見出し画像

リズムトレーニングとけん玉の共通点〜裏拍と脱力

運動指導は形(フォーム)だけじゃない

イベントや自分の主催する体験会でけん玉の技を伝えるとき、スポーツに精通しているベテランの方ほど、こう言われます
・持ちかたは?
・構えはどんなふうに?
スポーツで正しい形(フォーム)を習得し、成功体験をしている人ほど、形がいかに大事かを知っているからだと思いますし、それは正しい認識です。
でも大事な『形』は、実は一場面のカタチに過ぎません。
たとえば、私がいつもウォームアップでやっているけん玉のルーティーン。この動きの中では、けん玉の握り方も構えも一定ではないです。

私がこのnoteでも何度も説明してきた、脱力と緊張、つまり筋肉の収縮と弛緩のタイミングをリズムの感度を上げることによって学ぶ。というのがリズムトレーニングの素晴らしいところなのです。
「リズムトレーニング」の基本理論には
運動=形✖️リズム
という基本公式があり、けん玉もまさにこれにあてはまります。

体験してきた

先日、千葉県我孫子市で開催された、スポーツリズムトレーニング協会のインストラクターさんが主催するディフューザー(普及員)講習会である
STARディフューザー養成講座

に参加してきました。
けん玉の技で一番大事なものとして私が伝えてきた「脱力」は、苦手な人ほどイメージや実践が難しく、試行錯誤を繰り返してきました。
それが「リズム」で伝えることができるのではないか・・というのが私の参加理由です。

講習の参加者の多くは、何らかのスポーツ指導者か理論などの研究をされている人で、スポーツを人に伝える意識が高い人たちでした。
そしてインストラクターである塚原先生は、野球人生を体現しているような方で、現在もスポーツ施設でピッチングコーチをしています。

午前は座学、午後は実践。
しっかり筆記試験もあって楽しいながらも緊張感もある講座でした。けん玉を伝える上でも、講座としての構成も非常に参考になりました。

新しいスポーツの要素=リズム

私がとくに「けん玉と同じ」と感じたのは「裏拍」を意識できるかというところです。
日本人はラジオ体操や準備体操で、リズムを身体で感じる教育を受けてきました。主に4拍子(4ビート)です。
でも外国ではヒップホップやサンバで8ビート、16ビートを生活の中で体感している。身体を動かす要素として小刻みで複雑なリズムを刻むことに慣れている。
結果、日本人は「&カウント(裏拍)」を取るのが苦手で、動きの強弱や緩急を小刻みに入れることが苦手になっている。それを克服するための「リズム」というお話でした。めちゃめちゃ納得です。

上の動画の「地球まわし」のリズムが身体に染み付いている人が、次の「Whirlwind(ワールウインド)」に挑戦すると、ワタワタしてしまう。
剣を回す動作(フリップ)の難易度ばかり気にしてしまい、「リズム」がおろそかになって全く動きがバラバラになってしまいます。

さらに細かい動きを観察すると、ワールウインドは一定の屈伸運動リズムの間にフリップを「裏拍」で入れていることがわかります。
これはほんの一例に過ぎず、けん玉には「裏拍」の体感によって再現性が上がる技が数多くあると感じたのです。

けん玉もリズムで

前述の裏拍を頭で考えて身につけようとしても難しい。だから音楽に合わせてリズムを身体で刻むことで身につける。これはけん玉でも十分活用できると感じました。


リズムトレーニングではBPM(1分間での拍数)115〜120の、迫力あるダンスミュージックに合わせ、「ライン」と呼ばれる踏んではいけない線に合わせて、ビートを身体で刻むさまざまな動きをします。
講師の見本に従って、手足を音楽のビートに合わせて16拍。BPM115ならば1回8秒程度の言わばダンス体験のようなトレーニングです。
ダンスだけでなく、バスケットボールやバレーボール、野球のキャンプや練習の場で活用されているそうです。

DIFFUSER資格、いただきました。


昨日、「とねKENDAMAワイワイくらぶ」で、少しの時間ですが、けん玉の参加者のみなさんにリズムトレーニングを体験していただきました。
ちょうど、前述の「フリップ」の練習をしている女性も参加し、「裏拍」に合わせて手拍子動作を入れるジャンプの課題も取り入れたところ
すごく楽しかったです
意外な動きがあって参考になりました
と、うれしい言葉をいただきました。

今後もワイワイくらぶでは「リズムトレーニング」を取り入れていきたいと思っています。
けん玉の技の再現性を高める上でも、非常に役にたつと感じます。
ぜひ一緒にけん玉とリズムトレーニングをしませんか?

とねワイワイくらぶ

「とねKENDAMAワイワイくらぶ」
時間:毎週火曜午後7時30分から午後9時30分まで
場所:茨城県北相馬郡利根町大曽根324番地
   旧 文小学校 体育館
※けん玉の他にも卓球やバドミントン、スラックライン体験などもできます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?