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#八 2000追っかけ夏の陣①/TSEに願いを

早起きは僕が最も忌み嫌う行為の1つである。
早起きは三文の徳とよく言うが知るかンなもん。些細な幸せのために1番の幸せである睡眠の時間を放棄できるかってんだ馬鹿野郎。
しかしそんな僕だが、さすがにJR四国のお盆増結に1日しか参戦できないとなると4時起きも厭わなかった。睡眠の時間のために南風4号を放棄できるかってんだ馬鹿野郎。

何としてでも南風4号を回収するという強い意志を周囲に撒き散らしつつ、松山駅から始発いしづちに乗車。
まことにどうでもいいことだが、さんざっぱら「MAXコーヒーの人」と呼んで頂いているにも関わらずMAXコーヒーを家に忘れてしまった。MAXコーヒーの人失格である。この称号が欲しいという方、いるならどうぞ譲りますので名乗りあげてつかあさい。

あまりにも人がいない(いしづち全車貸し切り)ので席を方転して逆向きに流れる景色を楽しむ。普通のお盆にやるとまずいやつだが、特にお咎め無しであった。

列車は7時7分、定刻通りに丸亀駅に到着。
ここからの約1時間が午前中の大勝負である。

塩入カーブと丸亀レンタサイクルの存在を知り、かれこれ1年近くは待ったであろうか。いよいよ彼の地へ自転車で乗り込む時が来たのだ...!
待ち焦がれたぞとばかりに午前7時13分、17km先の塩入カーブを目指して出発した。

7時55分頃、琴平のメインストリートを通過しちょっとだけ観光気分。正直この先の峠越えが間に合うのかそろそろ心配になってくる頃合だ。ちなみにここに至るまで写真撮影はすっかり失念しており、記録は一切残っていない。

8時9分、峠の頂上へ到達。ここさえ越えればあとは超楽ちんな下り坂のご褒美である。

「TSUNAMI」を口ずさんでいるうちに塩入駅に到着。しかし山に来てまで歌うのがよもやサザンとは。
ここから2分ほど歩けば目的地の塩入カーブだ。

来ました来ました、2121先頭の南風4号!ここではTwitterに上げたのとは別の電柱が被ってない、かつ振り子のガタガタっぷりの分かる写真をチョイス。

塩入駅で連れと一旦別れ、ここから丸亀まで再び自転車漕ぎ漕ぎである。下り坂とはいえ先が思いやられるが、そんな時には「砂混じりの茅ヶ崎~♪」と口ずさみつつ...ってあれ、なんでまた山でサザンなんか歌ってるのかな...。
海要素しかない我らがサザンの歌を山奥で歌うなど、見当違いも甚だしい。予土線に乗りながら「ビ~アンビシャァァァス」と歌うようなものである。

丸亀駅に帰る前、すこーし寄り道して聖地巡礼。数々の晴れ伝説を持つTSEに祈りを捧げることでその日のバリ晴れは確固たるものとなるのだ。

こうして我々は満を持して丸亀駅から南風5号に乗車することになった。この先2時間近く阿鼻叫喚の地獄にのたうち回ることになるとは、この時点では全く思ってもみなかったのである。

続く

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