オオバコ(車前)のメリット/村田有起

オオバコの薬効性腎臓炎の補助治療として有名な漢方の「オオバコ(車前)」。

主に夏場の発熱、小便が出にくい、夏バテ、胃腸不順、便秘、高血圧、高血脂、糖尿病などの食事療法と肥満防止によく使われます。

オオバコのメリット(効能)の中で最も重要なのは、利尿作用です。

同時に降熱や消炎作用があるので、腎臓病や淋病には高い治療効果をあげることができます。

特に急性や初めての患者には、車前とドクダミを合わせたお茶を飲ませるとよく効きます。

私の息子は8歳です。

急性腎臓炎になってしまいました。

近くの病院で抗生物質を注射して熱は下がったものの、小便がなかなか出ず、体のむくみも容易にとれませんでした。

このため、車前とドクダミのお茶を作って飲ませました。

3日間でたまっていた水はほとんど出て、むくみもすっかり治りました。

ドクダミは強い抗菌、消炎作用を持っています。

それに利尿・降熱作用を持っている車前を合わせて飲むことは相乗効果が出て効果的だというわけです。

これ以外にも、慢性淋病や前立腺肥大によって、小便が出にくい場合でも、車前のお茶と同時に、ドクダミの風呂に入れば治療効果があります。


■血圧の調節作用に注目

高血圧と高血脂を治療する高血圧と高血脂は成人病の中で、最も発病率が高いものです。

現在、西洋医学による治療では、降圧剤を使う方法が一般的ですが、この方法だと降圧剤への依存が強くなり、副作用の問題も起きてきます。

降圧剤の使用をやめたら、血圧が急激に上がったという話はよく聞きます。

また、降血脂作用がある特効薬はあまりないので、中国では高血圧と同様、主に漢方の治療法が行われています。

高血圧と高血脂症の治療方法にはいろいろありますが、車前は高血圧を降下し、低血圧を高くする双方向性の調節作用があり、これが注目されているのです。

さらに、血管軟化と血液浄化作用があるので、最も理想的な成人病の治療薬といえるわけです。

一方、知人の劉さんは56歳の教師です。

長い間、高血圧に悩まされてきました。

2年前から不眠、めまい、口の苦さや霞み目に見舞われ、小便をするときには、熱くて痛い感じがし、いつになっても終わらないような残尿感が残っていました。

漢方の先生に治療を頼みました。

先生は車前子(オオバコの種)25g、菊花20g、丹皮12g、決明子12g、金銭草20g、龍担草6g、甘草6gを煎じて1日3回飲むように言いました。

それを実行するとともに、これまで利用していた降圧剤をすべて中止しました。

その結果、3日後には血圧が下がり始めたのです。

その後も、車前の種を20-30g飲みました。

高血圧の症状とそれに伴う症状は再発しなくなりました。


■ダイエットにも優れた効果

ダイエットにも効く車前は利尿、降脂、降圧、血液浄化などの薬効性でダイエットにも優れた効果を持っています。

大量の繊維質があるので、便秘症にも効きます。

村田有起