生涯で最後の決闘
小学校の時に、「〜はぶりっ子だよなー」って言ってるやつがいて、ムカついて、喧嘩を申し込んだら、負けた。や、わからないけど、そんな言い方はないだろう、と思ってた。俺じゃない不良の友達もそいつに喧嘩売ってて、負けた。
や、普通にでかいんだよ。
ま、それはいいんだけど、10年か15年かして、その、ぶりっ子だと言われてるやつを見たら、(大してかわいくもないのに、いい加減歳なのに)ぶりっ子だった。
喧嘩はいいけど、まさか口論で負けるとは思わなかった。体格も大人だったが、発言も大人だった。
や、テレビでも元アイドルのおばさんが、俳優とかゲストで、ぶりっ子してて、なんか、この人、これで売れたんだな、と思って、それから、バレエダンサーが、踊りの意味を説明してた時に、私はあなたに愛を誓う、はこれです。って見せたら、
離婚は?離婚は?
って言ってて、この人、家でもずっとぶりっ子だったのかもなあ。そりゃあ離婚するわ。と思って、びっくりしたわ(バレエダンサーは、いや、伝統的には離婚はないから、ない。って言ってたけど。そりゃあそうだよ。馬鹿みたいに踊って愛を表現して、手にした女、手放さないだろ、と思ったけど)。
その、クッソ面倒くさい女を、「〜はぶりっ子だよなー」の一言で片付けた実力に感服したわ。友達感覚だと、それを受け入れないといけないからさ。無理だけど、あの上から目線はすごいわ。ふわーっと綺麗に捌きよったぜ。
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