令和6年9月池田けんいち一般質問②
『未利用財産(土地・建物)の利活用について』質問いたします。
『現在、銚子市が保有する未利用財産の状況について』です。
先月8月19日から21日の三日間、奈良県へ4会派合同視察へ行かせて頂きました。内容は「橿原市八木駅南市有地活用事業について」「三宅町交流まちづくりセンターMiiMo複合施設整備について」「下市町KITO廃校利活用について」です。またプライベートでも那須塩原市にある黒磯駅と直結の会話しても良い図書館『みるる』や民間商業施設『GOOD NEWS』を視察してまいりました。視察先で学び感じた事を踏まえて質問させて頂きます。
2020年9月にJR黒磯駅西口前にオープンした会話しても良い図書館『みるる』。こちらの施設は黒磯駅周辺整備事業の一環で建てられた鉄骨2階建て、延べ床面積約4650平方メートルで、総工費は約24億円。蔵書数は約20万冊、閲覧席は408席あります。また2021年10月には県マロニエ建築賞に選出されるなどそのデザイン性も高い評価を得ています。館内は巨大な本棚で仕切られ、1階は雑誌を読みながらコーヒーが飲めるカフェスペースのほか、講演会などが開ける多目的ホールや子どもが寝転びながら読書を楽しめる「えほんのもり」、2階はグループで議論ができる階段状の「アクティブラーニングスペース」や勉強や読書に集中したい人向けの「サイレントラーニングスペース」も有ります。
2021年奈良県三宅町の町役場前に地域子育て支援拠点施設として建設された複合施設『MiiMo』は鉄骨造の地上3階建て、延べ床面積約1881平方メートルで、驚くべきは解体費用を含めた総事業費が10億円で建設されていることです。一階フロアでは曜日ごとに作る人が変わるテストキッチンとしての設備も兼ね備え、市民が料理を販売していました。また多くの子供達が集まり、楽しそうにはしゃいでいる姿が印象的でした。様々な年代の方々が広く利用する場としてコミュニティが形成されていました。
今現在、市が所有する未利用財産は、建物は①医師宿舎、②高神地区コミュニティーセンター、③中央地区コミュニティセンター、④長崎園、⑤豊岡小学校、⑥第六中学校、⑦第七中学校、⑧小児言語センター、⑨職業訓練校、⑩市立病院精神科病棟の10施設
土地については①元国民宿舎跡地、②ごみ焼却場跡地の2ヶ所
現在検討中として名前が挙がっている施設が①青少年文化会館、未利用施設では有りませんが②政策空家、③市本庁舎、④ウオッセ21になると思います。
加えて今後①第一中学校、②第二中学校、③第三中学校、④第三保育所、⑤船木小学校、⑥椎柴小学校の6施設が未利用財産に加わる予定となっています。このままいけば合計で17施設、土地が2ヶ所となります。
参考までに近隣市の未利用財産の施設数は、香取市11施設。東庄町4施設。旭市0施設。神栖市9施設となっています。
銚子市が定めた銚子市公共施設等総合管理計画~持続可能なまちづくりのために~の項目、【背景と目的】の中では次のように書かれています。「人口減少や少子高齢化の進展、住民ニーズの多様化などにより公共施設に求められる規模や機能も大きく変化してきています。公共施設の状況を把握し、長期的な視点に立って施設の長寿命化、集約化・複合化、除却等を行うことで、財政負担の軽減・平準化を図るとともに、公共施設の最適な配置を実現する必要があります。本市の人口は、1965年をピークに減少を続け、1980年代後半から 1990年代前半のいわゆるバブル経済期を境に減少の加速度が増しています。年少人口も長く減少傾向が続き、1990年代前半には老年人口を下回り、今後はさらに少子高齢化の進展が予見されます。生産年齢人口の減少により税収が減少する一方で、人口構成の変化に伴う社会保障費や扶助費等の増大が見込まれ、財政状況も厳しさが増す中、公共施設の老朽化は進み、施設の更新需要が高まっています。このような背景を受け、将来を見据えて施設の統廃合や長寿命化対策等を計画的に行い、施設の修繕・更新費用等の縮減を図るため ~中略~ 今後、住民ニーズに配慮しながら、総合管理計画に基づき、安全性、耐震化の状況、維持管理の状況、利用状況、類似施設の配置状況等を総合的に検討したうえで、施設総量の適正化、施設管理の適正化を図り、将来の財政負担の軽減・平準化を図りながら持続可能なまちづくりを目指します。」と有ります。また【計画の数値目標】では本市では2035年までに延床面積を概ね3割縮減します。と有ります。そこで4点質問させて頂きます。
一つ この総合管理計画に則り、計画策定当初から現在までどれ位、達成出来ているのか?また今後の利活用の計画について伺う
二つ 各未利用財産の現在の状況についてどの様になっているのか伺う
三つ 年間の維持管理費また今後予測される費用についてどの様なものが想定されているか伺う
四つ 政策空家の現在の入居件数を伺います。また今後の計画について伺う
青少年文化会館についてこれまでの経緯ですが
平成31年3月26日 定例記者会見で市長が令和3年度の再開を目指す方針を示しました。
平成31年4月1日 青少年文化会館が休館
令和元年5月17日 銚子の文化会館を考える会から「銚子市青少年文化会館の早期再開を求める要望書」(陳情)が提出されました。こちらは6月議会において採択。
令和元年11月22日 市長より定例記者会見において令和3年度の再開については非常に困難である旨を表明した。
令和元年12月 12月市議会において市長が新文化ホールは体育館や市役所と複合化が必要であり、立地適正化計画の中で検討することを表明した。
令和3年6月 6月市議会において市長がコンパクトで新しい文化ホールを整備すると表明した。
令和3年11月17日 銚子の文化会館を考える会から「新文化ホール早期整備及び完成までの青少年文化会館大ホール再開を求める請願書」が提出された。 (12月市議会において採択は保留)
令和4年12月 12月市議会において市長が令和5年度に複合文化施設基本構想の策定に着手すると表明した。
令和5年1月26日 銚子の文化会館を考える会から「新文化ホール早期整備を求める請願書」が提出された。(3月市議会において採択)
令和5年6月1日 銚子の文化会館を考える会から「青少年文化会館の抜本的な大規模改修による新文化ホール整備を求める請願書」が提出された。(6月市議会において採択は保留)
令和5年12月9日 12月市議会において市長が既存の青少年文化会館を改修、長寿命化を図る方針を示した。
令和6年6月 6月市議会において市長が青少年文化会館の長寿命化と大規模改修を前提とした耐力度調査は実施しないと表明した。また、10年から20年程度先の将来的に市役所庁舎を建て替える際に文化ホールを一体整備することを検討していくと表明した。
以上がこれまでの経緯です。これまで、青少年文化会館について、市長が下してきた判断はどうだったのでしょうか?私はもっと市長の明確なビジョン、リーダーシップで推し進めて頂きたかった。判断がブレると市民の意見もブレます。賛成する人もいれば当然、反対する人もいます。時には竹の様な柔軟性で市民の意見を聞くことは必要でしょう。しかし、ここだと判断をした場合には、大木のようにどっしりと構えることが必要です。恐れる事なく自らくだした判断に責任を持ってください。あやふやな判断は時に人を困惑させます。先頭に立つ人間は自らの判断において責任を持って判断する事が必要です。臆する事なく判断決断を強くお願いしたい。10年から20年後を見据えて、次に銚子市はどう進んで行くのが正解かという答えを導き出すことです。責任のツケを将来世代に回さない為の決断。市長執行部を含め議員全員でここにいる全員で銚子市にとっての最良の道を導き出しましょう。総合管理計画15ページに「対策費用に係る財政対策」についてで、基金の積み立ての項目があります。将来の更新費用の財源に充て、財政負担の平準化、次世代の負担軽減を図るため、原則として公共施設整備等基金に毎年度積み立てます。とあります。市本庁舎また青少年文化会館を含めた複合文化施設の整備費用の基金積み立てを始めるべきだと思いますが、市長の考えを伺います。
*下記一般質問での執行部とのやり取りとなります。よかったらご覧ください。
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