2020年Live始め〜Fabian Almazan Trio〜
2020年のLive第1号は「Fabian Almazan Trio」(1月16日/新宿Pit In)となった。
Fabian Almazan(p)
Linda May Han Oh(b)
石若駿(ds)
Fabian Almazanを知ったのはつい最近で、柳樂光隆氏が選んだ2019年のジャズの年間ベスト"50 Best Jazz Albums of 2019" by Jazz The New Chapterであった。No1は自分と同じChristian Scottの「Ancestral Recall」で Robert Glasper 、Kendrick Scott、Brad Mehldau、Joshua Reman、Julian Lage、Mark Guilianaらがベスト10にランクインし、16位にこのFabian Almazan の「This Land Aboounds with Life」がランクインしていた。
これを聴いて気になり、さらにアルバムを通して聴いてあっという間に魅せられてしまった。本当にこのプレイリストにはいつも感謝している。
早速彼について検索してみると何と来日公演があるではないか、ということで思い立ちチケットを予約してPIT INに足を運んだのだった。
この公演のもう一つの魅力はツアー楽日のこの日だけ、あの石若駿が叩くことだった。この日までドラムを担当しいたHenry Coleに代わり叩いたのだったが、やり慣れたトリオに初顔合わせで入るなんて言うのはかなりの度胸がいるはず。さらにFabianとベースのLindaは夫婦と言うことで夫婦に割り込む形となる。
そしてこのLive、素晴らしい(Amazing!)の一言だった。予測不能のフレーズを弾きまくることに加えて、難解にならずどこか繊細でエレガンスなフレーズも盛り込み一音たりとも聴き逃せない。実はPIT INは初めてだったので普段は知らないが、立ち見の出る大盛況でジャズ好きなオジ様から若者まで多様な客層なのも良かった。
くるり、長谷川白紙などとの競演で既に注目のドラマーである石若駿にとってもハイリスクな競演だったが、初顔合わせとは思えない熱気とケミストリーを生み出していた。
さらに驚きはベースのLinda Oh。自分は知らなかったがPat Methenyとの共演等で注目のベーシストらしい。そしてFabianとは夫婦で東洋系の顔立ちである。(マレーシア出身らしい)
小柄な体ながら大きなベースを縦横無尽に操り弾けるようなリズムをリードする。そして時にはエレキベースに持ち替え、さらにボーカルも取りセンターにいるために彼女がバンドリーダーに見えることもあった。「アジアのエスペランサ・スポルディング」みたいな風情でもあり、大注目のベーシストである。
3月にはBecca Stevensの来日も決まり、五輪イヤーだが2020年もLiveを満喫できそうで嬉しい。
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