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トライブ 〜人を動かす5つの原則
本書でいう「トライブ」とは通りがかりに見かけたら呼び止めて挨拶する程度に知り合った20〜150人の集団で、グループよりも大きく社会よりも小さな社会集団を指します。小さな会社は一つのトライブであり、大企業はいくつものトライブが集まってできた組織であるという位置づけです 。
筆者は、トライブにはその構成員のもつ世界観によって5つの段階(下記)があるとし、組織がどの段階にあるかはその構成員の用いる言葉によって顕著に示されるとしています。
第1段階;絶望的な敵意(「人生は最低だ」)
第2段階;無気力な犠牲者(「私の人生は最低だ」)
第3段階;孤独な戦士(「私は素晴らしい(が貴方はダメだ)」)
第4段階;トライブの誇り(「私達は素晴らしい(が彼らはダメだ)」)
第5段階;純粋な好奇心(「人生は素晴らしい」)
トライブ内の言葉を変化させることがトライブそのものを変革することになるというのが全編に通底するコンセプトであり、トライブが上の段階へと進む上でリーダーに求められる変化とは何かというのが本書のテーマです。
何故なら、メンバーが“無気力な犠牲者(2段階)”になるのはリーダーによる“自分が(第3段階)”という姿勢が原因だからです。
筆者は、多くのリーダーが第3段階にある必然性とその行動の典型例を示すとともに、諸段階にある様々な組織の事例(物語)を通して第3段階にあるリーダーが第4段階へと進むきっかけとなった気付きに触れ、リーダーの変革のチャンスが日常の中に見出し得るものであることを教えてくれます。
「“自分は素晴らしい(第3段階)”レベルでは到底望めないような協調性をビジネス界は以前にも増して必要としている」というのが本書執筆の背景ですが、単純にメンバーの幸せや成長を願う全てのリーダーに読んでいただきたい一冊です。
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