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「建設若者⑤」空調屋代表河合雅人〜死ぬ気で働け!27歳日本男児論〜

建設業界で働く方々・特に若者に質問です。

◯なんでもできるこの日本で生まれたことに、感謝したことがありますか?

◯この豊かな日本を創ってくれた、おじいちゃんおばあちゃんに感謝したことがありますか?

◯日本の未来のために、働いている方はいらっしゃいますか?

僕は「若者」「若者」とずっと言ってきましたが、今回とても大事なことに気づけました。

それは、いい国を創るために死ぬ気で働いてきたのは今の年配の方々であることを忘れてはいけないということです。

そして、こうして豊かな国になったことに感謝をし、なんでもできる時代に生まれたからこそ、豊かな環境で世の中のために「一生懸命」働かないといけないと感じました。

それを気づかせてくれたのが、建設業の20代で1番ギラギラしていると言っても過言ではありません…(急な生意気発言すいませんw)

今回のゲストは、株式会社雅の代表取締役社長河合雅人さんです〜!👏

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死ぬ気で世の中のために働く20代ギラギラ経営者に、なぜそこまでやれるのかと業界がどうあるべきかを聞きました。

<聞き手=たてわかくん。(建若図鑑編集長)>

建若図鑑5人目は、空調設備・雅人氏。

たてわかくん。:雅人さん、お久しぶりです〜!!以前の京都観光はありがとうございましたああ!(笑)

雅人氏:お久しぶりです!楽しかったですね!

たてわかくん。:えりさんと3人でほぼ雅人さんが熱く話されていて、

この人やばい人だ…

その瞬間、絶対に建若図鑑のってもらいたい!!って思ってました。笑

(観光の時の写真がこちら↓)

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雅人氏:ありがとうございます笑

たてわかくん。:では、雅人さんを知らない方のためにプロフィール↓

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本名:河合雅人、平成4年生まれの27歳、4人のパパ、17歳で空調屋を経営するおじさんが倒れたことがきっかけで建設業界にジョイン。24歳で独立し、株式会社雅の代表取締役社長に。24時間仕事をしてしまう変態(らしい)。空調のエンジニアとして超大手企業と提携したり、20代の建設若者を5名〜6名雇用していることで話題となり工事士.comの記事に取り上げられるなど現在業界引っ張りだこ。

Twitter:河合雅人@雅な代表取締役

Instagram:河合雅人@雅な代表取締役

たてわかくん。ポイント:時代に合った

たてわかくん。:現在、株式会社雅の代表でもあり、従業員は5名以上、全員が20代とのことで…空調設備屋さんで超大手企業とも空調の開発として提携されていると聞いたのですが、(いきなりですが、)なぜそこまで頑張れるんでしょうか?

雅人氏:ありがとうございます。簡単にいうと、

・誰にもできないようなことを実現したいというワクワク感

・業界・社会のために働くという使命感

こんな感じです。

たてわかくん。:ん〜、なんでその考え方ができるんだああああああ!なぜそんな考え方ができるのか、色々と質問させてください!

雅人氏:どうぞ!

暴れん坊だった学生時代。〜変わるきっかけは、認知症のおじいちゃんと過ごした介護生活〜

たてわかくん。:雅人さんの昔はどんな感じの子だったんですか?

雅人氏:経営者である父がスパルタ教育で、幼少期に富士山に登ったり、プロレスしたりする子でした。プロレスは1人ではできなくて、よく人を殴ったりして問題を起こしていました…

たてわかくん。:昔はやんちゃされてたんですね笑

雅人氏:そうですね、よく悪友と遊んでいました。ただ、当時はその環境から抜け出したくても何をしたらいいのかわからなくて、もがいていましたね。環境を変えるために、中学を卒業したらあえて遠い夜間の高校を選びました。

たてわかくん。:環境を変えるあたりさすがです!笑

雅人氏:ただ、夜間の高校には同じように悪さしてきた子が来るので、殴ったり蹴ったりと問題を起こしていました。だから、遊ぶ時間をなくせばと昼間はコンビニバイトを始めたんです。

たてわかくん。:僕も緑のコンビニで働いてました!笑 雅人さんは青のコンビニですね!w

雅人氏:そうです、僕はこのバイトでの経験が結構デカかったですね。

たてわかくん。:暇なコンビニで何を経験されたんですか??

雅人氏:そう、暇だったのでチキンのセールストークをしてみたんです。

たてわかくん。:ん?コンビニでですか?w

雅人氏:そうです、そしたら普段の10倍くらいの量を売れたんです。なんかその時に、

こんな簡単に社会貢献できるんだ!

って働くことの楽しさを覚えました。そこからは、恵方巻やクリスマスで大活躍し、本社から表彰されるほどでした…笑

たてわかくん。:コンビニのバイトで…さすがですね!!

雅人氏:ただ、働くことが好きになると学校を行かなくなるんですよね…またサボりがちになったんです。

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そんな高校生のある日、人生の転機がありました。

①優しくて、大好きなおじいちゃんが認知症になる

②空調設備を経営する親戚のおじさんの足が動かなくなる

僕は更生(変わりたかった)したかったので、おじいちゃんの介護とおじさんの会社の手伝いをすることを決めました。

家族だから逃げれない。その環境に”あえて”身をおきました。

日中はおじさんの空調設備、帰ってきておじいちゃんの介護そして夜間学校の暮らしが始まります。

たてわかくん。:2つある転機のうち、おじいちゃんの介護はどうだったんですか?

雅人氏:それは、もう大変でした。でも、あの経験が

「僕の働く上で、考え方を創ってくれました。」

認知症は知っている方もいると思いますが、ずっと発症しているわけではなくて、正常の時もあるんです。

発症時は、優しいおじいちゃんが大好きなおばあちゃんを叩いたり、包丁を持って叫んだりするんです。そして、おじいちゃんは自分の名前もおばあちゃんや僕のことも思い出せません。

でも1番辛いのはおじいちゃんです。抑えられないだけで、正常に戻ったら発症時叩いていたことを覚えていておばあちゃんや僕に謝るんです。そして、正常なおじいちゃんが自分の今までの生き様を話してくれます。

おじいちゃんは19歳の時、右手を失っています。おばあちゃんは戦争で左手を失っています。そんな2人が結婚をして、僕の父が生まれました。

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おじいちゃんはこの言葉を心の底から思っていました。だから、片手だけというハンデがありながらも言い訳も一切せず、貧しい生活で生きていくために働き続けていました。

たてわかくん。:そうですよね。今では絶対考えられません…

雅人氏:その時に、今の自分の環境のぬるさに気づきました。そして、この国がよくなることを願って、死ぬ気で働き続けた年配の方に失礼だと思いました。

たてわかくん。:確かに…今の豊かな日本を創ってきてくれたのは年配の方ですもんね…すごく刺激受けてます。

雅人氏:だから、たてわかくん。に言いづらいですが…

たてわかくん。:ストレートにどうぞ!!

雅人氏:働き方働き方って言いますが、ぬるすぎませんか?特に若者です。口だけで、行動しない人ばっかりです。日本をよくするために、戦争をして死ぬ気で働いてきた先祖や年配の方々の存在を忘れてはいけないんです。若い人ほど、歴史を知らなすぎます。口に出す前に国がよくなるために死ぬ気で働くべきだと思っています。

たてわかくん。:僕も忘れていましたし、ぐさっと来るものがあります…雅人さんの素晴らしい考え方は、そこからきてたんですね…!でしたら、②の話を聞かせてください!

空調設備の出会いと独立物語

たてわかくん。:いや〜、濃いですね〜笑 やっと空調設備やさんにきました。笑

雅人氏:これからですよ。笑

たてわかくん。:空調設備を経営するおじさんの会社に入られるんですよね?どうだったんですか?

雅人氏:おじさんが倒れたのがきっかけで17歳で入るんですが、おじさんの会社はTHE昔ながらの会社でした。笑 今でもそんな会社あると思うんですけど、

入った当初から9ヶ月間、カッターとホウキしか持たせてもらえませんでした。

何もできないし、本当に面白くありませんでしたね。教育もしっかりしてないし、若い子は入ってもすぐやめる会社でした。

たてわかくん。:僕なら即やめですね笑

雅人氏:でも、徐々にですが現場で作業できるようになり、20歳では現場を回していました。1日9現場くらいを回し、後輩の育成と現場管理をやっていると年間休日5日以内くらいでした。

たてわかくん。:5日ですか!?やばすぎ。

雅人氏:後輩の現場管理までしていたのは、後輩を年配の職人に預けると教育の違いから絶対やめちゃうんです。だから、休日もなくして後輩を世話をするしかなかったんですだって、教育が原因でやめるなんて嫌じゃないですか。そんな生活が何年も続き、そろそろ限界でしたね。

たてわかくん。:大きなきっかけがあったんですか?

雅人氏:いってなかったんですけど、僕は18歳からパパなんです。(今は4人のパパ)だから金銭と時間の余裕が必要でした。

職場の後輩と家族を守るには独立するしか選択肢がありませんでした。

たてわかくん。:そんな経験から、株式会社雅が生まれたんですね。

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雅人氏:そうです。独立するって決めてから反対され続け、独立するまで半年かかりましたけどね笑 だから最後は喧嘩別れでした。

たてわかくん。:そりゃそんなできる人出ていって欲しくないですよねw

雅人氏:だから独立した時は全く仕事がなくて…死にかけましたね笑 仕事がなく、道具も車もなかったんです。だから仕事をもらっても道具がないんです…って。笑

たてわかくん。:どんだけ破天荒なんですか笑 どうしたんですか?

雅人氏:それも助けてくれたのは、年配の職人さんでした。「道具なら貸してやるよ、お金なら貸すよ」って情を持って救ってくれました。年配の人ほど、人情で生きてる方が多いんですよね。

様々な支えでなんとか乗り切ることができました。そしてお金と時間の余裕ができてきた時にふと考えることがあって

社長として僕はどうしたいのか。

そこを考えるようになりました。

未来〜Ⅰこの時代の業界のシステムが衰退に繋がっている〜

たてわかくん。:未来ですね!!!!!!!早速聞かせてください!

雅人氏:そうなりますね。笑 まずは、"技術"に対する業界への不満から。
なぜ、技術を守るんだ。

たてわかくん。:"守る"というのは、"共有しない"ということですか?

雅人氏:そうです。あとは、資格を作ることです。今は、電気やガス、設備もですが資格を作って技術を得るのに敷居を上げている。そうすることで、若者が入ってくると思いますか?加えて、たてわかくん。は施工管理だけど絶対職人に任せるものってなんですか?

たてわかくん。:水回り・電気・ガス…あっ。

雅人氏:そうです、業界自ら入りづらくさせてるんです。もちろん、安全のために作っているというのもわかりますが、こんなに資格資格ってガチガチ固定していたらもっと技術を守るようになり、レベルアップしない。

たてわかくん。:そういう視点もあるんですね…!確かに、難しいものって決めつけて、勉強しようとも思いませんでしたね。笑 でも10年くらいかかって覚えた技術を教えたくない職人さんの気持ちもわかりますね…

雅人氏:いや"共有"にこだわるのは、今の時代は昔と違って技術の習得期間が圧倒的に違います。
ということは、10年かかるものが1年2年でできるようになっているということです。

たてわかくん。:確かに。動画で記録に残せるし、教えるにもやり方がたくさんありますよね。

雅人氏:そうなんです。

スペシャリスト→ジェネラリスト
が簡単に生まれる時代になっている。

*スペシャリスト:1つのものに特化した専門家
*ジェネラリスト:多能工(大工も電気も複数できる)

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だって、大工もできて電気も設備もさわれる職人さんと大工しかできない職人さんがいたらどっちに仕事をお願いしますか?

たてわかくん。:それはもちろん前者ですね。

雅人氏:だから技術は守るのでなく、公開し職人さんの価値を大きくしていかないといけないですね。

たてわかくん。:できないと思いこんでましたが、雅人さんがいうならできるかもしれません!

実際に雅人さんの会社ではどのようにして技術を共有されてるんですか?

雅人氏:弊社は倉庫があり、従業員はもちろん取引をしてる協力会社には、動画でやり方を教えたり、練習したりできるようにしています。現に、空調設備以外に電気・エアコンはもちろんですが、ロープアクセスもできます。

おそらく自社でこれだけの技術があるのは、神奈川でうちだけだと思います。日本では足場が主流ですが、海外ではロープアクセスが主流です。将来的な必要性を考えこの技術を取り入れました。

たてわかくん。:最強っすね笑 職人さんも技術を共有できれば、進化し、稼げる職人さんが増えますね!!

雅人氏:そうです。技術を守るではなくお互いの技術を共有すれば、必ず業界が良くなります。

たてわかくん。:いや、いいですね〜!

未来〜Ⅱ株式会社雅の存在意義〜

たてわかくん。:会社としては、どうなっていくビジョンなんですか??

雅人氏:弊社は【子供に誇れる仕事に】というビジョンを掲げています。

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経営者の父がやっている仕事がかっこいいと思ったように、僕・社員の子供に誇れる仕事にしたいと本気で思っています。

たてわかくん。:どんなことをしていくんですか??

雅人氏:株式会社雅の技術を使って、社会貢献していきます。


まずは、BCP計画に取り組み地域で災害が起こった時に備えて、被害を最小限にすること。

そして、最終的には環境問題に取り組んでいきます。

空調設備という仕事に携わっていると、設備のことを勉強するようになります。どうやって作られているのか…どうしたら環境に優しいか…

たてわかくん。:それがおっしゃてた超大手企業との開発の提携の話ですか??

雅人氏:そうです!少しずつですが、問題解決に近づいていると思っています。

たてわかくん。:本当にかっこいいですね〜!!

雅人氏:ありがとうございます。社会問題に会社単位で取り組み、僕らにしかできない価値をブランド化していきます。

たてわかくん。:雅人さんなら本当に出来そうだ!!今日は本当にありがとうございました!!

雅人氏:ありがとうございます!

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まとめ

雅人さんのお話を聞き、疑問の解決、同世代としての刺激、今後のヒントをもらいました。

「負けてられへんな。」そんな感情になりました。(いきなり関西弁)

建設若者にお伝えしたいのは、

今の豊かさがあるのは、人生の先輩がこの国が少しでも良くなるために死ぬ気で働いてきたからだということ。そして、なんでもできるこの時代だからこそ、一生懸命に働き、チャレンジして欲しい。

ということです。

世の中のためとか業界のために働くべきだと言ってるわけではありません。ただ、口でいうだけでは何も変わらないので、少しのチャレンジをしていきましょう!

僕も手伝いますので!

終わり。

建若図鑑説明

建設業界の若者が不足している近年、建若(筆者)の周りには、若者が一人もいません。どうしたら若者が建設業界に入ってくれるのかというよりも、建設若者がどうしたらイキイキと働けるかを考えています。現場に建設若者がいなくても、刺激し合える環境をSNSで提供したい。将来のビジョンを持ち、イキイキと働く建設若者を図鑑化し、インタビュー形式で紹介していきます!

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