大谷翔平は疫病神?

昨日の試合は分水嶺だった

日本時間2024年4月22日の試合は、2024年のドジャースにとって分水嶺だったかもしれない。一時期は勝ち星が大きく先行し、西地区2位パドレスを引き離す首位を快走していた。
ところが、ここに至ってみると、昨日の試合は負ければ勝率5割、貯金ナシに戻る試合になっていた。
10年以上ポストシーズンに出場し続けているドジャースが、大谷を迎えた年にいきなりポストシーズン出場が危ういチームになってしまうのか、と思った人も多いはず。

「疫病神」と言うとオカルトチックな話になってしまうが、現実的な話として、超超大型契約で選手を迎え入れた場合、必ずしもそのシーズンはチームが躍進するかというと、そうではない。「こんなはずでは」となるチームは、過去にも枚挙に暇がない。
特に大谷選手はMLB史上過去最大の10年7億ドルという契約で、その契約はチーム全体に大きな影響を及ぼし、歪(ひずみ)を生む。
もちろん、順当にチームが躍進するケースもあるのだが。

「色々な意味」で意味の多い結果になった

結局、昨日の試合はドジャースの2024シーズンに吉兆を多く感じさせる試合となった。貯金がなくなるのではなく、貯金が2に増える勝ち星となった。

まず、大谷選手が第2打席に先制の2ランを放った。しばらくぶりのHRであったのもそうだし、先制の、というのも大きかった。ここまで、大谷選手のHRが出るシーンがチームにとって大きな意味があるものが少なく、特に一時期得点圏打率が19-1で.053という数字だったこともあって打撃成績がスタッツとして良いにもかかわらず、活躍しているイメージが少し薄く映っていた。
それに対して、今回の先制2ランはそういう意味でもはっきりと活躍を感じさせるものだったし、日本生まれのプレーヤーとしてのHR数として松井秀喜選手を抜いて単独トップになったのも大きな意味があった。

その他にも、一時期は「長打」という多少イロモノ的なスタッツで話題になったが今回は打率など「王道」なスタッツでも話題になりだした。

実際、長打は17でこれもMLB単独トップ(2位はロイヤルズのウィットの14)だが、打率が.368でこれもMLBトップ(2位はレイズのロサリオ.360)。安打数も35でMLBでトップ(2位はインディアンスのクワンで34)。

なお、HRは5でリーグ9位。トップはブレーブスのオズナが9で独走。6HRが7人、5HRが8人。
打点13はリーグ23位。トップはこれもブレーブスのオズナが27で独走。2位はダイヤモンドバックスのグリエルで21。

昨年初めて打率が3割を超えたが、打者集中の今年はトリプルスリー(3割、30HR、30盗塁)を期待する声も大きくなっている。他の30HRについては、現時点で5本塁打で33.75本ペース。30盗塁についてはこちらも5盗塁で33.75盗塁ペースである。二刀流である上に野手でも俊足なパワーヒッターである大谷翔平。今年は打撃部門で大きな数字を期待したい。

おまけのWAR

選手がチームの勝ち星に与えた影響を示す指標、WAR。
シーズンがある程度進まないと表示されない指標のようで、今まではN/Aとなっていた。今回見てみたら数字が出ていたので、紹介したいと思う。
大谷のWARは+1.5
1番 ベッツは+2.2。3番 フリーマンは+0.2。4番 スミスは+0.4。
絶好調 テオスカー・ヘルナンデスは+0.9。
開幕投手 グラスナウは+1.1。
日本から12年400億円以上の契約で移籍した山本由伸投手は+0.2
となっています。

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