道路族問題を解決しました(解決のために私がやったこと)
こんにちは、KGです。
私は現在フルリモートワークのため自宅で仕事をしているのですが、ここ5年ほど、いわゆる「道路族」の問題に悩まされてきました。朝から晩まで自宅前では大勢の子どもたちが大声をあげて遊んでおり、あまりの騒音に窓も開けられない日々。ベランダや庭先への侵入は日常茶飯事で、洗濯物を汚されたり、玄関先に置いているものを壊されたり…。
しかし現在では、道路族問題を解決することができました。このnoteでは、問題解決のために私がやったことや、中でも特に効果があったことなどを書いていきたいと思います。道路族問題や騒音問題など、少しでも同じ悩みを抱える方の力になれれば幸いです。
プロローグ
※早く解決策が読みたいという方は、ここは読み飛ばして構いません。
私が住んでいるのは古い家屋が壊された後に新築分譲住宅がボコボコ建ち、もともとの土地の人間でないファミリー層が次々と移住してくるような場所で、とにかく住宅が密集しています。駅前の大通りを除けば、この辺りは車1台通れるか通れないかというような細い道が多く、交通量自体はそこまでありません(そのため子どもたちの遊び場化してしまう背景があります)。
私は世の中がコロナ禍になる前から週の半分はリモートワーク(自宅作業)をしており、2020年の春から会社の方針で「完全リモートにしましょう」と決まり、現在までフルリモートワークを継続しています。そのため1日の大半を自宅で過ごしているのですが、2020年の緊急事態宣言が発令された辺りから近隣の道路族に悩まされるようになりました。
道路でBBQ、他人の敷地内でかくれんぼ…
この頃に近隣に越してきた数件のファミリーが、いわゆる道路族だったのです。
道路族とは…
我が家の前の道は細く、車の交通量はそこまで多いとは言えませんが、立派な「公道」です。それにもかかわらず道路族ファミリーは毎日昼過ぎから夜まで、道路上で野球やサッカーなどの球技はもちろん、道路上にレジャーシートを広げておままごとをしたり、週末には道路上でBBQをおこなったりしていました。
遊んでいれば子どもは興奮して叫ぶものですし、道路遊びに騒音はつきものです。毎日朝から晩まで子どもたちの上げる奇声が非常にうるさく、一時期は睡眠が取れなくなるほど精神的に追い詰められてしまいました。さらに子どもたちのボール遊びに伴う私有地への侵入や、それによって敷地内のものを汚される・壊される被害にも遭っており、さすがに我慢の限界を迎えて行動を起こすことにしました。
道路族問題解決のために、私がやったこと
ここからは道路族問題の解決に向けて、私がやってきたアクションを書いていきます。それぞれに効果があったかどうかを5段階評価で記します。
道路族マップへの書き込み(効果:★☆☆☆☆ 意味なし)
いわゆる「道路族」と呼ばれる人々が出没する地域を投稿・閲覧できるマップサイトです。「この地域で子どもが道路遊びをしている」など迷惑行為を書き込むとマップ上にその情報が表示されます。
「あわよくば道路族のファミリーの誰かが見てくれて、自分たちの行動を改めてくれるといいな…」という淡い期待を寄せて書き込んだのですが、こちらへの書き込みはほぼ意味がありません(一時的に鬱憤は晴らせるかもしれませんが)。
※現在は削除済み
というのも、道路族と呼ばれる人々は自分自身が迷惑行為をしている意識はほぼありませんので、わざわざこうしたサイトに興味を持って閲覧することはないでしょう。
引っ越し先を検討する際などに、参考程度に眺めるのがよさそうです。
地域の小学校への電話(効果:★★☆☆☆ ほぼ意味なし)
道路族ファミリーが通っていると思われる小学校へ、「お宅の小学校に通っていると思われる児童が近所で道路遊びをしているので、やめさせてほしい」という電話を入れました。
伝えた内容は以下の通りです。
「この地域に住んでいる者です。そちらの小学校に通われていると思しき児童数名が、○○(通りの名前など)の辺りでボール遊びをしています。ボールが飛んできて危ないですし、交通量の多い通りではないものの、事故などが起こったら大変だと思いお電話しました。先生方からご注意いただけないでしょうか?」
「何年生くらいの児童か」「服装やランドセルの色は」「何人くらいで遊んでいるか」など、真摯に聞き取って対応していただけたものの、全く効果がありませんでした。おそらく先生方からホームルームの時間などに「道路遊びは危ないし迷惑なのでやめましょう」といったようなお話はしていただけたかと思うのですが、道路族の子どもは「大通りで遊んでいるわけじゃないし、家の前の通りで遊んで何が悪いの?」という感じだったのでしょう。
子どもへの直接注意(効果:★★★☆☆ 一部効果あり)
道路族の子どもたちが我が家の庭に入り込んでかくれんぼをしているのを見かけた際や、我が家の外壁の配管を上り棒のようにして遊んでいるのを見かけた際に、直接注意をしました。
「ここは公園や遊び場じゃなくて、人が住んでいる家なんだよ。勝手に入ってこないで」
「配管は遊具じゃないでしょ! 落ちたら危ないし、壊したらどうするの!」
といったように、かくれんぼ程度であれば諭すように注意をし、危険であれば多少声を大きく注意しました。
これには一定の効果があり、“うちの敷地内では”遊ばないようになりました(道路遊びは継続)。
警察への通報(効果:★★★☆☆ 一部効果あり)
あまりにも騒音がひどい場合や、ボール遊びをしていてうちの敷地内にもボールが飛んできて物を壊されそうだと判断した場合は、警察へ連絡をしていました。
110番通報は「緊急性の高い事件・事故」の際に使うものです。道路族が騒いでいる程度では緊急性が高いとは言い難いので、使わないほうが良いでしょう。
※住宅が密集している住宅街でBBQをしているなど、火災や事故につながる可能性が高い場合は、状況に応じて判断してください。
私は相談専用電話「#9110」や、最寄りの警察署の電話番号に電話をかけ、「子どもたちが道路に広がって遊んでいて、車が来たら危険な状態です。注意しに来てくれませんか?」と、住所を伝えていました。その際に通報者の情報などを聞かれることがありますが、「匿名の通報でお願いします」と伝えれば、こちらの個人情報を伝えずに済みます。
警官が駆けつけてくれ注意をしてくれるので、その日は解散になることが多いのですが、数日経ってほとぼりが冷めた頃合いを見て道路遊びが復活…を繰り返してきました。そのため「一部効果あり」と表記しておきます。
直接の苦情の手紙投函(効果:★★★★★ 効果あり)
問題解決のためにさまざまなことをしてきましたが、一番効果があったのは「苦情の手紙(匿名)を道路族ファミリーのポストに直接投函する」ことでした。
おそらく道路族の被害に悩まれている方の中には、すでに実践された方もいらっしゃると思います。「うちは効果がなかった」という方もいることでしょう。ただ苦情の手紙を送るといっても、言葉の選び方次第で相手の反応は180度変わってしまいます。
ここでは実際に送付した手紙の文面とともに、相手の行動を変えられる言葉選びのポイントなどを解説していきたいと思います。
実際に送付した手紙
以下が実際に送付した手紙です。
なんてことのない文面に見えるかと思いますが、いくつかのテクニックを使って書いております。以下で解説していきます。
あくまで「お願い」のスタンスで
「お子様のいる家庭へのお願い」というタイトルには意味があります。
「騒音被害について」「静かにしてください!」など、最初から喧嘩腰のタイトルをつけてしまったら、相手側の気持ちを逆なでしてしまいます。本文に目を通してもらえなくなる可能性もあるので気を付けましょう。
書き出しは「突然のお手紙、恐れ入ります」「突然このような形でお手紙を投函し、びっくりさせてしまい申し訳ありません」など、友好的なスタンスを心がけましょう。近所の人とはいえ、匿名で手紙が投函されるというのは、受け取り手側にとっても怖いです。まずは「怖がらせてすみません」という気遣いを表明し、匿名ではあるが、差出人は近所に住む者であると明かしましょう。
これまで被害に遭ってきたお気持ちは十分お察ししますが、あくまで「お願い」のスタンスから書き始めるのがポイントです。
「あなたが悪い」ではなく「私は困っている」
日々騒音に悩まされていると、どうしても「毎日うるさい! 子どもに注意しろ!」「お前は常識外れだ!」という気持ちが出てきてしまうものだと思います。しかし「あなたは○○だ」「あなたが○○しろ」というメッセージは、相手の気持ちを逆なでします。
心理学の言葉に「アイメッセージ」「ユーメッセージ」というものがあります。「アイメッセージ」とは、「アイ(I=私が)」を主語にして相手に自分の要望を伝えるメッセージです。反して「ユーメッセージ」は「ユー(You=あなたが)」を主語にして要望を伝えるコミュニケーションです。
「あなたが○○をしてください」というのは簡潔で伝わりやすくはあるのですが、相手に強制や命令だと捉えられたり、場合によっては非難されていると感じさせてしまったりすることがあります。
一方で「私は○○だと思う。なので××してほしい」という「アイメッセージ」をコミュニケーションに用いると、強制感・命令感を減らし、柔らかく相手に要望を伝えることができます。
先ほどの手紙だと、太字部分が「アイメッセージ」に当たります。「(私が)被害を受けて困っている」とは書いていますが、「あなたたちがボールを飛ばしてきたから物が壊れた」「あなたたちがうちの敷地に入って悪さをしたから」といった言葉は含まないよう注意しましょう。
感情に任せて書かず、実際に受けた被害を一つひとつ紙に書きだしながら整理すると良いでしょう。
「気を付けてください」はNG お願いは“具体的に”
お願いをする際は、相手にやってほしいこと・気を付けてほしいことを“具体的に”書くのがポイントです。
「うるさいので気を付けてください」だけですと、何がうるさいと感じたのか・どこまでが許される範囲で、どこまでがそうではないのかが曖昧です。何が悪いのかがわからなければ、相手側も対策の立てようがありません。
そもそも道路族は、自分たちが迷惑行為をしているという自覚がありません(常識があればそもそも道路族になどなりません)。彼らとしては、普通に日常を過ごしているだけなのに、それを咎められたところで、何が悪いのかを理解してもらえない可能性が高いです。
そのため「相手に、今後どうしてほしいのか」を具体的に書く必要があります。
先ほどの手紙だと、上記のように「ボールを使う遊びをする際は、公園に行ってください」という具体的な要望を書き記しています。許容できる範囲は人によって違うと思います。私の場合は「(うちの敷地への侵入がなければ)なわとびやかくれんぼ程度の遊びだったら、道路でやられていても目を瞑れる」と判断し、上記のような伝え方をしました。
他にも、具体的な要望への言い換え例を記します。
「具体的にこういう対策をとってほしい」というところまで、こちら側から指定して伝えるのが良いでしょう。
(本心では嫌だったとしても)譲歩する姿勢を見せる
家の物を壊されたり、洗濯物を汚されたりと被害には遭っているのですが、「弁償してくれ」と言いたい気持ちをぐっとこらえて「これまでの被害については、気を付けていただけるなら不問にしますよ」と伝えました。これには「被害を受けている」という事実の提示と、「気を付けてくれるなら不問にするよ」という寛大な態度を取ることによって優位な立場に立つという、2つの意味合いがあります。このとき「改善されないなら、第三者機関に相談しますよ」と釘を刺すのも忘れずに。
私は今後、道路族の被害を受けなくなるというのが第一目標だったので、特に直接謝ってもらったり弁償してもらったりは求めていませんでした。そのため上記のような条件を提示しましたが、加害者側に弁償させたい・謝罪させたい方は、弁護士等にご相談いただくのが良いかと思われます。
この手紙を投函したのを最後に、道路族ファミリーによる道路遊びはパタッと止みました。たまたま近くの公園を通りかかった際、道路族ファミリーの子どもたちがサッカーなどをして遊んでいたのを見かけたので、おそらく今後は公園を利用してくれることだと思います。5年にわたる格闘の末、一応落としどころが見つかりました。
それでも解決しない場合は…
残念ながら、直接上記のようなことに気を付けた内容の手紙を送ったところで、道路遊びを止めてくれない方もいるかと思います。
その際は専門家の力を借りるのが一番です。騒音問題に強い弁護士等に相談し、地道に証拠を集めて戦われるのが良いかと思われます。
もちろんそこまでする気力がない方や、賃貸物件にお住まいの方は、思い切って引っ越しをしたほうが金銭的にも精神的にも楽だと思います。記事内でも挙げた「道路族マップ」等を見て、静かに生活を送れる土地を探していただきたいです。
このnoteに書いたことはあくまで私の経験ですので、実際に道路族へ手紙を送る際などは、自身のケースに照らし合わせて言葉などを選んでみてください。
このnoteを読んでくださった方の問題が解決し、平穏な生活が訪れることをお祈りいたします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?