見出し画像

勝手に那須塩原市視察『会話していい図書館みるる』

毎定例会ごとにお互いの市町村の課題について話し合っている同志、前田香取市議会議員、岩井東庄町議会議員と3名で『勝手に那須塩原市視察』へ3月23日24日と訪れました。
広域連携でお互いの市町村の今後の課題に臨んでいます。
今回の那須塩原市への訪問は、図書館行政で成功を収めている黒磯駅と直結の図書館『みるる』です。多くの市民が集まる交流の場となっており特徴としては『会話ができる図書館』という所です。またお話を伺ったところ、設計は地元出身の伊藤麻理さんという若手建築家の方が公募型プロポーザル方式で建設したそうです。
https://www.japandesign.ne.jp/kiriyama/258_mari_ito/
近くの駐車場は満車の為、少し離れた駐車場に停め見学をしました。

みるる全体

25億円で建てた図書館、入り口からセンスが光ります。中に入ってみて更に天井の高さ、広さに驚きます。
入ってすぐ右手に行政が運営している『とちぎ結婚支援センター那須塩原』が有ります。

高くて広い館内
とちぎ結婚支援センター那須塩原

栃木県の出先機関『とちぎ未来クラブ』が運営しています。 結婚を誠実に希望する独身男女がポジティブな婚活に繋がるよう、新たな出会いの機会を提供しています。宇都宮、小山、足利、那須塩原に 4つのセンターがあり結婚相談員が登録補助や結婚相談などのサポートを行っています。実績値を伺いましたので掲載します。令和5年4月〜令和6年3月までの1年間の那須塩原センター、来所者数は1,082人
平成29年1月からのご成婚数は19組だそうです。相談所の印相は、清潔感があり目隠しもされており、スタッフも女性の方しか居ませんでした。とても相談しやすい雰囲気が垣間見れました。

更に奥へ進むと子供の絵本コーナーがあります。中も写真に収めたかったのですが多くのお子さんがいらっしゃいましたので、断念。天井が低い小部屋のような場所もあり子供たちが落ち着いて絵本なども読める環境でした。また小さいお子さんに大人が読み聞かせが出来るスペースも有り、細かい配慮がされていました。

子供の絵本コーナー
広い館内
カフェスペース

更に奥へ進むと中央付近にカフェスペースが有ります。決められた場所で飲食を楽しむことも出来ます。幅広い年齢層の方々がお喋りを楽しまれている姿が印象的でした。

カフェメニュー

図書館のコンセプトとして1階エリアは「集うエリア」2階は「心地よく読書等をするエリア」と定められています。2階に上がると。

館内案内図
2階へ上がる階段
自習スペース
2階スペース
静かに学習したい方向け
サイレントラーニングスペース


2階には貸しスペースも有り楽器の演奏も出来る防音されている貸しスペースや会議室など多目的施設も完備していました。

みるるテラス
テラス席もあります


若手建築家による柔軟な発想で建設された公共施設、大変、勉強になりました。今、全国的にも地方におけるパブリックスペース(公共空間)のあり方が、見直されています。全国には、数多くの公共施設があるものの、活用されず、遊休化している施設も少なくありません。人口減少、少子高齢化が進み、地方行政は深刻な課題を抱えているにもかかわらず、多くの公共施設が、課題の解決に資する役割を果たせていないのが現状です。銚子市でも廃校が増え中学校2校、小学校が1校。令和9年度には加えて中学校が3校廃校になります。『地域の実情』『銚子の未来』『財政状況』『施設の複合化』『立地』『市民の利便性』様々な観点から考え、答えを導き出し行く必要性が有ります。

現在、文化複合施設を新設するか、現在の文化会館を修繕するのか判断に揺れていますが、銚子市の未来を見据えた判断をして欲しいと思います。

設計を担当したUAo(Urban Architecture Office)代表の伊藤麻理氏は、1974年生まれの若手建築家ですが、公共施設に関して以下のように語られています。「海外では、建築と街づくりが一体になっていて、その街に必要とされる機能や人の流れを考えて、建物が設計されています。一方、日本は縦割りになっていて、まず都市計画があり、建物の要件が決められたうえで、その話が建築家のところに降りてきます。日本では、その建物が本当に必要なのかが問われることもなく、計画ありきで進められて、『ハコモノ』などと言われるような、あまり使われない公共施設も増えています」

重ねて申し上げますが、計画ありきで物事を進めるのではなく未来を見据えて銚子市にあった計画の策定を進める必要が有ります。今後の公共施設の在り方について執行部に提言してまいります。

*館内での写真撮影の許可は得ています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?