コントロールに抗うボムドラパルト

先日、PTCGL用に作成したボムドラパルトをステラミラクル環境用にブラッシュアップしてみました。

ベースの構築がPTCGL用に組んである都合、コントロールに対して強く出れることを考えた構築となっておりコントロールの少ない日本環境だと戦い難いところもあるとは思います、多少なり回してみた感じ、全く戦えないということもなさそうという感じでした。
残念なことに使っていて飽きてきたというのがあって、もう使うこともなさそうかなと思っています。
せっかく色々考えて組んだのでその内容をご紹介いたします。。


昨今のドラパルトはアグロ寄りの構築を取ることが多く、エネルギー加速、序盤のドロー、サーチを重視してデッキが組まれています。
今回作成したドラパルトの構築はコントロール寄りの戦い方を前提としており、サーナイトに似せた形で構築しています。
デッキリストをご覧いただくと分かると思うのですが、サイド2を取られるカードがドラパルトexのみの採用となっています。
これによってサイド進行が遅くなるので、その間に適切な妨害を行って自分に有利な盤面を作っていくことが目指せます。
妨害がメインの戦い方となるため、ファンドムダイブは打っても1~2回程度となります。

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採用カードについて

採用理由の説明が必要そうなカードについて記載していきます。

ドラパルトexライン

2-4-4の採用としています。
これはサーナイトexのキルリアと同じようにドロンチによるドローによってデッキのメインエンジンを担わせるためです。
ドラパルトexは攻撃の機会が少なく、1~2回攻撃できればいいため2枚の採用としています。
ドロンチをどれだけ多くベンチに置けるかがデッキの強さに繋がります。

ヨノワールライン

2-1-3の採用としています。
ヨノワールの特性カースドボムは基本的に防御不能の攻撃で何処にでもダメージを与えられ、使い勝手が非常に良く、このデッキではこの特性がメインの攻撃手段となります。
複数回使いやすいように多めの枚数を採用しています、1回の対戦で2~3回カースドボムを使います。

クレッフィ

昨今の環境、クレッフィスタート出来るとかなり強い動きが出来ます。
先攻を取れた際はまずクレッフィをバトル場に出すことを目指します。

リザードンexにはそくせきじゅうでんとルミナスサイン、ドラパルトexはそくせきじゅうでん、タケルライコオーガポン、レジドラゴVstarはみどりのまいとイキリテイク、ミライドンはタンデムユニットとイキリテイクなどなど…
現在の環境では1ターン目に自身の手札を安定させるためにたねポケモンの特性に大きく依存しているため、クレッフィをバトル場に置いておくだけで相手の出鼻を大きく挫くことが可能となります。

また、この構築の場合、相手のポケモンをきぜつさせるのにカースドボムを使うことが多く、クレッフィをバトル場に出しておくとキチキギスのさかてにとるを防ぐことが出来るのも強い使い方です。
わざのねらいおとすも意外と優秀でコントロールデッキなどで採用されるハンディサーキュレーターをトラッシュすることで無効化したり、未使用の森の封印石をトラッシュ出来たりするのでそれなりに使う場面があります。

2枚採用したいところなのですが、枠が捻出出来ずに1枚の採用としています。
ここに載せた構築はまだまだ改善の余地があるので検討出来る部分です。

ピィ

ファントムダイブやサマヨールのカースドボム(ダメカン5個)で飛んでいくので今の環境ではあまり強いカードではないのですが、デッキコンセプトの都合サイド2取られるポケモンを採用したくないため、ドローソースとして採用しています。
毎回使うわけではないものの手札がイマイチなときピィが無いと何も出来ずに負けることがあるので仕方なくの採用です。

マナフィ

レジドラゴのトライフロストでベンチが崩壊するので採用しないといけません。
多くの対面では邪魔な1枚でしかないので、本当は採用したくないですし、割り切って不採用にしてしまうのもアリなのでは?と思ったりしています。

なかよしポフィン、ネストボール、ハイパーボール

4-2-2の採用です。
この採用枚数はサーナイトのものを参考にしています。
しかし、ネストボールについてはネストボールでしか持ってこれないポケモンが採用されていないため採用するべきかどうか?というのは検討する必要があります。

ふしぎなアメ、夜のタンカ

4-3の採用です。
このデッキのメインアタッカーとなるヨノワールを複数回使い回すために出来る限り触りやすくしておきたいです、このため多めの採用枚数としています。
夜のタンカはトラッシュに落ちたヨノワールを拾う以外にも用途が多く使い所は慎重に見極める必要があります。
ふしぎなアメはほぼヨマワルの進化専用ですが、稀にドラメシヤをドラパルトに進化させるためにも使います。

アンフェアスタンプ

このデッキのACE SPECです。
序盤、自分の場のポケモンがきぜつしたタイミングで使えるのがベストです。
アンフェアスタンプ→ナンジャモと使い続けることで相手の行動を抑制し続ける動きが取れると最高に強いです。

デヴォリューション

2枚の採用です。
複数回使うケースがある他、多くのドラパルトexの構築がデヴォリューション採用枚数が1枚であるためハイパーボールのコストとして相手に見せることでふしぎなアメを使う心理的なハードルを減らすような使い方も出来ます。
プレイングの中で悩んだ不利をしつつ相手にブラフをしかけていく、プレイングの醍醐味を味わうことが出来ます。

ナンジャモ

カースドボムによる自爆を自分のアドバンテージに変換出来る強力な妨害とドローを兼ねたサポートです。
カースドボムを使うと相手もサイドを進めてしまう都合、どうしても次のターンの相手の動きが強くなってしまいがちです。
ナンジャモと合わせてカースドボムを使うことで相手がサイドから取ったカードを使わせず、自分がサイドを進めていたならそのカードが使えるし、サイドを進めていないならドロー枚数が減らないので一方的に自分に有利な効果として使うことが出来ます。
可能な限り自分のサイドを進めないようにプレイすることでナンジャモを使い続けると一方的なハンド差でゲームを進めることが可能になります、カースドボムを使ったターン以降は毎ターン使いたいサポートなので4枚の採用としています。

アカマツ

このデッキ唯一のエネルギー加速手段です。
ドロンチにエネルギーを貼っていると呼び出し札で呼ばれて倒されてしまうのでファントムダイブをなかなか使うことが出来ません。
アカマツを使えばそういった問題を解決して1ターンでファントムダイブの要求を満たしてくれます。

この構築はサポート権を可能なかぎりナンジャモに使いたく、アカマツにサポート権を使うタイミングが難しいです。
ジェットヘッドで十分というケースもあり、ファントムダイブがそのタイミングで本当に必要なのか?というのはよく検討する必要があります。

ポケモンリーグ本部

タケルライコオーガポンが大流行しており、このデッキのスピードではかなり分が悪いです。
手札干渉を挟みつつポケモンリーグ本部を出すことで相手の動きを止めることを目的として利用します。
また、リザードンex、レジドラゴex、ドラパルトexなどこちらのサイドが進んだ状況で出てくるかがやくリザードンに対して要求エネルギーを上げることが出来るのでこれらの対面ではサイド3ほど進めたところで出しておけると相手のプランを崩せたりします。

エネルギー

炎、超を3-3で採用しています。
夜のタンカやすごいつりざおで戻せる枚数も考慮すると若干多い枚数の採用ですがエヴォリューションやデヴォリューションを使いたい際にエネルギーが引けていないというケースが発生しがちなのでこの枚数としています。
これより少なくしてしまうとエヴォリューション、デヴォリューションを機能させるのが難しくなります。

各対面での振る舞い方

環境シェア上位との対面についての振る舞い方を書いていきます。
尚、対戦したことの無いものについては記載しません。

環境にリザードンとタケルライコオーガポンが多すぎて振る舞い方を考えることが出来た対面数が少ない点、ご容赦ください。

リザードンex

現環境の圧倒的Tier1。
そくせきじゅうでん、ペパー、森の封印石、なかよしポフィン、ふしぎなアメ、ピジョットex、リザードンexと序盤の盤面展開のためのコンボを安定させることに全力を降っているかのような構築です。
ピジョットexさえ出てしまえば、あとは盤面を有利に進められるカードを探してきてリザードンexの高い耐久と火力を押し付けて対戦を進めていくのが基本的なプランです。
ナイトワンダラーから登場したカースドボムのおかげでサイドの進め方にバリエーションが出せるようになり、ステラミラクルでブライアが登場してさらにサイド進行のパターンが増えピジョットを残したまま戦うにはかなり上手く立ち回らないとならない対面です。

逆に考えるとピジョットexを無力化して手札を減らしてしまえば豊富なサイド進行プランを取ることが出来なくなりリザードンexの耐久力が頼りのデッキに成り下がります。

こちらとしては1ターン目のそくせきじゅうでんをクレッフィで防ぎつつ盤面を展開していき、ピジョットexが立ったタイミングでデヴォリーションを使うことを目指します。
妨害をしっかり出来るとヒトカゲ2体置きでどちらも進化出来ずにバトル場に残ることがあるのでそれをカースドボムで倒してリザードンexが盤面に立たないように戦えると良いです。

以下のように動けるのが理想です
・ピジョットex、リザードンexが出たらデヴォリューション
・カースドボムでヒトカゲを取りつつナンジャモ/アンフェアスタンプ後にデヴォリューション
・ナンジャモを絡めつつドラパルトexを準備してフィニッシュ

ドラパルトex(ネイティオ型)

安定してドローするポケモンが多く採用されているため手札干渉が有効に働かず厳しい対面となります。

(ピジョット型とは対戦経験がないのですが、リザードンexと同様の振る舞いで戦えるはずです。)

ネイティオ型のドラパルトexも序盤の展開はリザードンexと同じようにロトムVのそくせきじゅうでんから手札の安定を図ってくるのでクレッフィバトル場で特性を止めることを目指します。
相手の盤面が進むとネイティオのアカシックセンスやドロンチのていさつしれいで手札干渉の効果が薄くなってしまうためカースドボムでドローソースになるポケモンをどんどん刈り取っていくことを目指します。
また、カースドボムでは相手の盤面展開を妨害するには手数が足りないため早々にドラパルトexを用意する必要もあります。
ファントムダイブまではいかずともジェットヘッドでネイティやドラメシヤを倒して相手の盤面展開を妨害していくことを目指します。

相手のドラパルトexが早々に出てしまった場合、初回のファントムダイブでバトル場、ベンチのヨマワルあたりが取られてしまうので出来るならヨマワルを2体以上展開しておきたいです。
アンフェアスタンプとデヴォリューションでターンを返せない限り厳しい展開になります。

タケルライコオーガポン

先攻を取れてクレッフィをバトル場に置けるかどうかで難易度が大幅に変わります(後攻の場合はクレッフィバトル場スタートでも可)。
かなり綱渡りな戦い方をすることになります。

・相手のサイドが1の状況を早めに作る(この間、カースドボム2回以上使用する)
・ポケモンリーグ本部を出す
・ナンジャモを使う
・ドラパルトexを出してファントムダイブ1~2回使う

基本的にこちらがサイドを進めないまま相手だけサイドをどんどん取り進めていく形で対戦は進行します。
上記に列挙したプランを遂行出来るように手札を貯めていき最後にお祈りしつつファントムダイブを撃つのが理想かなと思います。

カビゴンストール

手札干渉が刺さる対面で基本的に有利です。
負け筋としては、ビワ、野党三姉妹によってふしぎなアメと夜のタンカ、すごいつりざおが落とされてヨマワルを縛られる。
カビゴンのみの盤面を作られてピィ、マナフィが縛られる、あたりが考えられます。
ピィ、マナフィは早々にトラッシュに送れれば相手はグッズを枯渇させるしか勝ち筋がなくなりますが、こちらはカースドボムで相手のサイドを減らしていきつつナンジャモで手札干渉がかけられるので相手の手札が少ないまま対戦が進められます。

カースドボムの130ではきぜつするポケモンの採用が少なく、カウンターキャッチャーが使いやすのもポイントです。
ロトムVを狙いやすく、手札干渉も絡めて相手がほとんど動けないまま勝てるケースが多いです。

テツノイバラ単

イニシャライズが有効なポケモンを採用していないため、ドラパルトexを立てて普通に戦えばまず負けません。
もともとドラパルトexはテツノイバラ単の構築に有利なので特に言うこともありません。
ドローもそんなに出来る構築ではないので、アンフェアスタンプやカースドボム+ナンジャモも効きます。
ドロンチをたくさん並べてドラパルトexを2体準備できれば勝ちです。

終わり

よく使われるドラパルトの構築はダメカンの撒き方が難しいなどと言われており、使うための心理的なハードルが高いのですが、今回紹介した手札干渉をメインに戦うドラパルトの構築は撒いていくダメカンの数はアバウトに考えていても良いのでドラパルト使ってみたいという人は入口として触ってみてもいいんではないかな?と考えています。

ということでボムドラパルトの紹介でした、カースドボムをメインの攻撃に使うという点が面白い構築かなと思いますのでちょっと変わった戦い方がしてみたい方は是非組んで遊んでみてください。

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