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プロジェクトの全体像把握に役立つIPOフレームワーク

最近、分析そのものよりも、データ分析の文化を組織に根付かせる、ことに興味があります。それを達成するためには、小さなプロジェクトをたくさん回していく必要があるのですが、ある程度フレームワークに当てはめて整理していかないと頭が混乱します。

ということで今日は、データ分析だけでなく、ありとあらゆるビジネスプロジェクトで使える超シンプルだけど超強力なフレームワーク。IPO(Input Process Output)を紹介します。

IPOフレームワークとは

プロジェクトや取り組みをInput、Process、Outputに分けて考えるフレームワークです。日本語でいうと、何を入力にして、何をして、何ができるのかです。

この3つで分けるだけである程度使えるのですが、ここに、ミッションゴールという観点を加えることで非常に強力になります。具体的には以下のような図で整理していきます。

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タイトル:整理したいプロジェクトの名前
ミッション:プロジェクトで達成したいこと
ゴール:プロジェクト完了の定義
入力:プロジェクトのインプットとなる情報、データ、素材
サプライヤー:上記入力を提供する人、組織
取り組み内容:具体的なタスク
作業者:タスクを実施する人、組織
主要成果物:上記取り組みを完了したあとに生まれる成果物
利用者:上記主要成果物を利用する人
意思決定者:成果物に対して意思決定をする人

記入する順番は
ミッション→ゴール→Output→Process→Inputの順がおすすめです
ミッションゴールを先に書き、それを満たしているか逐一書きながら表を埋めていきます。

ちなみに、埋めてみた具体例を紹介します。
私は以前、オフトゥンフライングシステムというダジャレAIがダジャレの面白さを評価し、面白さが一定以上だと物理的に布団が吹っ飛ぶ装置を作ったことがあります。会社の有志で集まって複数人で作りました。

https://qiita.com/fujit33/items/dbfbd7a2aa3858067b6c

この取組みをIPOフレームワークに整理したものがこちらになります。

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どんなときに使えるか

・プロジェクトの設計
・タスクの洗い出し前
・プロジェクトの方向性を見失いそうなとき
プロジェクトの早い段階でこの図を整理することをおすすめしますが、途中で方向性を見失いかけているときにこの図を作成してチームで共通認識を図ることも有用です。

何がスゴイのか

・プロジェクト全体の情報が1枚の絵にすべて揃う
・プロジェクトの大小問わず使える
・あらゆる種類のプロジェクトに当てはまる
・プロジェクトの特性に合わせてアレンジがしやすい

できないこと

・IPO同士の結びつきを可視化(例 Input:ダジャレデータ→Process:モデル構築→Outputダジャレモデル)
・人と項目の結びつきを可視化(例 ミニ布団の材料と手芸屋)
・スケジュール管理
・リスク管理
・など
すべて1枚にまとめる分、当然出来ないこともあります。WBS作成やリスクマネジメントは別途行う必要があります。

さいごに

フレームワークは用法用量を守って正しく使わないと、逆に生産性が下がるものです。フレームワークといえども一つの事例くらいに考えて、アレンジしながら使う、または使わない判断をすることが大事だと思います。

評判が良ければまた別のフレームワークの紹介もしたいと思います!


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