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マジ恐怖

マジ恐怖

マジ恐怖
(まじきょうふ)

本当に怖い目に遭うこと。

「マジで恐怖なんですけどぉ~」が
縮まった言葉とされる。


昨日、日本史の時間にさ、
ふと目を覚ましたら、顔を真っ赤にした先生が目の前に立ってるん。
どうやら、当てられて何度も名前を呼ばれてたけど爆睡してたみたいやねん。
滅多に怒らない人が怒ったときの顔って、すんごい怖いんやね。
マジ恐怖。


昨日の帰りにさ、
ボーっと歩いてたら車道に出てしもてたみたいでな、

正面からダンプカーが
ガーーーっと来てて、

ふと見上げたら、
運転手のオジサン、スマホ見ながらニヤニヤしてて
前を見てへんのよ。

本気で轢かれるかと思ったわ。

昨日の先生なんかより、ダンプの運ちゃんの方が百倍怖いって。

マジ恐怖。


このように、人生で最大級に怖い目に遭うことで、
その怖さもその都度更新されていくものらしい。


史上最恐の夜

20代の頃なんだけど、
一人で一軒家に住んでたことがある。

家主の課長が、東京に出向してる間、
独身の君が使ってていいよ、ってことになった。

ラッキーよね。

一人で、広々とした家で、
いろいろ好き放題やってたわけ。


ある日のこと、

「ピンポーン」
ってチャイムが鳴って、

出てみたら、家主の課長が立ってて、

こっちに用があったから寄ってみたので、
今日は泊ってくわ、って。

いやいやいや、
前もって言ってよー。

掃除とかしてないし、
どうしよう…

でも、断れないわな。

とりあえず缶ビールをお出しして、
「最近どうよ?」
なんて喋ってて、

そんで、
トイレ行って戻ってきた課長が、
戻ってくるなり、

「おい、ちょっとここ、座れや」って。

「お前、いつトイレ掃除した?
 あれ、なんやねん??
 どうなってるねん!」

吠え始めたわけ。


「ええか、トイレというものはな、
 一日ほったらかしてたら、臭いが消えなくなるんや。
 一週間ほったらかしてたら、シミが消えなくなるんや。
 一ヶ月ほったらかしてたら、使う気がなくなるんや・・・」

そのとき、ふと思ったわけよ、
そういえば昨日、家でしたくなくって、
会社でしてから帰ったわ、って。

たぶん、それが顔に出たんやろね。


「おいコラァー、人の話、聞いてへんのか、
 お前、いま、笑ったな?
 人が話してるときに、よそ事考えて、笑ったな?
 お前の耳は、馬か?」

え?
それって、馬耳東風ってやつ?

オレ、マジ恐怖~なんすけど。

ん? なんか、似てるぅー??


あかんあかんと思えば思うほど、
自分の顔はニヤけてしまって、
課長の怒りが増していくわけ。


「お・ま・え・な・ぁ~~~」

って、とうとうマジギレされて、

そのとき、課長の顔が恐竜にしか見えなくて、


あかん、

オレ、

食べられる!


って思っちゃったの。


食べられる!、って怖いよ。


どつかれる!、よりも、

噛まれる!、よりも、

食べられる、って、

はるかに怖い。


食べられたら、いなくなっちゃうもん。

跡形もなくなるもん。


食べられるって、
最上級の、
マジ恐怖。

史上最恐やん。


あれから20年も経つけれど、
最恐伝説は更新されることなく、
今に至っている。


もしかしたら、更新されていくのは、
怖さではなく、
臭さなのか。


馬耳東風

馬耳東風
(ばじとうふう)

他人からの意見や批評に注意を払わず、
適当に聞き流すこと。

馬の耳に心地よい春風が吹いても何も感じないということから、
他人の意見をまったく気にとめずに聞き流すことを意味するようになった。


せっかく人が注意してくれているときに
「馬耳東風」とばかりに適当に聞き流していると、
「マジ恐怖」な経験をすることになる。

だから、人の話は、
ちゃんと聞きましょうね。

ちなみに、
「馬耳東風」は、
聞き入れようとしない姿勢を言い、

「馬の耳に念仏」は、
相手の言葉の価値が理解できないという理解力の問題を指します。


元ボクサーは、
「馬耳東風の意味、わかりますか?」
と尋ねられて、

「おいしいよねー」
と答えていた。


馬耳豆腐??

どんなものなのかは、謎のままらしい。


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