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実現まであと一歩!小田原ゆかりの路面電車(チンチン電車)64年ぶりの里帰り

今から7年前(2013年)、まち歩きの先進地長崎で市内路面電車のイベントにかつて小田原市内を走っていた車両が使われていることを知りました。
その車両は昭和31年5月31日まで小田原市内を走っていた「チンチン電車」

大正14年に服部製作所で製造され、王子電気軌道(402号)~東京都(102号)~箱根登山鉄道(株)小田原市内線(202号)を経て、昭和32年に長崎電気軌道(株)の151号となった車両です。

いつかこの電車に会いに行きたいと思っていたところ、2017年2月、長崎で開催された「まちあるきフォーラム」の終了後に長崎電気軌道(株)の浦上車庫まで行って会ってきました。
昭和31年に廃止された際に箱根登山鉄道(株)から5両譲渡されたうちの最後の車両です。
とても綺麗に手入れがされ、大切にされていることに感激しました。
すでに現役として使われていませんでしたが、秋になると枯葉で車輪が滑らないように砂をまく役目で活躍しているそうです。
外装は箱根登山鉄道時代のライトブルー地に窓周りが山吹色のオリジナルツートンカラーに塗装されています。(塗り直されたのでとても綺麗です)
いつか会いに行けたらと願っていたので、会うことができて嬉しくてたまりませんでした。
見学に付き合ってくれた皆さんもかなり興奮していました。
その時はいつか小田原に里帰りさせることができればと漠然と思っていました。

それから2年後の2019年、この車両が現役を引退して廃車されることを知りました。急いで長崎電気軌道(株)に連絡を入れ、廃車後の処分はどうなるのか聞いたところ、古い車両なので内部にアスベストが使われている可能性があり、その場合は車両の移動はできないと告げられがっかり。
せめて顔の部分だけでも切り離してもらえないかと聞くのが精一杯でした。その時点で小田原への里帰りは難しいことになりました。
ただし、これから車両を調査して、万が一アスベストが使われていなければ譲渡の可能性はあるとの返事でした。

その後、なんの連絡もなく一年近くが経った今年の3月、突然、長崎電気軌道(株)から電話があり、車両にアスベストは使われておらず、譲渡可能との連絡がありこれまたビックリしました。
それも3月末までに譲渡の意思を示してほしいとのことでしたが、こちらはすでにほぼ諦めていたところで、尚且つコロナ騒動もあり譲渡に向けた活動もままならない状態でした。
それでも、急遽今年の3月に「小田原ゆかりのちんちん電車 里帰りプロジェクト」の初会合を実施、コロナ騒動にも関わらず20名を超える皆さんにお集まりいただき開催しました。その時でた課題としては、運搬費用、設置場所、活用案(静態保存か動態保存)などなど課題山積でした。
行政や箱根登山鉄道の協力を得ながらオール小田原体制をつくり、昭和31年まで小田原市内電車(チンチン電車)として走っていた「まちの記憶」の貴重な歴史遺産と位置づけ、市民の皆さんと協力しながら後世に伝える活動をしてくことを確認。その後も地元タウン誌などに状況を掲載していただき、市民の皆さんにもお知らせしてきました。

いずれにしても、まずは設置場所が決まらないことには何事も始まらないという金縛り状態に陥り、ほぼ諦めかけたていた時、運良くまちづくり会社報徳仕法株式会社さんが来年2月にオープンされる「観光回遊・消費促進の拠点」と「3世代が交流する暮らしの拠点」を目的とした新施設の敷地内に置いてもよいとの返事をもらいました。この場所は国道1号線に面していてかつて市内路面電車が通っていた場所です。
本当に助かりました。感謝します!

難題だった設置場所が決まり、実現まであと一歩です!
次の大きな課題は資金調達、設置場所も決まり、利活用も決まった今、なんとしても資金を集めなければなりません。どうか、皆さんご協力よろしくお願い致します。
▼8月21日より9月25日までクラウドファンディングを行います。
▼ご支援はこちら
https://readyfor.jp/projects/odawarachinchindensha





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