なぜ天気の子は面白くなかったのか(ネタバレ有)

本当はTwitterでつらつらと感想を書きたかったけれど、流石に公開直後にネタバレはできないし、かと言って何も書かずにはいられないような内容の映画でもあったため、noteに記します。※あくまで個人の感想です

話題の映画、天気の子、観てきました。

はっきり言ってどちらかというとつまらなかったです。なぜなのか、その理由を分析したので、記します。

・主人公に全く共感できなかった

主人公の16歳の男子の帆高の行動に全く共感ができなかったです。本作、主人公視点で基本的に物事が進んでいくため、彼に共感できないと置いてきぼりになります。
大雑把にこの映画の流れを言うと、ヒロインの陽奈と出会う→陽奈の晴れ女の力で金を稼ぐ→力の使い過ぎ?か運命?かで天候と引き換えに陽奈が消える→帆高、神社経由で陽奈の世界に行って、陽奈を取り戻す→陽奈戻るも異常気象は戻らずでエンド。
このエンディングもおそらく相当批判されていて、帆高と陽奈は最終的に2人抱き合って幸せそうにしているものの街は水没し、そこに住んでいた人は引越しを余儀なくされているような状況で、とにかく後味が悪い。でもこの部分は見せ方として狙ってやってるんだろうなぁと思うので(こんなに大きな代償を得てまでも陽奈が大事という表現。その割にはなんとなくチープで子供のわがまま感がありますが)そこはまぁいいとして。
色々とあって警察に捕まりそうな帆高が拾った銃を撃ってまで止めにきた警察や周りの大人を振り切って神社を目指すシーン。神社に行けば多分なんとなく根拠はないけど陽奈に会える気がする…の一心でここまでやるわけですが、あまりに根拠が弱い。普通警察とか体制に反抗する時はそれなりの理由があるから、決意の強さが際立つものの、なんとなく勢いでやってしまっている感が拭えない。例えば、"君の名は。"では隕石落下から人々を救うため、放送を乗っ取ったり、発電所を爆破したり、役所に乗り込んだり、色々しましたが、あれは多くの人の命がほっといたらなくなってしまうという確証があった上でのことなので、理解できました。しかし本作はその辺りの根拠が皆無。ただの暴走に見えてしまうのです。

・映像重視?ストーリー重視?どちらも中途半端

新海誠作品といえば綺麗な作画。特に背景は本作も変わらず素晴らしかったです。雨の風景、水没した新宿、カメラワークなど、とても素晴らしく、この映像を作りたいために撮った映画です!と言ってくれればまだスッキリしました。しかし、実際は上述したような感情移入できない中途半端なストーリーがあるせいで、いまいち映像に没入できない。もっとストーリーはシンプルでよかったのではないかと思います。秒速五センチメートル、言の葉の庭は映像に集中できるよう、とてもシンプルなストーリーだったように思えます。君の名は。は練り込まれたストーリーで途中のどんでん返しから最後の解決まで見入ることができました。本作もせっかく歴代でも最高じゃないかと思えるような綺麗な映像なので、中途半端なストーリーはつけず、シンプルな構成で、なんなら60分映画くらいでもよかったんじゃないかなぁと思ってしまいました。

つらつらと書きましたが、自分でも引くくらいの乱文になりましたね、これ。人は文章を書かないとその力は劣化していくんですね。
今後もネタバレできないけど物申したい時は乱文書いていく次第です。
よろしくお願い致します。

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