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予防が大切-7月の魚病対策-

昨年のこの時期にエピスティリス(つりがね虫)によってかなり被害を受けたということを耳にしました。

エピスティリス(つりがね虫)は水温の高い初夏から秋までの間に発生する疾患で、つりがね状の繊毛中が鱗に寄生し、初め米粒大の白点として認められます。発病の条件性は弱く、病原虫の持ち込みを予防することが大切です。

これに対する有効薬剤は、マゾテン、メチレンブルー、マラカイトグリーン、食塩ですので、3月の魚病対策で述べた定期投薬を行うことでかなりの予防ができるものと考えます。

表1

マラカイトグリーンは試薬用と工業用があり、後者には亜鉛が含まれているため毒性があり、危険ですので使用しないようにしてほしいと思います。私自身は、特に効果を得たいときに20トンの池水に5グラムを投入し、治療を行っておりますが、以前から申し上げていますように、安全域が狭い点や、発癌性の問題などから常用することは差し控えております。

マラカイトグリーンにしろ、これまで述べてきたメチレンブルーや過マンガン酸カリにしろ、池の水が汚れていて有機物が多いとこれらと吸着して薬効は弱くなりますので、この点でも水管理は大切な基本となります。

※画像はイメージです。

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