天野健作/大和大学社会学部教授・ジャーナリスト・地球環境を心配する研究者

地球環境問題を研究しています。 大学で働く前まで21年間、新聞記者をやっていました。 地球の未来がどうなっていくか、大学でどんなことをしているか、 などを発信していこうと思います。 お問い合わせはメール(amano.kensaku@yamato-univ.jp)まで。

天野健作/大和大学社会学部教授・ジャーナリスト・地球環境を心配する研究者

地球環境問題を研究しています。 大学で働く前まで21年間、新聞記者をやっていました。 地球の未来がどうなっていくか、大学でどんなことをしているか、 などを発信していこうと思います。 お問い合わせはメール(amano.kensaku@yamato-univ.jp)まで。

最近の記事

「機動戦士ガンダム 水星の魔女」と大学の授業

 最近は、私たちのSDGsプロジェクトに注目が集まって、各地のイベントに呼ばれることが多く、多忙な状況です。(写真は、近鉄百貨店のイベントに出店するために、学生が開発したラーメンです。フードロスを訴えるため、一部、規格外で市場に出回らない食材を使っています)  もちろん授業もおろそかにできず、私が担当する専門演習の集中講義では、学生に野外で1分程度のCMを制作してもらうという課題を出しました。テーマは「SDGs」。すべて観賞しましたが、若者らしい作品が多く、なるほどと関心す

    • 「ジュラシック・ワールド」が問いかける人類の行く末。「共存」をないがしろにする「地球の支配者」

       絶滅した生物に対する礼讃があふれていました。恐竜をモチーフにした映画では最高傑作の「ジュラシック」シリーズの最終作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」を観ました。映像美の美しさや、リアルな恐竜の動きはもちろんのこと、見事に、物語として完結していました。これまでのシリーズに出てきた出演者が勢ぞろいしており、過去作に対するオマージュが随所にあらわれ、最後までハラハラドキドキ。映画館でこそ見る価値がある貴重な映画です。  6500万年前に絶滅した恐竜の遺伝子を使って、現代

      • 大学は試験期間に入りました。暑さ厳しく、学生はたいへんそう。だけど…

         私の専門である環境学のいくつかの授業では、毎回、直近に報じられた環境問題に関するニュースを取り上げます。  「とにかく暑い」と学生はエアコンの温度に不満があるようですが、ヨーロッパやアメリカの現状を説くと、なんとなく気を引き締めているような感じがします。というのは、熱波が押し寄せて、日本の暑さの比ではないからです。  ここ最近では、イギリスで気温40℃、スペインでも43℃、アメリカでは46℃を記録して熱波による山火事で大変な状況になっています。アメリカのバイデン大統領は2

        • 銃撃の現場へ赴きました。安倍元総理のご冥福をお祈りします。

           いてもたってもいられず、現場に赴きました。  近鉄大和西大寺駅。安倍晋三元総理が、銃弾に倒れた場所です。  ジャーナリストの経験則から、現場へ行かないと分からないことがたくさんあります。テレビの映像とは違って、360度見渡すことで全体像が分かり、安倍さんがどこにいて、犯人がどこから接近したのかが、一目瞭然。 なぜ要人の背後をがら空きにしていたのか。奈良県警本部長も認めていた通り、警備体制に不十分さがあったことは否めません。  安倍政権が長かったこともあり、私も現役記者時

          新大阪の「浪速そば」。復活はうれしいが、「象徴」がなくなった

           新幹線乗るとき、または新幹線で帰ってきたとき、よく通っていた新大阪駅構内にある「浪速そば」。昨年秋に閉店になっていて、さみしいなあと思っていたら、いつの間にか復活していたんですね。  数十年前、リニューアルの前の時代から、おだしの匂いが充満し、あの雑然とした雰囲気が大阪のお店らしくて好きでした。値段も手ごろで、時間のないときにさっと食べられたのもよかった。  リニューアル後に出会ったのは「新大阪そば」。和風おだしのスープに、麺がラーメンという組み合わせに、これはいけると

          新大阪の「浪速そば」。復活はうれしいが、「象徴」がなくなった

          ガンダム映画見てきました。ドアンの武内さんがとにかく渋くてかっこいい

           本日、映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」を見に行ってきました。やはり、バンダイナムコグループのプロジェクトの採択パートナー(大和大学社会学部SDG研究推進室)として選ばれたからには、グループの「一員」として見ないわけがない。https://www.bandainamco.co.jp/guda/goi/news/program01.html  しかも、舞台挨拶のライブビューイング付き。安彦良和監督をはじめ、アムロ役の古谷徹さん、主題歌を担当した森口博子さんらが勢

          ガンダム映画見てきました。ドアンの武内さんがとにかく渋くてかっこいい

          無事にラーメン出店できました。学生の夢がかなったようです。

           5月27日から3日間、万博記念公園(大阪府吹田市)で開かれている魚ジャパンフェスに、私たち「大和大学社会学部SDG研究推進室」が無事に、出店できました。並みいるプロの有力店が囲む中、大学からは私たちだけです。なんと素晴らしく、誇り高いことでしょう。  学生が考案し、素材探しに奔走した「すいたぶるラーメン」。規格外で捨てられてしまう煮干しや玉ねぎを使って、フードロス問題を提起しています。単なる学園祭の出店ではなく、社会へ貢献し、社会に還元する目的があります。  出店のため

          無事にラーメン出店できました。学生の夢がかなったようです。

          SDGsのラーメンを出店します。万博公園へお越しください

           学生たちのやる気がとまりません。大和大学社会学部の中で4月、環境問題を考える「SDG研究推進室」をつくり、その成果を社会に還元するために、大学ベンチャー「株式会社ヴェリダス」を立ち上げたところ、学生からさまざまなアイデアが寄せられました。  そのうち、捨てられてしまうような食材を使ったラーメンの出店が実現しそうです。大学の地元にある万博記念公園(大阪府吹田市)で、5月27日(金)~29日(日)にお魚をテーマにしたフェスティバルが開かれます。  その中に、私たちの開発した

          新聞掲載、ネットニュースになり感無量。「ガンダム」、アムロいきまーす。

           私たちがバンダイナムコグループとすすめる「ガンダムオープンイノベーション」(GOI)の取り組みが新聞に掲載され、ネットニュースにもなりました。  この4月から大学ベンチャー「株式会社ヴェリダス」を立ち上げ、大学の講義ももちろんやらなくてはいけないし、研究も進めなくてはいけないし、学生の相談にも乗らなければならず、日々奔走し、帰宅後はエネルギーを使い果たし、ふらふらでベッドに倒れこんでいます。  それでも、学生が自らアイデアを出して、それを実現していくプロセスを見ていると

          新聞掲載、ネットニュースになり感無量。「ガンダム」、アムロいきまーす。

          大学ベンチャー立ち上げました。「ヴェリダス」始動。設立申請なんでこんなにめんどくさいの?

           この4月から激務になりました。新しい1年生が入り、彼ら彼女らを大学に慣れさせるための策も、担任業務としてやらなくてはいけません。  特に忙しいのは、ガンダムプロジェクトを成功させるために、SDG研究推進室を立ち上げたほか、大学ベンチャーも設立したことです。その名も「株式会社ヴェリダス」。いまどきはベンチャーといわず、スタートアップとも言います。  ヴェルデは、ラテン語で緑を意味し、ヴェリタスは「真理たれ」という意味で、ハーバード大学も使っている用語で、その二つを組み合わせま

          大学ベンチャー立ち上げました。「ヴェリダス」始動。設立申請なんでこんなにめんどくさいの?

          入学式で、アメちゃん投げるのが恒例。学長のサインボールの行方

           新年度が始まりました。大学では全員対面での入学式が行われ、昨年度できたばかりの社会学部にも新しい学生が入ってきて、キャンパスはさらににぎやかになります。  社会学部は幸いにも、昨年度を大きく上回る志願者があり、かなり倍率が高かったようです。狭き門を努力の末にくぐり抜けた新入生を心より祝福したいと思います。  式は厳格に粛々と行われるのが、好きです。あまりエンタメに走ってしまうと、「自覚」を勘違いしてしまう恐れがあるからです。ただそうはいっても、少しばかり歓迎の気持ちが伝え

          入学式で、アメちゃん投げるのが恒例。学長のサインボールの行方

          ガンダムGOIの「パートナー」に選ばれました!「持続可能な社会」を目指します。

           前の投稿(2021年12月11日)で、あるプロジェクトに挑んでいることを書きましたが、なんと、その願いが実を結びました。バンダイナムコグループが、「ガンダムオープンイノベーション」(GOI)の採択パートナーとして、私たち大和大学社会学部を選んだのです。 https://www.bandainamco.co.jp/guda/goi/news/program01.html  このプロジェクトは、ガンダムの世界同様に現実世界が抱えている「社会課題」に対して、「ガンダム」と「未来技

          ガンダムGOIの「パートナー」に選ばれました!「持続可能な社会」を目指します。

          「ウクライナ侵攻の本」を書いてます。同時代に生きた証として

           ロシアによるウクライナ侵攻が始まって、3週間がたち、残念ながら予測通り、泥沼化の様相を呈してきました。一向に進まない苛立ちからか、それとも戦意を削ぐためからか、ロシア軍による無差別攻撃が目立ち始めました。  敷地に白い大きな文字で「子供たち」と書かれた劇場が爆破されました。中には1000人近い避難民がいたそうです。子供たちがいると分かっていながら、ミサイルのスイッチを押す瞬間、その兵士はどういう心境なのか。まともな精神状態だったとは思えません。  住宅や学校、病院などへ

          「ウクライナ侵攻の本」を書いてます。同時代に生きた証として

          ウクライナ侵攻の「終着点」はどこに。原発への攻撃は「狂気の沙汰」、人類史初の暴挙

           (上は2016年に私が撮ったチェルノブイリ原発4号機)  予想では、北京パラリンピック開幕(3月4日)前には、終わると目されたロシアによるウクライナ侵攻がいまだ続いています。複雑な心境です。戦争が長引くことに対し、ウクライナの独立や領土を守るという強い決意の現れだ、とたたえる声もあります。一方で、抵抗すればするほど犠牲者が増えるという悪循環ともとらえることができます。  前回の投稿でも指摘したように、結局、「終着点」をどこに見出すか。ウクライナもロシアも、国際社会も納得する

          ウクライナ侵攻の「終着点」はどこに。原発への攻撃は「狂気の沙汰」、人類史初の暴挙

          ウクライナ侵攻に胸が苦しくなるばかり。出会ったあの人たちのことを思うと…

           (上は私が2016年にウクライナで撮影した写真)  ロシアによるウクライナの侵攻に、まだ私の頭が追い付いていません。海外も含めてさまざまなニュースを収集していても何が真実なのか、これほど混乱した情報に接するのは久しぶりで、ジャーナリストとしての感覚がにぶっていることに気づきます。  私の尊敬する先輩であり、今も同僚である大和大学社会学部の佐々木正明教授(元産経新聞モスクワ支局長)が、数々のテレビ番組に出演していて、的確なコメントをしているのが参考になりますが、ロシア語に堪

          ウクライナ侵攻に胸が苦しくなるばかり。出会ったあの人たちのことを思うと…

          同じ境遇として、桝アナにアドバイス。アカデミアに新風を!

           日本テレビの桝太一アナウンサーが3月末で退社することが波紋を広げています。新年度から同志社大学ハリス理化学研究所の助教として赴任するそうです。ただ、退社後も「真相報道バンキシャ!」のキャスターは続けるということから、研究者とキャスターの二刀流として話題になっています。  私自身もメディアで20年以上働いたあとに、アカデミアに転身したこともあり、自分のことのようにその境遇を慮っています。しかも私の母校でもある同志社に行くとは。  桝アナは、東京大学大学院で農学生命科学の修士

          同じ境遇として、桝アナにアドバイス。アカデミアに新風を!