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クスノキ

3月6日。
火の国サラマンダーズ、本拠地リブワーク藤崎台球場で初めての試合。
また、この日は対外試合で初めて客席が一般に解放される試合でもある。

相手は、昨年の都市対抗野球でベスト8入りしているHonda熊本。
サラマンダーズの前身である熊本ゴールデンラークスが最後の試合で敗れた相手でもある。

この試合までに、対外試合としてNPBの2軍相手に5試合を行うも未勝利。
それでも、カープ戦では野村祐輔から4点を奪い、イーグルス戦では1点差での敗戦と善戦を続けている。
(3/20現在、対外試合で未だ勝利無し…苦しい戦いとなっている。)

客席へ向かうスロープにはたくさんの幟が掲げられていた。いつの間にやら、藤崎台がすっかりサラマンダーズの本拠地と変貌を遂げていた。

名前と連絡先を記入し、検温を済ませ入場。色々な施設で行われるこのルーティンにも慣れてきた。

バックネット席に座るべく、球場の正面入口から入場する。
そういえば、20年近く前ここで高校野球の始球式をする予定だったことを思い出した。残念ながら雨天中止となり、始球式は別の球場で行うことになったのだがその時もここを通り、関係者席の様なところで待機したような気がする。

その後もプロ野球、高校野球の試合を観戦しに何度も足を運んだ藤崎台球場。バックスクリーンを取り囲むように生い茂るクスノキがシンボルだ。

先日、サラマンダーズのホームゲームのチケットが販売開始になった。驚くべき事に対象試合は2021年シーズンのホームゲーム全て、座席指定無しのチケットだった。

この状況下で、座席指定無しで大丈夫かと思っていたが、この日は座席が2席空けて座るようになっていた。恐らく開幕戦もこのような対応になるのだろう。友人や家族と一緒に観戦するにはやや距離があるが、1人で写真を撮るには2席空けはちょうどいい。

試合開始は15時30分。
後攻のサラマンダーズの選手が、コールをされ守備位置につく。
NPBではよく見る演出だが、はにかみながら挨拶をする姿がとても初々しかった。

そして、審判はなんと2人。
3人というのは見たことがあったが、これには驚いた。

5回の浦木直大 (左打者)の打席で、ハーフスイングのリクエストの際に球審が塁審のいない3塁方向を指差していたのはご愛敬。

試合は、5回に江﨑のタイムリーでHonda熊本が先制。9回にも1点を追加した。サラマンダーズも、9回に途中出場の河添のタイムリーで1点を返すも、あと一歩及ばず、残念ながら1-2で敗戦となった。

それでも、先月のキャンプ、そしてこの試合を通じて、徐々に選手たちの顔と名前が一致するようになってきた。

佐野太河
千葉大学在学中のフルタイムナックルボーラーで、県内のメディアでも度々取り上げられていた注目の投手。
この日の球速は、ストレートの最速が128 km/h、ナックルは105~108 km/h。2回を無失点に抑えた。

橋詰循
昨季まで栃木ゴールデンブレーブスに所属していた速球派右腕。この日の最速は149 km/h。10球で2アウトを奪ったが、その後は制球に苦しみ押し出し死球を与えてしまった。ボールの力は十分。次回の登板に期待。

松本陽雅
バントヒットを狙い一塁へヘッドスライディング。
3回で既にユニフォームは泥だらけ。まさに元気印といった印象を受けた。

植月克将
登場曲は長渕剛のとんぼ。背番号は3。貫禄十分。

西寿哉
プロテクターはラークス時代の物を使っているようで、「LARKS」の文字にはテープが貼られていた。ユニフォームの色味と背番号から、楽天時代の嶋基宏と重なって見える (顔もどことなく似ている?)。

瀬戸口樹
キャプテンを務める24歳。キャプテンということで、メディアの対応を行うことも多く、インタビューからは真面目な性格が伺える。

オープン戦の有観客試合はこの日のみ。
そして、いよいよ今日は開幕戦。
幸先よく、開幕戦勝利といきたいが、いかに。


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