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#EVEONLINE 初めてのT3生産ガイド

 T3生産始めるときに結構苦労した数々について、日本語の情報が古かったりで存在しなかったりした為、備忘録的にまとめておきます。

■T3生産って何か

 みんなの憧れT3戦略巡洋艦、T3戦術駆逐艦を作る生産活動です。

ロキさん

 素材入手の難度と必要スキルは高めですが、個人で行う中では作業時間と成果のバランスが良く流通も多め、商品力も高く、ハッキング運だけでなく努力(ラッティング)で素材が稼げるやりがいがある生産ジャンルです。
 WHで取れるものが素材の大部分ですので、WH住人か、そのAltキャラでやるのが向いています。

▼T3生産の利点

  • WH住まいならラッティング・サイト消化の産物として素材も手に入る

  • 中間素材の組み合わせ、バリエーションがT2に比べると少なめ

  • 完成物の競争が比較的少ない

▼T3生産の問題点

  • 一施設で作業を完結させにくい

  • 需要の高い最終完成品は八種のみ

  • ボトルネック素材がある

■T3生産の4つのプロセス

 T3生産を始める動機は、人によって様々かと思います。趣味、はたまた実利、またはコーポが丸投げしてきた、など。
 が、いざ始めようと皆さん調べ始めると一様に混乱するものとなっています。なにしろT1生産のように「素材とBPをインダストリーに入れてクリック」という単純な流れで完結していませんので。

 単純に言ってしまうとT3生産は

  1. WHのスリーパー遺物サイトから取れる”古代遺物”とWHスリーパーデータサイトの”データコア”とで「発明」を行いT3BPCを作る

  2. WHガスサイトの”フラーレンガス”から「反応」でポリマーを作る

  3. WHサイトのスリーパー艦の残骸から回収できる”古代サルベージ資源”と2.のポリマーから「製造」でハイブリッド部品を作る

  4. 1.のT3BPCを基にハイブリッド部品を組み合わせてT3艦船体サブシステムを「製造」する

という4つのプロセスで形成されています。この4プロセスを回せるようにするのがT3製造業ということになります。

古代遺物からT3BPCを発明
フラーレンガスから反応でポリマー化
古代サルベージ資源とポリマーからハイブリッド部品を製造
ハイブリッド部品からT3BPCで船体を製造

 前述のようにこれら材料はほとんどがWH内で取れます。WHで取れるんだから、WH内で作ればいいんじゃ?と思うかもしれませんが、実は微妙に全材料がWH内で手に入るわけでもないのが困ったところです。完成品の搬出も大変なので、初めて手を出す人なら生産拠点はWH外に置いたほうが無難かな?と思います、危ないし。

■実行可能な仕入れ環境:

 ではまず取り掛かる前に自分がT3生産を回せる環境にあるかを検討しておきましょう。できる限り生活空間内で入手・輸送できるのが望ましいです。

  • 材料採取手段の確保。潤沢に以下が入手できるか。 具体的にはWHでハッキング、戦闘サイト、ガス採取を回せるかどうか。 「WH:スリーパー残骸の古代サルベージ資源」 「WH:スリーパーデータサイトの発明素材」 「WH:スリーパー遺物サイトの古代遺物」 「WH:スリーパーガスサイトからのフラーレン(全部でなくても良い)」

  • 反応素材を購入したり搬入できるか。反応拠点へ外部から以下を運び込んで生産したポリマーを運び出す手段を確保できるか。
    「拠点にしているWHで採取できないレアなフラーレン」 「ポリマー生産に使う燃料・ミネラル(市場から。もちろん生産してもいい)」

■始めるために必要なスキル(T3駆逐艦の場合)

 次に、スキルを買ってきます。一部の暗号系スキルはNPC売りがないので商都に買いに行きましょう。
 T2生産を既に行っていれば省略できるものもありますが、1から始めようと思うとかなりの時間がかかります。WHのRattingや他の活動をしながら気長にスキル習得を待つなり、注射するなりしましょう。
 念のためですがアルファ垢ではほとんどが習得不可能です。

ポリマーの生産(反応)のスキル

  • 反応Reaction(1x)Ⅲ

リバースエンジニアリングのスキル

ハイブリッド部品の生産のスキル

船体の生産のスキル

Sleeper Encryption Methodsがなぜかアマー暗号技術と訳されているのに注意。日本語版のサイエンスセクションにアマー暗号技術が2個あるのはこの誤訳のせいです。説明文で見分けてください。

 T3駆逐艦の製造用ならばこれらのサイエンス系スキルはⅣでもOKなものがまだ多いですが、T3巡洋艦生産に進むとそれぞれⅤに上げる必要があったりします。巡洋艦に進むのにかかる時間は、属性にもよりますが5xなので1スキル20日くらいずつ、ラージスキルインジェクター使うとしても1スキル3本の使用が必要です。それを最低5,実用的には8スキル以上をⅤにしなければなりません、つまり約半年・・T3巡洋艦はそこそこ覚悟してその道に進んでください。あと作る船によって一部のスキルが異なるのは注意。

 必要素材が少ないT3サブシステム向けを先に習得して商売にしたらどうかという考えもあるかとは思いますが

  • そもそもサブシステムでもスキルが重たい

  • 連続して作ると特定のサルベージ素材が枯渇しやすい

  • サブシステム古代遺物は低ランクのWHサイトからでは「故障」以上のものを獲得できない

  • サブシステムの売れ行きの回転自体がよくない

という問題があります。小間物だからといって楽というわけではありません。

■実行に確保すべき設備

 次に作業場所を確保します。輸送船も確保しましょう。

  • 部品と船とサブシステムの生産を行うステーション・ストラクチャ

  • 部品を研究したBPCを発明するステーション・ストラクチャ(上と同じでもいい)

  • ポリマー生産を行う(0.4ss以下の)反応モジュール(Hybrid Reactor)ストラクチャ

 ポリマー生産を行うにはローセク以下のストラクチャが必要であることに注意してください。ブロッケードランナー(BR)は普通に必要でしょう。
 ストラクチャは自分や会社が所有している場所ならいいですが、そうでないなら出入りやコスト、突然の閉鎖などのリスクがあります。コストだけでなく安定して利用できそうな施設を選びましょう。

■ハイブリッド部品のBPOを集める

 作る船に合わせてスキルの習得を始めたら、T3製造に使う”ハイブリッド部品”のBPOも買い集めておきましょう。全部で16種類ですが駆逐艦で使うのは8種類で、特定の巡洋艦船体やサブシステムでしか使わないものもあります。売っているのはNPCステーションで、一枚10Mくらい。
 買ってきたら製造ステーションで順番に資源研究をしておきましょう。T1船ほどの時間はかかりません。
 それと「R.A.M.-宇宙船技術」部品(ロボットアッセンブリモジュール)が何種類か必要になるので、買い集めておくかBPOから量産できるようにしておきましょう。これは安いです。

ハイブリッド部品の要求表(2024時点)

■ガスを集める

 さてガスを集めます。WHでガスサイトを探して吸うのですが、吸い始めると15分~20分でスリーパーが湧きます。この湧いたスリーパーは1waveのみで数も多くないので、T1CLでもちゃんとタンクに入れていれば処理できます(C1~C2で沸くサイトの場合)。ただベンチャーで倒すのはかなり難しい。倒せない場合は湧くまで吸って逃げましょう。

 吸っている間はかなりgankに対して無防備ですが、スキャンダウンが必要なシグネチャであること、半径数十kmあるガスとその外周2500m以内は遮蔽ができないため、襲うプレイヤーより逃げる側がそれなりに有利です。ワープコア安定だけでなくバーストジャマーやECMドローンの用意があればもう少し逃げやすくできます。

 事前の警戒として
・なるべくWH自体を安全にしておく(ホールコントロール)
・アラインして一発で逃げられるようにしておく
・またはガスの半径全体を使って高速オービットする(万一コンバットプローブ即で飛んでこられても10km以上離れることが期待できる
・ワープイン位置で吸わない
などはしておいて損はありません。

 ガスは可能な限りT2スクープ、採取機で吸いましょう。損失はありますが正直ガスサイト3つとか同時湧いたのを全部損失0で回収しようとすると休日が潰れます。可能なら複数のΩアカウントも投入して手早く終わらせた方が良いです、吸っている最中に開いてしまった突発穴から即座にお客さんが出てひどい目にあったことは何度かあります。

 ガスの種類ですが、C2以下の穴に住んでいる場合はフラーレンC28とC32が、C4以下の穴に住んでいる場合C320、C540のガスが、高位の穴では低位のガスが、それぞれ入手できません。これらも製造に必要なので、他の繋がった穴からかすめ取るか、市場から入手する必要があります。
 
 以下の表は各ガスがどのクラスのWHで出現してどのタイプのガスサイトで採取できるかを表したものです。たとえばC72ならC1~C4に出現する普通の防御ライン貯水池でたくさん、小型の防御ライン貯水池で少量が手に入ることがわかります。

各ガスの吸えるサイト(2024時点)

■古代遺物を集める

 古代遺物(スリーパー遺物、ゴールドルート)はスリーパー遺物サイトのコンテナを遺物アナライザーでハッキングすることで手に入る素材です。BPC同様に「発明」することで目的のT3艦用のBPCを作ることができます。
 入手のハッキング難度はあまり高くありません。ラッティング艦に現地でT1アナライザーを付けるだけでも失敗しないでしょう。まあ低ランクの遺物サイトはあまりお金にならないからと放置する人もいます(後述)。

無傷は高く売れます

 6種類ありまして、T3艦の種類と部位で分かれています

  • 小型船体セクション(Small Hull Section):→発明でT3駆逐艦BPCに

  • 船体セクション(Hull Section):→T3巡洋艦BPC

  • アーマーナノボット(Armor Nanobot ):→防御コアシステムBPC

  • パワーコア(Power Cores):→コアサブシステムBPC

  • スラスターセクション(Thruster Sections):→推進サブシステムBPC

  • 兵器サブルーチン(Weapon Subroutines):→攻撃サブシステムBPC

 また古代遺物には状態としてそれぞれ3ランクがあり、成功率と、作成したBPCの基礎実行回数が異なります。

  • 無傷の(Intact):基礎成功率26%、基礎実行回数20回 BPC

  • 故障した(Malfunctioning):基礎成功率21%、 基礎実行回数10回 BPC

  • 破損した(Wrecked):基礎成功率14%、基礎実行回数3回 BPC

 ”破損”系は成功率も低くて回数も低いんじゃいいところないじゃん・・と見えますよね?実際その通りで、”無傷”と”破損”では市場価格に10倍から100倍くらいの差があります。なにしろ”破損”、基礎成功率が低いのでアテインメント解読器使っていいストラクチャで実行しても成功率は30%前後にしかなりません。需要がないから安いわけです。
 スリーパー遺物サイトのランクによって取れる遺物のランクは明確に差があります。C1のWHサイトでは「破損した」しか取れず、「無傷の」はC5、C6でないと満足に入手できません(※一応零細でもC5でninjaハックするとかC13でキャンプするといった手段はあります)。

 ただし、遺物サイトに時折現れるタロカンの名のついたコンテナだけは例外で、C1でも故障・無傷の古代遺物をドロップする可能性があります。
※当たりとなるタロカン遺物コンテナは、サイトがスポーンしたのち誰かがワープ開始したときにスポーンするかどうかが判定されるそうです。メンテ明けに再度スポーンチャンスがあるという話も訊いたことがありますが未確認。

 あと古代遺物は一般の遺物サイトからの獲得品やサルベージ資源に比べサイズが大きいので注意してください。弾薬満載したラッティング艦だと意外と積めません。
 それと、スリーパーデータサイトからはサブシステムの発明に使うデータコアと一部のレアめ素材が手に入ります。こちらもT3巡洋艦をやるときのために集めておいてもいいでしょう。まあ買ってもそんな高いものではありませんので、こちらも無視する人はいます。

■古代サルベージ資源を集める

 WHで倒したそれぞれのスリーパー艦の残骸からは、古代サルベージ資源がサルベージで回収できます。これらはT3製造に必要なハイブリッド部品を作るための原料になります。
 WHの収入としてはブルールートが主なので、効率化のために残骸は無視されていることも多いですが、T3製造業的にはサルベージが欠かせない作業となります。ただし、戦艦級のスリーパー残骸はかなりサルベージ難度が高いです。T2サルベージャーを持ち込むか、T1サルベージャーを並べたりサルベージドローンを数機投入しないと、回収できなかったり時間がかなりかかったりすることに注意してください。

 また、同じサルベージ資源でも必要とされる度合いには偏りがあります。量産のためには最終的に市場から必需品を調達する必要もでてくるでしょう(具体的には視覚神経入力マトリックスあたり)。

古代サルベージ資源(2024時点)

■発明する

 さてBPCを作るために古代遺物から発明を行います。
 発明する際にはインダストリーウィンドウ上で作りたい船・サブシステムのBPCを指定して作ることになります。発明実行前に実行結果の指定はしっかり確認しましょう。(意外と間違えがちです)

 古代遺物からの発明の成功率は、スキルが育っていてもかなり低めです。特に”破損した”系はかなり低いです。
 なのでどうしてもアテインメント系などの成功率補正の強い解読機を併用するか、成功した際に得られる回数の利得が多くなる解読機を使うことになります。

 ちなみにこの出来上がったBPC、市場的には回数多いもののほうが圧倒的に高く売れます。自作の場合は解読機のコストと生産量考えて選んでください。

■ポリマーを作る

 さてフラーレンガスからポリマーを作成します。
 まず反応を実行できるステーションに「反応」9種類と、フラーレンガスと、燃料4種類、触媒(反応実行の副材料)の鉱石類などを持ち込みます。おそらく危険地帯のため、くれぐれも出入りは注意してください。

 9種類のポリマーを全部作ることになりますが、必要量はまちまちです。作る船のためのハイブリッド部品の数を確認したら必要な量はスプレッドシートで算出できます。最初のうちはあまり大量に持ち込まずに必要な量だけ作成したほうが安全です。
 ポリマーを作ったら、運び出して製造するストラクチャに運び込んでおきます。

ポリマーの反応と素材(2024時点)

 ■ハイブリッド部品を作る

 ポリマーとサルベージ資源を運び込んだストラクチャで、研究しておいたハイブリッド部品BPOを使って(もちろんBPCからでもいいんですが)必要なハイブリッド部品を作っていきます。こちらは割と短時間で終わるはずです。

 T3駆逐艦であれば駆逐艦のBPCをみれば必要数がわかるので、最初は順番に作っていくのが楽です。巡洋艦とサブシステムのセットを作る場合は、一旦スプレッドシートなどで原材料のダブりも含めての必要数を確認したほうが手戻りがなくて安心です。

■船・サブシステムを製造する

 いよいよ船本体を製造します。
 といっても他の製造とここは変わらず、BPCに部品をいれて実行回数を設定して開始するだけです。おめでとうございます、これであなたもT3製造業者です。

■継続して生産するために


 T3製造が軌道に乗ったら、ハイブリッド部品はBPOの研究ME10を活かすべく量産して作り貯めするといいでしょう。何隻か作ったら特定のサルベージ資源が足りなくなっていくと思いますので、買い注文などを使って必要な調達を行ってください。

 最終的には個人の活動では調達が間に合わなくなるので、ガスも古代サルベージ資源も市場から買ってくることになりますが、これらは投機や買い占めで市場価格が変動し易い商品ですので利益の確保には注意してください。素材の値段が跳ね上がってもすぐ船体の相場が追従するとは限りません。

それでは良いT3生産ライフを。

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