もうすぐしおかぜ17号が到着するということで彼とはここでお開きとなった。最初はこちらが誘われたものの、最後にはこちらが色々付き合ってもらう形になったがよい正月旅行最終日のアクセントとなった。

こうしてメインの目的であったはずが、ほとんどただの記録写真に終わってしまった土讃線。でも、お盆には絶対激Vキメるぞ。腹括って待ってやがれ。
_終劇


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