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アブダビ首長国を知る

1.基本情報🇦🇪

①建国 :1793年
②首長家:ナヒヤーン家
③首長 :ムハンマド・ビン・ザーイド首長
④首都 :アブダビ
⑤産業 :石油・天然ガス、サービス

ドバイより富豪の国?

アブダビの摩天楼

UAEというと真っ先にドバイを浮かべる人が多いと思いますが、現実にはドバイはUAE経済の中心というわけではありません。

実際には、アブダビのほうがドバイよりも経済的に豊かで、2008年の金融危機でドバイの経済が低迷したときもアブダビが支援を差し伸べたという例もあります。

もともと「ブルジュ・ドバイ」になるはずだった世界一高い高層建築物の名前が、経済危機の際のアブダビの支援への感謝を込め、当時のアブダビ首長の名を冠した「ブルジュ・ハリファ」として開業したことは現地では有名な話です。

日本とも深い関係が!

日本にも就航するエティハド航空

アブダビは、UAE建国より前の1967年に国内の石油利権を日本にも開放し、それまで欧米が独占していた利権に風穴を開けることとなりました。

翌年、アブダビでの石油事業を推し進めるために日本の石油会社3社によってアブダビ石油が設立され、1973年には日本への原油の供給がスタートすることになりました。

UAEはサウジアラビアに次ぐ日本の原油調達先となっていますが、UAEから日本に輸出される原油のほとんどがアブダビの石油です。

また、アブダビには日本との直行便も就航しており、今では日本の旅行者にも馴染みのある渡航先の一つとなっています。

ドバイより長い歴史

ヘリテージ・ビレッジ

アブダビ首長国とドバイ首長国は、同じバニー・ヤース族という部族に端を発する国ですが、アブダビ首長国は、東に隣接するドバイ首長国より先に成立した国です。

そもそも、ドバイの首長家はアブダビからドバイに移住したという歴史があります。同族に端を発する2つの国は、非常に密接なつながりがあるわけです。

なお、アブダビに現在の首長家(ナヒヤーン家)が定住したのは1793年、アブダビからドバイに現在の首長家(マクトゥーム家)が移住したのが1833年と、その成立には約40年の差があります。

2.洗練された首都アブダビ🇦🇪

海岸沿いも美しい

奇抜な建物が立ち並ぶドバイは異なり、アブダビの街並みは非常に落ち着いた雰囲気です。どこか洗練された街並み、という言葉がしっくりくる町となっています。

なお、アブダビはもともと砂漠に浮かぶ島でしたが、都市の発展とともに拡大し、今では砂漠のだいぶ内陸まで都市開発が進められています。まだドバイほど観光名所は多くないものの、観光にも徐々に力を入れてきています。

グランド・モスク

シェイク・ザーイド・グランド・モスク

世界一豪華なモスクとして知られるシェイク・ザーイド・グランド・モスクは、アブダビ観光で必ず訪れる場所の一つです。周辺には記念碑や博物館などもあります。

☆主な見どころ☆
シェイク・ザーイド・グランド・モスク
ワハト・アル・カラマ
アブダビ歴史博物館・水族館

パレス・エリア

カスル・アル・ワタン

UAEの大統領宮殿や皇太子の宮殿などが置かれているエリアで、7つ星ホテル「エミレーツ・パレス」など高級ホテルも点在しています。

☆主な見どころ☆
カスル・アル・ワタン
エミレーツ・パレス
創設者記念碑
エティハド・タワーズ
マリーナ・モール
ヘリテージ・ビレッジ
ザーイド・ヘリテージ・センター

ダウンタウン

カスル・アル・ホスンと高層ビル群

町の発展を見守ってきたアブダビ最古のエリアです。歴史的な宮殿であるカスル・アル・ホスンがあるほか、ショッピングセンターも数多く建てられています。観光客より住民向けのエリアです。

☆主な見どころ☆
カスル・アル・ホスン
マディナ・ザーイド・ショッピング・センター
アル・ワフダ・モール
アブダビ・モール

サディヤット島

ルーヴル・アブダビ

アブダビのダウンタウンに隣接する人工島です。世界中の博物館が集められており、アブダビの富を感じられる場所となっています。

☆主な見どころ☆
ルーヴル・アブダビ
グッゲンハイム・アブダビ
アブラハム・ファミリー・ハウス

ヤス島

ヤス島

世界のアミューズメントパークが集まるエリアで、フェラーリ・ワールドやシーワールドなど、家族連れやカップルなどに人気のスポットが目白押しです。

☆主な見どころ☆
フェラーリ・ワールド・アブダビ
ワーナー・ブラザース・ワールド・アブダビ
シーワールド・アブダビ

3.UAE建国者の故郷アル・アイン🇦🇪

緑豊かな町アル・アイン

UAE建国の父、シェイク・ザーイドが生まれたのがここアル・アインです。古くからオアシス都市として栄えてきたアル・アインは世界文化遺産に登録されている名勝となっています。

アブダビ首長国で第二の都市とはいえ、日本人の感覚では地方都市といった雰囲気で、都会の喧騒から離れてまったりするにはオススメのエリアとなっています。

北部でオアシスの歴史を体感!

ヒーリー考古学公園

世界遺産「アル・アインの文化遺産群」を構成している古代遺跡やオアシス群があるエリアです。オアシスで脈々と受け継がれてきた歴史を感じることができます。

☆主な見どころ☆
ヒーリー考古学公園
ヒーリー・オアシス
アル・カッターラー・オアシス
スーク・アル・カッターラー
アル・ジミ・オアシス

中部で首長家の歴史に触れる

カスル・アル・アイン

アル・アインの市街中心部にあたるこのエリアは、「UAE建国の父」として知られるシェイク・ザーイド誕生の地カスル・アル・アイン(アル・アイン宮殿)などで知られています。

☆主な見どころ☆
アル・アイン・オアシス
カスル・アル・アイン
アル・アイン国立博物館
アル・ジャーヒリー城塞
カスル・アル・ムウァイジャイー

南部で絶景と出会う

ハフィート山からの風景

オマーンとの国境に位置するハフィート山の麓に広がるエリアです。山頂からはアル・アイン市街を見下ろすことができます。

☆主な見どころ☆
アル・アイン動物園
シェイク・ザーイド砂漠学習センター
グリーン・ムバッザラ
ハフィート山
ハフィート墳墓群

4.南の秘境リワ・オアシス🇦🇪

緑豊かなリワ・オアシス

サウジアラビアとの国境地帯に広がるリワ・オアシスは、アブダビ首長国とドバイ首長国を建国したバニー・ヤース族が暮らしてきたエリアです。美しい砂漠に囲まれたリワ・オアシスはUAE屈指の絶景が楽しめるエリアとなっています。

点々と連なる城塞群

伝統的な城塞が数多く見られる

ペルシャ湾岸で真珠産業が活性化するまでの間、バニー・ヤース族はここリワ・オアシスで伝統的な生活を送っていました。彼らが築いた城塞群が50km以上にわたり東西に点々と連なっており、リワ・オアシスの景観を引き立てています。

美しいルブアルハリ砂漠

リワ・オアシスの南に広がる砂丘群

UAEは、西部がアラビア砂漠、東部がハジャール山脈で構成されていますが、UAEで見られる砂漠のほとんどは石灰質の砂なので、想像するような赤っぽい砂丘が連なる光景とは異なっています。ですが、UAE南部からサウジアラビアまで広がるルブアルハリ砂漠には砂丘が延々と連なっていてまさに絶景です。

5.おわりに

この記事では、アブダビ首長国の主な見どころであるアブダビ、アル・アイン、リワ・オアシスの3か所を紹介しました。

しかし、アブダビ首長国はUAE全体の約85%を占めており、この記事では紹介しきれていない場所も多くあります。

まずはこの3つのエリアを回ってみてください。そこからさらに深く知りたいという方は、西部の海岸沿いをメインに多くの見どころがありますので、ぜひ色々なところに行ってみてほしいです。

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