【2020年M-1感想/準決勝の熱狂】ライブビューイングにいきまして
凄い芸人がいたものだ。その芸人のツッコミに我を忘れて大笑いしてしまった。自分はツッコミというものを本当の意味で理解していなかったのだとおいでやす小田の体全体のツッコミを見て思った。
2020年12月2日19:00に僕は新宿にいた。
この時間まだ会社員として普通に仕事をしている時間なのだが、今僕はTOHOシネマズで映画館の椅子に腰掛けている。
しかし、見ているのは映画ではなく、ドラマだった。日本一のお笑い芸人を決める大会のリアリティーショウだ。
M-1準決勝のライブビューイングに来たのは今回は人生で初めてで、メルカリやチケットサイトを毎日のように徘徊しようやく手に入れたチケットを片手に興奮していた。
※以下 当日の出場者一覧
はりけーんずの司会で始まったM1準決勝は和やかな雰囲気だった。
初め、ワイルドカードからの敗者復活を経て、ラランドが姿を表した。少しばかり緊張しているのか、西田さんは本調子でなさそうな様子。少し噛んでいた。会場の雰囲気も心なしか硬そうで盛り上がりにいまいちにかける展開。
次に出てきたタイムキーパーの仕上がりには驚いた。2年目にしてはなかなかしっかりとしてコント漫才。何百回、何千回と練習したネタだろう。笑いもあるが、色々と考えさせられるネタだった。
次に続く、金属バット、ウエストランド共に、これ行きましたわ。思わず声が出た。仕上がりが良すぎていた。しかし、会場の盛り上がりはまだもう少しといったところで、その後の日本の社長も面白いがまだ読めない。Aブロックは正直、金属とウエストどちらだろうか。それともどちらも落ちるか。
続くBブロック、開口一番に祇園がぶち上げる、聞いたことがある漫才だったが質は高い。その後のマジカルラブリーで会場のボルテージが徐々に上がり出す。空気感はまだヒリヒリしているものの、徐々にあったかさが出てくるところだった。しかし、次に続くからし蓮根、カベポスター、ゆにばーすではヒリヒリとした雰囲気に逆戻りした。面白いんだが、もう一歩決め手にかけるそんな漫才が続いていた。
そんな中、印象深いの「きゅう」だ。
特徴的な漫才を繰り出す、この漫才師たちは、自分の漫才をやり切った。特に盛り上がりの後には不向きなスタイルの漫才師のため、逆のこの状況は追い風である。寄席はそんなに受けてない。ただ、新しいDeNAを好むM1という大会においてもしかしたら、行くのか?そんな思いも頭をよぎる。
いや、やっぱりきゅうは無理だなと一瞬で引き戻されたのはアキナの安定した漫才に会場が揺れた。明らかに潮目が変わった。みんな心から漫才が好きなんだな。心がギュッとなる。
アキナの終わりの後は小休止として少しの休憩の時間になる。この時間にはりけーんずが色々とM1関連のイベントの告知をしていた。
そして、Cグループから再開したM1。
おいでやす小田が出てきた。全くのノーマークだった今大会、R1関係のニュースで話を聞くくらいだった。
それが出てきた瞬間に会場全体がアットホームな雰囲気になり、完璧な掴みで会場が揺れた。みんな笑っている。僕も笑っている。。
そして、noteの冒頭の言葉が出てきた。
凄い芸人がいたものだ。その芸人のツッコミに我を忘れて大笑いしてしまった。自分はツッコミというものを本当の意味で理解していなかったのだとおいでやす小田の体全体を使ったツッコミを見て思った。ツッコミしまくり、地団駄を踏む、会場が更に爆発した。隣の男性は笑いすぎて、飲んでたコーラを吹き出していた。きたねぇ。やめろや。もう気づいたこのコンビは決勝に行く、そして優勝も十分にあり得ると。
加えて、こがけんも芸が細かい、全くぶれない歌ネタも流石の存在感である。そこにおいでやす小田の強烈なツッコミとの相性が見事なハーモニーを醸し出している。
「なんてコンビなんだ。」
「息ぴったりすぎる。」
「急ごしらえで作ったにしてもはハマりすぎてないか?」
色んな言葉が自分の脳内でぐちゃぐちゃになってきた。頭がおかしくなりそうだ。その後のオズワルドの漫才に映るまでの数秒の間虚空を見つめて大きくうなづいた。このコンビは優勝までいくと思った(2回目)
このnoteを書いた理由は、来年の自分に対する自戒を込めてだ。
知名度では計り知れないポテンシャルを芸人さんは持っているということ、芸を見る前に芸人を判断することなど到底できることではない。
それをあの瞬間に学んだ。
そして、現在私はM1 2020年のチャンピオンはおいでやすこがだと信じている。
※おいでやすこが以降にも、東京ホテイソンや、ニューヨーク、錦鯉など語りたい漫才師はたくさんいる。だが敢えて、ここで筆を置きたい。今が深夜3時40分だから。
けんじろう
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