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SSIRを読む #1: Getting to Scale: Size Matters. Shape Matters More.

SSIRの勉強会をやっているのだけど、自分が読んだ記事の学びについてはnoteにも書いていこうとおもってメモ。コンテンツ結構あるので貯めていけるかな、と。ちなみにSSIRの僕の勉強の仕方(凄い省エネ)については下記。

さて今回は 

こちらの記事。

選んだ理由

僕は記事に何が書いてあるかと同じくらい、何故それを選んだのか、自分が今どんなことに興味を持っているのか、自分の今のニーズにマッチするのか、っていうことが大事だと思っています。そういう意味で選んだ理由がとっても大事。

今改めてSALASUSUの2025とか2030を考える上で、「スケール」ということは切っても切り離せないので選びました。scale outやendgameという考え方があるなかで、自団体の影響力をどうデザインしていくか。スケールするプログラムとしないプログラムってどういう特徴があるのか、というのに興味があります。

記事の主張から学んだこと

純粋な主張については是非記事を読んでください

改めて世の中には「パイロットプロジェクトの死骸」が沢山あって、例えRCTで良い結果が出てもスケールしない・スケールしているはずなのにインパクトが出ないものが沢山あること。

スケールに執着する団体が必要。イノベーションのバトンがきちんとその団体に渡されて世界に広まっていくというのを応援する資金の出し手やシステムが大事ですよね

メモ(自分のメモに解説やツッコミを入れます)

記事の内容を沢山貼るのは余り良くないと思うので、記事を読みながら自分がメモったことを自分で引用して更に補足しようというあたらしいスタイル。

100万人へのリーチを「スケール」ととらえている。まぁ人口や介入策によるよね、と思ってしまうが

とりあえず定義がなきゃ始まらないので100万人にリーチは良いと思う一方で、余りそれが一人歩きしてもな、という。

現在のプロジェクトの予算割りから、RCTが行われたようなプロジェクトへ予算が増えることは良い事でありそうな一方で、先日教育の師匠との対話から、教育についてのRCTについて懐疑的な気持ちが高まっているのでもやっとする

先日のサルタックさんのブログと、そもそも教育のアカウンタビリティということについて思いを馳せたときに、RCTすりゃいいもんじゃないって思うのでメモ。

非線形とかいいつつ線型であることについて

非線形って使いたがるけど単純に指数関数的だったり、することはよくある。

線の形が大事だっていうのはセンスとしてはイマイチだと正直思うんだけど、外部妥当性がないプロジェクトのしくじり先生をしてくれているうという意味で有り難い記事だと思う。大変効果のあるツールが、全く導入されないということはよくありそう。ビジネスモデルや政治や様々な理由で。

この記事の主張は短期間やある場所では有効だったアプローチがいきなり他で試しても妥当じゃないことがあるよね、というのと、それを広げる執着が大事だよね、ということなのだけど、まぁ線の形っていうのは結果論に近く聞こえたのでツッコミ。

RCTしてもそれをスケールする団体のキャパがないことについて。まぁ自分も無邪気にパイロットとか言うもんな、と自省。本当に新しいモノが必要なのか、っていうのも問われるべきだよね。助成金を出すときに、「求められる新しさ」に無邪気に迎合していないか。「新しいコトをやっている自分」を大事にしすぎていないか

これは本当にそうで、自分の癖でもあるんだけど、本当に必要なのは凄い地味で時間がかかることが多いわけで、それを助成金の申請で書いても通らないという中で「パイロットの死骸」が量産される業界の仕組みがあります。

ケニアのステッカーの話もそうだけど、パイロットプロジェクトで盛り上がって意識変容が凄いおきた、けど、その後時間がたつと慣れてしまって全然効かないという痛い現実には目を向けたい。研修とかしている我々も同様。そのステッカーだけにRCTしているのってどうなのか

特に意識変容とかに取り組むのに、魔法のようなプロジェクトってそんなにないですよね。

持続的な行動変容に繋がるデザインやシステム、進化を続けられるような仕組みが大事なのですよね。システムか行動変容かという議論も意味が薄いのと同じで

「1. システムデザイン」か「2. 教育による行動変容」かって絶対2択じゃなくて、お互いがお互いをアフォーダンスするような作りが大事だと思う。1 → 2においてはやはり外発的な動機から当事者性を高める真実の瞬間があって内発的な動機に切り替わることだと思うし。2→1はシステムに当事者の声が反映されることでシステム変容をしていくことだと思うので。

ビジョンスプリングがbracの流通をつかってメガネを売ったっていうのは現実に即していて良いことなのだろうな、と

SSIRに新しいアプローチとして華麗に掲載されるような事例じゃないってコトが逆説的に大事かもしれませんね。

良い介入であってもスケールする段階で色々な意味でインパクトが平坦かしてしまうことはあるのだろうから、そこの執着が大事。ビルゲイツのような執着が。

結局やりたいことを本当にやっている人が大事なわけで、スケールをさせたいと病的に思ってる人にちゃんとバトンが回ってくることが大事ですね。

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