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家族信託という制度

きっかけは母親(84)のつぶやきだった。

「ボケる前に自宅の名義を子供に変更しておきたい」

私が1964年に生まれ育ったその住宅は、横浜市泉区にある。

土地は父母の共有名義になっている。

認知症になったあと、自分名義の土地を処分しようとすると大変だ

ということを近所の同輩から聞いたようだ。

子供に生前贈与してしまえば簡単だが、当然贈与税が発生する。

従来では成年後見人制度を使うのだろうが、死ぬまでコストがかかる。

生前贈与せず、成年後見人制度に頼らない方法はないのか。

調べていくと「家族信託」という制度を知った。

信託という言葉からの連想は、大手信託銀行で、顧客は資産家や事業家。

一般大衆でも利用できるものなのか、まずはネットで解説本を購入した。

この解説本によると、以下該当する家族は検討対象になるようだ。

①老親の生涯を家族・一族で支える仕組みを作りたい。

家族が負担をかけずに老親の今後の生活費や入院・入所費用を管理・給付したいという希望、いわゆる「負担の少ない柔軟な財産管理」を実現したい。

②老親が持つ不動産をいつでも売れるようにしたい。

認知症や大病により理解力の低下した老親ではすることができない自宅やアパートの売却・買換えをスムーズに実行したい、いわゆる「認知症による資産凍結回避」をしたい。

③円満に遺産相続したい。

将来の相続発生時に家族・親族が遺産争いをすることなく、故人の想いと財産をスムーズに引き継がせたい・受け継ぎたいという希望、いわゆる「円満・円滑な資産継承」を実現したい。

私は1番・2番に該当するので、具体的に専門家に相談することにした。

(つづく)




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