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妄想経営学マガジン

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#風土改革

Vol.15 風土改革は100%トップダウン

前回、挨拶について触れましたが、「挨拶運動」をやっている会社は結構あるのではないでしょうか。 今はやっていなくても、10年に1回ぐらい、思い出したようにやり始めたりしませんか? でもあれ、効果があったためしがありません。 というか、何を考えてやっているのか、全く理解ができません。 挨拶委員みたいなのが選定され、門や建物の前で朝から並んで「おはようございます」と連呼します。 もちろん、こちらは挨拶を返します。前回守衛さんに挨拶しない人が多いと書きましたが、さすがに社員には挨拶

Vol.14 挨拶をしないニッポンの会社員

日本人は知らない人にはあまり挨拶をしません。 米国などでは、ホテルでエレベーターにたまたま同乗した見知らぬ人と、気軽に挨拶し、会話しているのをよく見かけます。 でもこれは文化の違いだし、日本人の行動はプライバシーへの気遣いともいえますし、悪いことではないと思います。 ただ、どうしても受け入れられないことがあります。 私の会社では、門には守衛さんがいて、毎朝、大きな声で「おはようございます!」と出社する社員に声をかけてくれています。 私も典型的な日本人なので、知らない社員に

Vol.13 キャリアオーナーシップは分かるが、昔を正当化する論法はオカシイ

最近、キャリアオーナーシップという考え方が広まってきています。 「昔は上意下達、つまり上から指揮命令をして、下はそれを聞いて仕事をしていれば良かった。むしろそれが大量生産の時代には適していた。 でも、時代は変わった。 今後は、全員が自分のキャリアを設計して、自らジョブを選択して貢献できるように成長してください。」 この論法って、何か 違和感 がないでしょうか。 むしろ絶対にオカシイ気がします。 パワハラ、セクハラは、 「昔はやっても良かったけど、今はダメです。」 という

Vol.11 「上」と「下」がなくならないニッポンの会社

従来のヒエラルキー型組織からフラットな組織への変革を目指している会社が多いと思います。 「さん」づけ運動とか、課長や部長の称号をやめて、マネージャ、ゼネラルマネージャーにしてみたりとか。 私の会社も昔からやっていました。 でも、1つだけ変わらないことがあります。 「上司」「部下」という言葉がなくならないのです。 なくそうという声を聞いたことすらありません。 何故なのでしょうか。 「上司」「部下」は、明確に「上」と「下」を定義するヒエラルキー用語です。これがある限り、上下関

Vol.10 「自浄作用」が働く組織

前回、風土改革は「心理的安全性の確保」で一点突破、という記事を書きました。 その中で、目指す姿は「自浄作用」が働く組織だと述べました。 これがどういう状態なのかイメージするのは難しいと思うので、今回は「発言」を事例に、取り組みの必要性と、具体的なシーンを書こうと思います。 「発言」の難しさ風土改革の中には、自由闊達な職場づくりという狙いがあります。 この視点だと、忖度をなくし、壁を取り払い、とにかく何でも会話をすることを求められます。 これは、発言が増える力として働きます。

Vol.9 風土改革は「心理的安全性の確保」で一点突破

最近、風土改革が流行っています。 風土改革を行う理由は「今は悪い風土なので良い風土に変えたい」ということなので、実際にはたくさんの取り組みを行うことになります。 多くの会社は、これらをそのまま総花的に行っていると思います。少なくとも私の会社はそうです。 私の考えだと、それではうまくいきません。いろんなことを一度にやってもうまくいきません。こういう時こそ、何か1つを徹底的に進めるのが効果的です。 今回は、この風土改革について考えてみます。 風土改革の取り組み風土改革で行うこと

Vol.7 老害について真面目に考える

私は、高齢化が進んだそこそこ大きな会社で働く50代前半の社員です。 定年退職までまだ数年ありますが、早期退職も頭に入れながら働くようになってきました。漠然と、若手の活躍を邪魔してはいけないと考えるようになってきたからです。 そんなことはない、まだまだやれる、という気持ちもあるのですが、冷静に考えるとそういう問題ではないと感じるのです。 今回の内容は、経営学と直接関係する話ではないかもしれないですが、高齢化した会社がどういうことに気をつけないといけないか、という視点で読んでも