また指の話

腱引き師の指って訓練されてくると、腱に吸い付くようになってきます。
以前も書いたと思いますが指の先端の骨は釣り針状に窪んでてそこに引っ掛けられるようになっています。
木に登ったり、崖を登ったりする時に指先を引っ掛けて身体の深い所から繋げて力を出せるようになっています。
………と言っても何のこっちゃ? と思われるかもしれません。
この指先の窪みには『深指屈筋』が収まっています。指先から前腕まで繋がる深いところを走る筋肉です。この『深指屈筋』には『虫様筋』という力加減をコントロールするセンサー的な筋肉がついています。
指先の感覚を訓練していくとこのセンサーの働きが良くなり、腱を捉えやすくなります。

小口先生とか伝承者クラスになると指先そのものを窪ませてポイントを捕まえてしまいます。
機会が会ったら指先を観察してみるといいかなとか思います。初見だとちょっとビビりますよ。

ちなみに『虫様筋』は屈筋だけでなく伸筋側にも作用します。地味にこの伸筋側にもちょっとした秘密がありますが、今回は書きません。

指先の鍛え方も様々ありますが、自分の場合は手のひらそのものの感覚を鍛えるようにしています。ここ最近はあんまり買えてませんが、生卵を使ってトレーニングしています。
ここらへんは直接会った人には教えてます。
逆に直接じゃないと伝わりにくい。

他の腱引き師がどんな訓練をしているのかちょっと気になったりしますね。
変わったトレーニングしてる人には会ったことはないですけど。

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