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錦鯉 -今月の魚病対策-

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季節に先駆けた錦鯉の魚病対策について。 錦鯉愛好家の皆様に読んでいただけると幸いです。
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2023年4月の記事一覧

水草と水質変化について②-4月の魚病対策-

このときの注意が大切なので、水面下の根が同じように枯れて腐敗し、汚物となっていく前兆であることを知らねばなりません。そして全部取り除き、秋から冬、そして春にかけて繁殖する水草に植え替えをするのです。 筆者の場合はクレソンを利用します。クレソンは夏はあまりよくありませんが、秋から冬、そして春にかけて生育が強く、青々と伸び、根も密に深く張り、水の浄化に大きな役割を果たしてくれます。ホテイ草や野あやめに替わっての効果は補って余りあるものです。 余談ですが、クレソンはご存じのよう

水草と水質変化について①-4月の魚病対策-

以前友人からこんな話を聞いたことがあります。 池にホテイ草を植えていたところ、それが非常に繁殖し青々と伸びて広がり、池の半分くらいを占めるようになったそうです。ホテイ草は可憐な薄紫の花をさかれるし、池水のマイナス因子の吸収してくれるということでそのままにしていたところ、秋になって鯉が次々に死に始め、ついには全滅状態になってしまったというのでした。 そして彼は、ホテイ草は毒を出すのではないかと言うのです。しかし、この失敗は毒云々というよりも、もっと基本的な問題が含まれていると

定期投薬は済みましたか-4月の魚病対策-

4月に入りましたが、池の定期投薬は済みましたでしょうか。水温が12℃になるようでしたらまずメチレンブルー(20トンに10グラム)を投入してください。その後水温が常時12℃を保つようになってきましたら、マゾテン(20トンに1本)の投与を2週間の間隔で行ってください。いずれの場合も、投薬前日と投薬後2日間は餌止が必要です。 これら薬剤の同時投入は行わないでください。必ず1週間以上の間隔を置いていただきたいと思います。特にメチレンブルーと過マンガン酸カリの同時投入は禁忌です。薬品