漫才「スカウト」

池田　僕ね、スカウトされたいんですよ。
三代　おー、いいですね。僕だったら絶対スカウトするもん。
池田　ほんと？
三代　僕がスカウトだったら絶対スカウトするわ。100%スカウトする。
池田　じゃあ、スカウトやってもらっていい？
三代　いいですよ。歩いてきて。
池田　オッケー。

三代　（俺の顔を見て）あ、すみません。（隣に行って）かっこいいですね〜！
池田　俺俺俺！俺に声かけるんじゃなかったのかよ！
三代　ごめん、普通のスカウトやっちゃった。
池田　普通のスカウトなら声かけないみたいな言い方やめて。……まあ、大体ね、俺を含め、大体声かけれないよね！
三代　特に、池田くんはね、特にね。
池田　特に声かけない、……かもね！かもね！でもここ、夢の舞台だから。スカウトに声をかけられる、夢を叶えてもらっていい？
三代　わかった。

三代　あの〜
池田　はい？
三代　あの時はすみませんでした。
池田　どの時だよ！初めましてですよね。
三代    ドンフライ、あ、勘違いでした。
池田　どんな間違いだよ。
三代　あの、お兄さんみたいにかっこいい先輩がいたんですよ。その先輩が最近シッソウしちゃって。
池田　いなくなっちゃったんだ。
三代　走る方です。
池田　そっちの疾走かよ。走ってんだ。
三代　はい。
池田　じゃあ、どうでもいいよ。
三代　でもスタイルもいいですね。
池田　そ、そうですか？
三代　大谷翔平、八村塁、チェホンマンみたいなスタイルで、凄いっすわ。
池田　1人おかしいだろ。
三代　いや、2人でしょ。
池田　じゃあ、全員にしとくわ。なんか、怖いから。
三代　っていう感じでまた会いましょうね。では。
池田　スカウトしろよ！
三代　ごめん、また普通のスカウトやっちゃった。
池田　全然普通じゃなかったよ。普通のスカウトは、芸能界に興味ありませんかとか聞くのよ。
三代　あ、おっけおっけ。

三代　すみません。
池田　はい。
三代　かっこいいですね。いや、海老蔵みたいですね。
池田　海老蔵？
三代　海老蔵くらいかっこいいですわ。
池田　海老蔵かっこよくねえだろ。
三代　そんな事ないですよ。あんな、喧嘩も強くてねぇ。
池田　喧嘩弱いのよ。西麻布でボコボコにされてんだから。
三代　それはいいじゃないですか。怖いっす。団体が怖いっす。
池田　あれ、個人も怖いのよ。
三代　どこが怖いんですか？
池田　下の名前がカタカナとか怖すぎるだろ。お前。
三代　名前なんでしたっけ？
池田　言わせんじゃないよ！怖いんだから。ってスカウトやれよ。
三代　あ、ごめんごめん。
池田　そんな伊藤リオンの話とかどうでもいいからさ。
三代　言っちゃったよ。言うなよ。
池田　普通のスカウトできないの？
三代　出来ないです。
池田　最初に言えよ！いい加減にしろ。