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「Shogun 将軍」を見て思ったこと。(メモ)

2024年6月6日 宍戸健

「Shogun 将軍」はジェームズ・クラヴェルの1975年の小説『将軍』(Shōgun)を原作とした、ばりばりのハリウッド制作の日本の時代劇ドラマだ。全10話(1話60分)で構成されている。完全なハリウッドドラマなのに約7割のセリフは日本語(戦国時代)という仕様だ。

米ディズニー傘下のFX製作(旧Fox Entertainment)が制作、配給し日本では2024年2月27日からDisney+で独占配信開始し、5月に終了した。日本を除く世界各国では非常に話題になり、現在来年のエミー賞(グラミー賞でドラマ部門)の筆頭候補になっている。辛口批評で有名なサイトRotten Tomatoでは業界関係者評価99ポイント、視聴者評価90ポイントという記録的な評価を得ている。

Rotten Tomato

内容は、戦国時代末関ヶ原の戦い直前の時にオランダ船が難破し、その船に乗っていた航海士John Blackthornと、後に天下統一する吉井虎長と当時の日本の様子を描いている。史実とは少しことなるフィクションだが、歴史をかなり調査をしている。原作者のクラベルさんは本を書き始める前に2年間かけて日本のことを研究した後、3年間にわたって執筆したそうです。また、見るとわかるが今回のドラマ制作に伴い、制作側が膨大な資金、人材、時間を投じて当時の様子を研究、再現しようとしていることが理解できる。

今から見るひとのために内容には触れないようにするが、私自身いろいろ気がついたことを記録のために書いておく。

1. 八重垣(Eight Fold Fence)
スサノオの詩で日本最古の短歌。
【和歌】 八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を
【読み】 やくもたつ いずもやえがき つまごみに やえがきつくる そのやえがきを
【意味】 雲が幾重にも湧く出雲の地で、妻との新居によい場所を見つけた。妻のために垣根を幾重にも造ろう。

Marikoの説明。
「八方垣とは、日本人が幼少の頃から築き上げるよう教えられてきた、自分の中にある難攻不落の壁であり、心の奥にある安全な場所である。」
“The eightfold fence is an impenetrable wall within one's self that Japanese people are taught to build from an early age, a safe place at the back of the mind where people can retain their individuality and control even in the darkest of times.”

2.明智たま(細川ガラシャ)辞世の句。
「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」
明智たまは明智光秀の三女。織田信長の「主命婚」により細川藤孝(幽斎)の嫡男・忠興に嫁いだ。クリスチャンになる。石田三成が細川屋敷にいたガラシャを人質に取ろうとしたが、ガラシャはそれを拒絶し、自死した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/細川ガラシャ
https://www.touken-world.jp/tips/40515/

Marikoの最後の詩
“Flowers are flowers because they fall. “

3.徳川信康の切腹
徳川家康の嫡男。「信」は織田信長から。信康の正室は織田信長の長女「徳姫」。信康は母、築山殿(家康の正室、織田信長と後に敵対する今川家から嫁入り。)と謀反を企てたため、家康に切腹を命じられた。

4.大谷吉継
織田信長、豊臣秀吉の家臣。らい病(ハンセン病)を患っていた。周りの人が病気が怖くて恐れていたが、石田三成は気にせず仲良くしていた。関ヶ原では石田三成と共に西軍で戦うが敗北、自死した。
https://www.touken-world.jp/tips/37967/#anchor05

Shogunでは「大野」Council of Regentsの一人。

5.戦国時代
「戦国時代とは、室町幕府の後継者争いに端を発した1467年(応仁元年)の「応仁の乱」から、1615年(慶長20年)の「大坂夏の陣」で豊臣家を滅ぼした徳川家康が江戸幕府を開くまでの約140年間です。」(刀剣ワールド)

140年間というと当時の3世代以上がずっといくさをやっていたということで、当時の人々にとって死はとても身近なことだったんだろう。その後はご存じのとおり徳川250年の太平の世につづくわけだが、250年というと5世代以上だから、国民全員が平和ボケになるのも仕方ない。じっさい、幕末の動乱期には武士が刀の使い方がまったく身についてなかったようだ。(使ったことないのでしかたないですが。)

その後の歩みはご存じなので省略する。ようはみんなすぐに忘れるのだ。

というわけで本日は自分自身のためのメモです。

なお、日本で「Shogun 将軍」を見るにはDisney+をサブスク契約せずとも、1ヶ月のギフトカードを自分自身に購入すれば1,320円で見れます。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09YRFVTFV/


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