健康おやじ 令和4年 #4 人生における転機

 皆さんこんにちは、お変わりありませんか ?。 
 「花の命は短くて」とはよく言ったもので、 花の見頃も「あっと」いう間に過ぎ去り、先日まで咲き誇っていた桜の花も、早くもみずみずしい緑が映える「葉桜」となりました。
 桜の花といえば 「六歌仙」の一人『 女流歌人 小野小町(おののこまち)』 の 詠んだ歌に「花の色は 移りにけりな いたづらに、、、」この歌は 日本の「国樹」とも言える桜の花に人生の無常、儚さを重ね合わせた和歌ではなかったかと思うのですが?。
 さて、 桜の話はこれくらいにして、本日の「ブログ」の本題に入りましょう。 
 私の治療院には老若男女を問わず多くの方が心身のケアにおいでになります 、そのうちでも「小、中学生」の子供さんが親御さんと一緒に体の不調を訴えて来られるのですが、その不調の原因を聞く限り体のケアはもちろんのこと、心のケアが必要と感じることが多くあります。
 その一例を挙げると、前日まで元気だった子供さんが「朝になるとお腹が痛くて学校に行けないと言うのです、近くの病院で診てもらったのですが、 特に異常は見当たらないと言われたました、そのためある人の紹介でここの治療院を訪ねて来ました」そのように親御さんは心配そうに私に話をされるのです。
 本人から話を聞く限りでは「仮病」を使っているわけではなく、何かが心に引っかかり 痛みを覚えるのでしょう 。
 その根本原因は様々で、 例えば 友人関係における学校でのトラブル、あるいは「いじめ」 、また 家庭内における不満等、それらの何かがトラウマとなり、そのことで「精神的な緊張」を強いられているのではないかと思えることが多いのです。
 そのため、心の内に抱えた「ストレス」はその人にしかわからないことで、一番苦しんでいるのはその当人なのでは、と思うのです。
 だからこそ、その心身のストレスが少しでも早く解消できるよう、私は「心のケア」のお手伝いをしています。
  さて、話は変わります 。
 古い話になりますが、私は小学生から中学生の頃までは、人の前では 発表一つ、まともにできませんでした。
 人の前に出ただけで頭の中が「真っ白」になり顔だけは「真っ赤」になるのです。
 そのため人前でのちょっとした発表でも、失敗したらどうしよう、そのような思いが先走り、なぜか顔が赤くなり、話したいことの半分も話すことができませんでした。
 その頃のことです、私についたあだ名は「真っ赤ザル」 という、その通りの「あだ名」でした 。
 だが、好き好んで私はこのような「あだ名」に甘んじていたわけではなく、私の心の負い目、(あがり症)は誰もわかってくれない、そのように私自身は 思い込んでいたのです。
 だが、ある時のことでした、それは私が中学3年生になったその年の秋も終わろうとしていた頃 のことです 。
 私は部活で「卓球」をやっていたのですが、私たちは秋の「県大会」で優勝をしたのです
 県大会での優勝は初めてということで、そのため全校生徒の前で表彰されることになりました。
 ある朝、「全校朝礼」の時に、学校の校庭の「朝礼台」に上がるよう校長先生から促され、私はその朝礼台に上がりました。
 台の高さは1 メートルくらいあったでしょうか、上から同級生の顔を見下ろす形になりました。
 すると全校の生徒が「羨望」のまなこで台の上のこちらを見ているのです。
 私はそれを見ると、上からの目線だからでしょうか、その時はなんとなく「優越感」を感じるような気持ちになりました。
 今までは何をやっても、とてもかなわないと思っていたその同級生を、一段高い台の上から見下ろすと、みんなの顔が「ジャガイモ」のような顔にみえたのです。
 その時、張り詰めていた私の気持ちが「すっと」抜けたような気がして、不思議なことに人前に立つ恐怖心が消えていました。
 今までの私は、人前に出ると顔が真っ赤になることが恥ずかしく、そのため自分の心が「卑屈」になっていたのでしょう。
 そのような「ネガティブ」な思いが、全く意味のない「劣等感」を自分自身で勝手に作り上げ、心の中に抱えこんでいたのです。
 それからというもの、私はあの朝礼台で表彰された出来事以来「真っ赤ザル」というあだ名を返上することができ、人前に出ても意味のない負い目を感じることもなくなりました。
 高校に入ると「全国高校生の論文大会」にも応募しました、また 「3年生」になると応援団のリーダーにもなることができました。
 これらのことを今になって思い返すとあの朝礼台での出来事は、私にとっては 『ひとつの人生の転機になったのではないでしょうか?!』。
 さて、私自身の経験を少しお話しさせていただきましたが、 今、 心の中にストレスをためているあなた、その心の中の苦しみはあなたしか分かりません、だがそれを解消することはできるはずです。
 「ポジティブ」に気持ちを切り替え、 覚悟を決めて一歩を踏み出してください、そうすることで、こんなくだらないことに私は今まで何を悩んでいたのだろうと気づくはずです。
 その時こそ 間違いなく 人生における「転機」があなたにも訪れます。
     令和 4年 4月 18日


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