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【読書シリーズ】まず始めにやるべきこと ~良い戦略、悪い戦略編~

こんにちは! KENTAです。

今回は、リチャード・P・ルメルトさんの著書『良い戦略、悪い戦略』を読んで、僕が「始めに取り組むとしたら…」ということをお話していきたいと思います。

この本はAmazonで購入できますので、気になった方は是非読んでみてください。

このリンクに飛んでもらえば分かると思うのですが、著者の方、ハンサムかつ、めちゃくちゃ大物の方です。

戦略論の世界的権威で、「戦略の大家」とも呼ばれているそうです。

「~の大家」と呼ばれている方はリチャードさん以外では、「和の大家」と呼ばれている隈研吾さんしか知らないので、個人的にはすごく憧れる異名ですね。

そしてこの本。ものすごく、肌触りがいい!

生まれてこの方21年、読んできた本の中で一番好きな触り心地!

しかも!色合いが、カッコイイんです…!

リンクの写真を見た方は「この本赤いな…」と思ったと思いますが、本物は黒色が少し混じった、暗い赤です。

そして、紙面が少し黄ばんでいるのですが、それが表紙の色合いと絶妙なハーモニーを奏でています。


…大分見た目の方で話が進んでいましたけれども、もちろん内容も最高です。

この本のあとがきにも記載されていましたが、

「最近の戦略本は、経済や産業、市場のような限られた方面のことしか書かれていないことが多い」
「戦略はもっと応用の効くものだ」

と著者がおっしゃっていて、そのこともこの本に体現されています。

Apple、NASA、国防総省、セブンイレブン、ハーバードビジネススクール、上り詰める会社、衰退する会社など、数多くの話と組み合わせて、重要ポイントと結びつけています。

どの話も、最後の最後まで引き込まれます。

是非、読んでみてください!

本書の目的は、良い戦略と悪い戦略の驚くべきちがいを示し、良い戦略を立てる手助けをすることにある。

Richard P Rumelt『良い戦略、悪い戦略』序章より抜粋


①リストの作成

僕がまず始めにするのは、「リストの作成」です。

「ああ、ToDoリストとかのことでしょ?そんなのもうやってるよ」
「自己啓発の類でしょ?胡散臭いな」

そう思う方も少なからずいらっしゃると思います。

そんな甘っちょろいもんじゃありません。

ここでの「リスト」とは、重要かつ実行可能な問題のリストのことです。

テイラーが奨めたのは、単に重要な問題のリストを作ることではないし、もちろん単なる「やることリスト」を作ることでもない。重要であって、かつ実行可能なことのリストを作るように、とテイラーは助言したのである。

Richard P Rumelt『良い戦略、悪い戦略』第17章より抜粋

良い戦略では、実行可能かどうかが割と重要であったりします。

どんなに良い戦略でも実際に使えなかったら意味ないですからね。


②カーネルの作成

僕が次に手を付けるのは、「カーネル(核)の作成」です。

「カーネルってなんやねん」

と思っている方、ご説明します。

カーネルとは、良い戦略の核となるもので、「診断・基本方針・行動」の3つの要素で構成されています。

診断

ここでは、状況を観察・分析して、問題点を明らかにすることを目的としています。

診断――状況を診断し、取り組むべき課題をみきわめる。

Richard P Rumelt『良い戦略、悪い戦略』第5章より抜粋

我々に持つことが許されているリソースには、限りがあります。

その限りあるリソースを効率よく運用していくには、ボトルネックを明らかにして、そこにリソースを集中させることが重要になります。



僕の例を挙げると、

ボトルネック:友達ができない
    診断:声が小さい
       無理に話を盛り上げようとして、結局盛り上がらない
       自分から話しかけに行かない
       会話に対する苦手意識によって話せなくなっている
       質問が下手
       休憩時間に自分の世界に入りがち
       人間としての魅力がない

といったところかなーと思ってます。

…つらい

基本方針

ここでは、診断で明らかとなったボトルネックに対して、どういう方向性で解決へ向かうのか、決めることを目的としています。

診断で見つかった課題にどう取り組むか、大きな方向性と総合的な方針を示す。

Richard P Rumelt『良い戦略、悪い戦略』第5章より抜粋

方向性を決める=他の選択肢を一旦切り捨てる

ということになります。

そんな苦しい決断、中々下せるものではありません。

僕も苦しいです。

「もっと色んなことに手を出したい」
「僕ならできるんじゃないか」

と思ったりもします。

ですが、先ほども言ったように、リソースは限られています。

例外はいません。たぶん。

そういう苦しい決断を下せた人が、前に進むことができます。



僕の場合だと、

基本方針:傾聴を習得する。

といったところでしょうか。

「話し上手は、聞き上手」といったりもしますからね。

行動

一貫性のある行動によって、リソースを一点集中させ、目標を達成することを目的としています。

ここで行動と呼ぶのは、基本方針を実行するために設計された一貫性のある一連の行動のことである。

Richard P Rumelt『良い戦略、悪い戦略』第5章より抜粋

基本方針のところでも話しましたが、苦痛を伴う選択・決断は必須です。

「楽して成功できる方法はありませんか?」

と聞いてくる人がいたら、鼻で笑ってやってください。

「口内炎でもできてしまえ!」

と捨て台詞を吐いてもいいでしょう。

その質問してたという人は、これを機に止めましょう。




僕に関しては、

行動:相手の話を静かに、頷きながら聞く
   沈黙を埋めようとしない
   相手が何か、話や言葉を思い出せなくても、答えを言わない

という感じです。


③自分の意見を疑う習慣

ここからは、身につけた方がいいであろう習慣について考えていきます。

自分を疑うって、凄く労力のいる行動なんですよね。

「間違いに気づきたくない」

「考え直したくない」

でも、必要なんですよね。

だって、間違えているんだから。

目の前にある落とし穴は、左前や右前に踏み出せば避けられるのに

「考えるのが面倒臭い」

という理由でわざわざ落とし穴に落ちに行くなんて、もったいない。

焦る気持ちやイライラする気持ちを落ち着かせて、もう一度、自分の出した意見を疑ってみましょう。

ここからは、自分の意見を再考してみないとこうなるよ、ということを挙げていきたいと思います。

第一感を疑う

単なる思いつきで、自分のリソースを全懸けするのは非常に危ないです。

例えば、
大海に放り出されて、

「ここはどこ⁉どこに行けばいいの!」

となっているときに藁が流れてきた。

冷静になって周りを見たら、流木もあるし、船もある。

そんなときに「第一感」に頼っていると藁に縋り付いてしまうんです。

そして、沈んでいく。

状況的には、『蜘蛛の糸』に少しだけ似てますね。

あの時の主人公は、第一感の「脱出する方法は蜘蛛の糸だけしかない」という考えを疑わないといけなかったんですよね。

苦痛を感じながらも、第一感を疑う方法について、著者は

一つの戦略で満足せず、別の戦略を探すことだ。

Richard P Rumelt『良い戦略、悪い戦略』第17章より抜粋

と話しています。

「…いや、そうだけど!ちゃうやん!もっと、こう…さあ!」

「そんな簡単な話じゃねえだろ!!」

と思った方は、是非、この本を読んでみてください。

「なるほどな!確かにそれだったら気持ち的にも悪くないな」

ということが書かれています。


まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を読んでいただいてお分かりだと思いますが、「戦略」は思っているよりも仰々しくないもので、我々の日常にすら使えてしまうものです。

ですが、一歩間違えれば、戦略の意味を失ってしまいます。

そこを踏まえて、日々の生活を変えていってほしいと思います!


この記事は、この本を読んだ僕が「始めに取り組むとしたら…」というコンセプトで書きました。

ですが、この本は、全18章で構成されています。

正直まだまだ重要なことがたくさんあります。

それゆえに、一歩ずつ、確実に身に着けていけば、前の自分とは遥かに上回る自分になれているはずです。

一緒に頑張りましょう!

次回予告

次は、『勉強が面白くなる瞬間』という本についてご紹介していきます!

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