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「内定」ってあるの?

たまによく聞きますよね。
病院見学時に「君は内定ね」と言われるというやつです。

実際はどうだと思いますか?

病院としては第一志望者を集めることで人気病院であるという印象を
次年度以降の学生に植え付けることができます。
行列のあるラーメン屋はきっとうまいだろうと更に行列をつくるのと同じですね。

一方、マッチングをよく分かっていない(研修医に興味のない)不人気病院にしても、フルマッチを確実にするために学生に「内定だよ、ただし第一志望に登録してくれればね」などと囁く訳です。


人気病院の立場では、
採用に関与しないスタッフの口から冗談混じりに『内定』ワードが出る可能性はありますが
もちろん信用してはなりません。

マッチングシステムに疎いが従順で優秀な学生を
あわよくば囲い込もうという考えかもしれません。

不人気病院の立場では、、
なりふり構っていられませんので『ロックオンして逃さない』という感じでしょうか。
純朴な学生の良心を人質にとっています。

採用試験で期せずして定員以上の受験者が来た場合、「内定だよ」などという口約束は
一瞬で忘れ去られ、徹底的に病院利益に従って順位付けをするはずです。
なにしろ病院が決定したマッチング順位は機密情報であり
学生に漏れることは絶対にないからです。。

なお、ここで悲報なんですが、自験例で過去2病院において、
マッチング順位をつける病院職員のほぼ全員がマッチングシステムを把握していませんでした!

面接官は、臨床研修医マッチングを経験していない年長の医師が大半であり、臨床で研修医に積極的に関わる訳でもなく、下手をすれば定年間近ですので
はっきりいって学生研修医に興味ありません。

結論
まともな研修を提供する病院において「内定」システムはありません。
万一あっても、戦略上「ない」と考えた方が良いでしょう。
学生が『御院が第一志望です!』などと言うのと同様、『君は採用(内定)ね』と相思相愛感を出した方が有利なので冗談で言ってるだけです。
もし内定システムが本当にあるとしたら、そこはマッチすべきでない怪しい病院の可能性が高いです。

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