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「創造するミドル」

「創造するミドル」金井壽宏、米倉誠一郎、沼上 幹 編(1994年)

 バブル崩壊に伴う不景気で活力を失った日本において、”元気なミドル“の具体的な活動に焦点を当てて、ミドルアップダウンによって企業を活性化させていく中心人物としてのミドルに対する期待(メッセージ)と、人生を再考するきっかけとなる示唆に満ちた一冊です。

 第1部(インタビュー)で取り上げられた、創造“した”ミドル11名に共通することは、

①会社の“今”に「主体的な危機感」を持っている
②動機に重なる「原体験」を持っている
③”想い“や行動に共感した「仲間(時に上司)」ができる

ということ。

 そしてそれらの事例をもとに、若かりし日の金井先生や米倉先生が「変革ミドル」に対して寄せたメッセージ(=社内起業、変革の要諦)は、今日においても何の違和感もない普遍的な内容でした。(だからこそ体現するのが難しいとも言えます)

 また野中郁次郎氏による巻頭論文では、「暗黙知に傾斜したミドルの知を形式知化するための職場の知的環境整備」や「消費者が社会性を持ち、低価格で機能的ということだけでなく企業が持つ志や哲学をサポートする姿勢」の必要性といった20数年後の今日もなお続く論点が提起されており、本書の先見性に驚かされます。

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